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SBK第5ラウンド、モンツァ戦のスーパーポール結果 |
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2008年5月11日
SBK(世界スーパーバイク選手権)が2008年シーズンの第5ラウンドとなるイタリア戦の予選最終日を、5月10日の午後にイタリアのモンツァ・サーキットにて迎えている。ここでは、予選総合の上位16名のライダーにより4列目までのグリッドが争われたスーパーポールの結果、ならびに5月11日の決勝レースに向けての全ライダーの最終グリッドを紹介する。
■初日の予選にのみ参加したソフォグルは2日目以降をキャンセル
なお、今回の予選総合16位までのライダーの中には、初日の第1予選にのみ参加して2日間総合として見ても14番手に位置する好タイムを記録したハンスプリー・テンケイト・ホンダのケナン・ソフォグルが含まれていたが、彼の兄であり2006年のMotoGP第3戦トルコGPの250ccクラスにワイルドカード出場を果たした事があるシンアン・ソフォグルが、母国トルコのサーキットで事故に遭い亡くなった事から緊急帰国しており、5月10日のスーパーポールにはソフォグルを除く予選総合17位までの16名のライダーにより争われている。
■SBKオランダ戦、スーパーポールの結果
毎年レースが白熱するイタリアのモンツァ・サーキットにて、晴天に恵まれた5月10日の午後4時から行われたスーパーポール開始時の気温は28度、路面温度は51度、湿度は28%だった。以下に第5戦のスーパーポール結果一覧を示す。
1) トロイ・ベイリス AUS ドゥカティ・ゼロックス・チーム
2) マックス・ノイキルヒナー GER チーム・アルスター・スズキ Suzuki GSX-R1000 1分45秒287
3) 芳賀紀行 JPN ヤマハ・モーター・イタリア WSB Yamaha YZF-R1 1分45秒665
4) カルロス・チェカ ESP ハンスプリー・テンケイト・ホンダ Honda CBR1000RR 1分45秒766
5) 加賀山就臣 JPN チーム・スズキ・アルスター Suzuki GSX-R1000 1分45秒777
6) ルーベン・ザウス ESP ステリルガルダ・ゴー・イレブン Ducati 1098 RS 08 1分45秒795
7) フォンシ・ニエト ESP チーム・スズキ・アルスター Suzuki GSX-R1000 1分45秒942
8) 清成龍一 JPN ハンスプリー・テンケイト・ホンダ Honda CBR1000RR 1分45秒975
9) マックス・ビアッジ ITA ステリルガルダ・ゴー・イレブン Ducati 1098 RS 08 1分46秒039
10) カール・マガリッジ AUS D.F レーシング Honda CBR1000RR 1分46秒065
11) レジス・ラコーニ FRA カワサキPSG-1コルセ Kawasaki ZX-10R 1分46秒216
12) トロイ・コーサー AUS ヤマハ・モーター・イタリア WSB Yamaha YZF-R1 1分46秒496
13) ミッシェル・ファブリツィオ ITA ドゥカティ・ゼロックス・チーム Ducati 1098 F08 1分46秒533
14) 玉田誠 JPN カワサキPSG-1コルセ Kawasaki ZX-10R 1分46秒549
15) ヤコブ・シュムルツ CZE ガンダリーニ・レーシング by Grifo's Ducati 1098 F08 1分46秒749
16) グレゴリオ・ラビラ ESP ベント-アクシア VK ホンダ Honda CBR1000RR 1分47秒107
■ポールポジションは絶好調のベイリス「ミスをしたが大丈夫だった」
今回のモンツァでのスーパーポールを制したのは、前回のオランダ戦でもポールポジションを獲得、そのレースではダブルウインを達成したポイントリーダー、今期絶好調のトロイ・ベイリスだった。予選総合では8位と低迷していたベイリスだが、夕方のスーパーポールまでにはマシンのセッティング改善に成功しており、昨年の2007年にヤマハ・イタリアの芳賀選手が記録していたベストラップを0.01秒更新している。
「今週は少し苦しんだが、その後に多くの作業を行った結果、今日は一貫して速いペースで走れるようになり、スーパーポールでは少しミスをしたが結果的には1位になる事ができた」とベイリス。
■2番グリッドはノイキルヒナー「レースの準備は万端」
ベイリスに次ぐ1列目2番グリッドを獲得したのは、前回のオランダ戦ではその前戦のバレンシアでの不幸な最終コーナーでの怪我から復帰して表彰台を獲得し、今回のスーパーポール前の最終予選では総合トップタイムを記録していたチーム・アルスター・スズキのマックス・ノイキルヒナー。
バレンシアに続く2度目のポールポジションを今回は惜しくも逃したノイキルヒナーだが「セッティングも決まり、レースの準備はすでに万端。スーパーポールでは小さなミスをしたが1列目は確保できたので嬉しい」と、この成績には満足している様子だ。
■昨年はモンツァでダブルウインの芳賀選手は3番グリッド
1列目3番グリッドは、前回のオランダ戦のレース2では終盤までベイリスとの熾烈な争いを見せて2位表彰台を獲得したヤマハ・イタリアの芳賀紀行選手が獲得。
現在のランキング6位につけ、昨年のモンツァではダブルウインを達成している芳賀選手は「セッティングに問題を抱えていたが、予選中の作業により感触は少し良くなっている。メインストレートのための作業がもう少し必要。もう少しトップエンドのスピードが欲しいところ」とコメント。
■チェカは初のモンツァで1列目を確保「なんとかセッティング改善に成功」
1列目最後の4番グリッドは、母国スペインで行われた第3ラウンドのバレンシア戦から3回連続の表彰台を獲得し、現在はポイントリーダーのベイリスから70ポイント差のランキング2位につける元MotoGPライダー、今年のSBKルーキーであるあテンケイト・ホンダのカルロス・チェカだ。
チェカは走行経験のなかったモンツァでは初日からマシンのセッティングに苦しみ、予選総合ではスーパーポール進出が危ぶまれる15番手タイムだったが、その後はセッティングの改善に成功してスーパーポール直前のこの日の午後のフリー・プラクティスでも4番手タイムを記録していた。「スーパーポールの結果には満足。今日の午前に比べて大きく改善が進んだ。今週の予選中はバイクのセッティングに苦しんだが、セッションの終わり頃には問題を解消し、いいレースペースで走れるようになった」とチェカ。
■加賀山選手と清成選手は2列目、玉田選手は4列目スタートに
スーパーポールに進出したその他の日本勢では、チーム・スズキ・アルスターの加賀山就臣選手が2列目5番グリッド、ハンスプリー・テンケイト・ホンダの清成龍一選手が2列目8番グリッド、カワサキPSG-1の玉田誠選手は4列目14番グリッドを確保している。
■加賀山選手「もっといいタイムだと思ったのに・・・」
2列目5番グリッドを確保した加賀山選手は「スーパーポールではすごくいい走りができたと思ったのに、タイムを見て5番手だと知りがっかり。でも、マシンはかなりいいので、後は自分次第」と、コメント。
■清成選手「マシンは完璧」
加賀山選手と同じく2列目からスタートする事になった清成選手は「スーパーポールの結果はちょっと残念だが、2列目からいいスタートを決めてオープニング・ラップ中には先頭集団に加わっていい結果を残したいと思っている。マシンの調子は完璧」と、バイクの仕上がりに自信を示している。
■初日のタイムを最後まで更新できなかった玉田選手
初日の第1予選で記録したタイムを2日目には最後まで更新できず、最終的に4列目スタートとなった玉田選手は「今日の午前の第2予選では使いたいタイヤもあったが、残りのセッションのためにそれは温存しておく事にした。予選の終盤にスピードを上げるのが難しくなったが、コースの一部区間では思うようにエンジンの性能が引き出せない感じだったし、スーパーポールの時には小さな問題が発生した。今日は昨日の調子を維持できなくてがっかりだったが、明日はすべて改善できると思う」とコメントしている。
■今期は苦戦のビアッジ「サイレンサーが走行開始直後に壊れた」
第2戦のオーストリアのレース2で左手首を骨折してからは、体調の問題だけではなくマシンのセッティングにも苦戦する傾向が続くステリルガルダ・ゴー・イレブンのマックス・ビアッジは、予選ではスーパーポール出場ぎりぎりの総合16位だったが、このスパーポールでは3列目9番グリッドを獲得している。
ビアッジは「レースペースそのものは初日よりは良くなった。ただ、スーパーポールの開始直後にはサイレンサーに問題が発生してエンジンの出力が低下してしまった。明日はいいスタートが必要になっちゃった」とコメントしており、スーパーポールでの走行開始時にマシンに問題が発生していた事を説明した。
■スーパーポール出場を逃したライダーのグリッド
スーパーポールには出場する事ができなかった残りのライダーのグリッド位置と予選中の各自己ベストは以下の通り。日本勢では、この日午後のフリー・プラクティス中にハイサイドを起こして転倒しているYZFヤマハの中冨選手が前回のオランダに引き続き今回も同じ5列目17番グリッド、アルト・エボリューション・ホンダの青山周平選手は初のモンツァでのレースを6列目21番グリッドからスタートする事になった。
17) 中冨伸一 JPN YZFヤマハ Yamaha YZF-R1 1分46秒944
18) アイルトン・バドビーニ ITA チーム・ペデルチーニ Kawasaki ZX-10R 1分47秒301
19) セバスチャン・ジンバート FRA ヤマハ・フランス Ipone GMT 94 Yamaha YZF-R1 1分47秒669
20) ビットリオ・イアンヌッツォ ITA チーム・ペデルチーニ Kawasaki ZX-10R 1分48秒110
21) 青山周平 JPN アルト・エボルーション・ホンダ・スーパーバイク Honda CBR1000RR 1分48秒144
22) ラッセル・ホランド AUS D.F レーシング - ベルトッチ Honda CBR1000RR 1分48秒390
23) ロレンツォ・ランチ ITA R.G.チーム Ducati 1098 RS 08 1分48秒523
24) ルカ・モレリ ITA アルト・エボルーション・ホンダ・スーパーバイク Honda CBR1000RR 1分48秒531
25) ロレンツォ・マウリ ITA Spring Ducati ASD Ducati 999 RS 1分48秒768
26) ジョバンニ・ブッセイ ITA ハンスプリー・ホンダ・アルセア Honda CBR1000RR 1分48秒935
27) ロイック・ナポレオン FRA グリリーニPBRチーム Yamaha YZF-R1 1分50秒113
28) マイケル・ベック USA ヤマハ・フランス Ipone GMT 94 Yamaha YZF-R1 1分50秒859
■ハイサイドを午後に起こした中冨選手「骨は折れていない」
惜しくもスーパーポールへの出場を逃し、17番グリッドを確保する事になったYZFヤマハの中冨選手は「新しいセッティングを試してからは調子が上がりタイムは1秒縮まったが、午後のフリープラクティスでハイサイドを起こしてしまった。骨は折れていないので明日のレースは大丈夫。今回もポイントを取りたい」と、この日の午後の転倒では深刻な怪我は負っていないとのコメントを残している。
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