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2006年12月3日
11月30日のヘレスでのMotoGP合同テスト最終日に、2006年最後の走行を終えたドゥカティー・マルボロチームのロリス・カピロッシと、引退したセテ・ジベルナウに代わって2007年シーズンから同チームの新ライダーとして参加するケーシー・ストーナーは、年内に用意されていたテスト・スケジュールを無事に全て終えたようだ。
■ドゥカティーの800ccマシン開発状況は?
2名のドゥカティー・ライダーは、この日は忙しくブリヂストンの新型タイヤを何本も試す中で、2007年シーズンから使用されるドゥカティー・デスモセディチGP7の800ccエンジンと、サスペンションのセッティングを行っている。
ヘレス合同テスト3日目のこの日に、49周回を走行したロリス・カピロッシは、参加ライダーの中で9番手タイムとなる1分41秒492を記録し、ケーシー・ストーナーは52周回の中でチームメイトに次ぐ10番手タイムの1分41秒595を記録した。
2006年シーズン中の公式テスト中は、カピロッシが990cc時代のタイムの約2秒落ちというタイムを記録し、デスモセディチGP7の早期からの完成度の高さが注目を集めたが、最終戦以降のテストではドゥカティーと同じくブリヂストンを履くリズラ・スズキ勢が黙々と800ccマシンで990cc時代を上回るタイムを記録している事から、今回の年末テストではドゥカティーの新マシン開発状況が、他のチームと比較してそれほど優位な状況にはないとする印象を与える結果となっている。
■1月セパンに期待のかかるマシンのさらなる熟成
しかしながら、2日目のテスト終了時にロリス・カピロッシが、シーズン中とは全く異なるセッティングを試したり、まだ未完成の新しいエンジン制御ソフトウェアをあえてテストしているとコメントしている事から、1月22日のセパンには、それらのデータがこの冬季中に総合的にまとめ上げられて、改めて熟成させたマシンが登場する筈だ。
まだ各メーカーの新マシンの開発競争の行方は、IRTAテストの終盤や、開幕戦を見てみない事には、当然の事ながら誰にも分からない。実際、多くのデータを収集する事に成功したドゥカティーの2名のライダーは、今回のテストの内容は非常に満足できるものだったとコメントしている。
■リズラ・スズキと同じく、ドゥカティーもレースタイヤのみを使用
ちなみに、ヘレスでの3日間にドゥカティーの2名は予選タイヤは使用せずに、レースタイヤのみを装着している。イルモアについてのタイヤ使用の詳細は不明だが、最終日に予選タイヤを履いていない事が確認されているのは、総合4番手と5番手につけたリズラ・スズキの2名と、このドゥカティー・マルボロの2名だけた。
■カピロッシ「やっと休息」
ヘレスでの今年最後のテストを終えたロリス・カピロッシは、多くの有益なデータを、ドゥカティーのファクトリーが行う冬季のマシン改善作業のために収集できた事を喜び、カタルーニャでの大事故に巻き込まれた大変なシーズンを振り返りながら、やっと手に入る少しの休息期間が嬉しいとコメントした。
「今日はとても調子のいい日でした。」とカピロッシ。
「GP7の開発にはまだ時間がかかります。自分のライディング・スタイルに合うように仕上げたいですからね。」
「まだ自分の思い通りとは言えませんが、基本となるセッティングについては良好です。それにセパンでテストが再開されるまでの1ヶ月半のうちに、今回のデータを元にファクトリーが頑張ってくれるのは間違いありません。」
「今日は予選タイヤを履きませんでしたが、代わりにブリヂストンが持ち込んでくれた他の多くの素材を試す事に集中できました。800ccの特性にすごく合ったタイヤでしたし、自分としても大変に気に入りました。」
「素晴らしかったけど大変なシーズンが終わり、これからやっと休憩に入れるって感じですよ。」
■ストーナー「エンジンの出力特性をスムーズにしたい」
新チームでの年内の合同テストを全て終えたケーシー・ストーナーは、今回のテストでは、デスモセディチが持つ加速時の挙動をよりスムーズにする方向性で作業を進めたと述べ、全体を通して満足のいくテストだったとコメントしている。
「毎日のように経験を積み重ねる事ができました。」とストーナー。
「まだ何点も改善項目は残っていますが、2007年開幕戦までの今後のテスト回数を考えれば、来年は戦えるシーズンになっている筈ですよ。」
「今日は加速時のリアに伝わる過激なエンジン出力を和らげる方向で作業に集中しました。1日を通して大きく改善できたと思いますし、全体的な作業の成果に満足しています。」
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