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2006年12月1日
リズラ・スズキのクリス・バーミューレンとジョン・ホプキンスは、2名そろって最終戦後の3回の800ccマシンでの合同テストを、990cc時代をしのぐ好タイムと共に終えた。
■スズキ、2000年シーズンの再来なるか?
リズラ・スズキ勢の最終日の結果は順位的には4番手と5番手だが、予選タイヤを使用したとされるトップの3名とは異なり、2名のスズキレギュラー・ライダーは終日レースタイヤのみで走り込んでいる。その中で、4番手のバーミューレンは1分40秒台という好調な走りを見せた。
スズキ勢が冬季のテストで好調な走りを見せたのは、2000年のプレシーズンにさかのぼる。その年に、当時のスズキのエース・ライダーだったケニー・ロバーツ・ジュニアはプレシーズン中に好調な走りを見せ、シーズンに入ってからもその走りは衰えず、中盤戦からの追い上げが印象的だった500ccクラス新人のバレンティーノ・ロッシを振り払って、見事に年間タイトルを獲得している。
■デニング監督「本当のトップはうち」
脱線せずに話を戻すと、今回のヘレスは、バレンティーノ・ロッシとダニ・ペドロサが参加しなかった前回のセパンとは異なり、単純なタイム的に見ればホンダとヤマハの2ワークス勢に3日間を通して少し抑えられた感もある。しかしながら、リズラ・スズキのチーム監督であるポール・デニングの鼻息は現在も荒い。
「今日は両ライダー共に膨大な仕事量をこなしています。2人とも予選タイヤは履きませんでしたが、もし履いていれば、タイムシート上のトップは絶対にうちでしたね。」と言い切るデニング監督。
「今回のテストもリズラ・スズキMotoGPチームにとっては最高でした。来るいいシーズンに向けて、明るく今年全ての走行を終える事ができましたね。GSV-R800は、ここでもバレンシアやセパンと同様の高い性能を見せましたし、耐久性についても完璧です。」
「ラップタイムを速いペースで安定して刻めています。1月のセパンにはさらに最高の基本パッケージを持ち込む事ができるでしょうし、新型バイクの開発作業はまたそこから続くんです。」
■サーキット・レコードに迫ったバーミューレンのタイム
今回クリス・バーミューレンは、予選タイヤを使用したとされるトップ3名に続く4番手タイムの1分40秒766という好タイムをレースタイヤで記録している。
これは、2005年にヤマハのバレンティーノ・ロッシが990ccマシンで記録したサーキット・レコード(レースタイヤ)の1分40秒596と僅かに0.17秒しか離れていない。
また、ジョン・ホプキンスはチームメイトのバーミューレンに次ぐ1分41秒049の5番手タイムを出しており、これはホプキンスがヘレスの2006年開幕戦において990ccマシンで記録したレース中の自己ベストを0.5秒上回っている。
■バーミューレン「スズキの人たちは忙しくなる」
最終日には膨大な仕事を効率的にこなす事ができて、タイムも自己の最高記録を上回ったと喜ぶクリス・バーミューレンは、1月のセパンにはさらに強くなって戻ってくるとコメントしている。
「今日は天気も良くて、自分たちにとっては最高の日でした。大量な仕事も一通りこなす事ができましたしね。」とバーミューレン。
「80周以上を走る中で、色々と理解が深まったと思います。ブリヂストンのテストとして少しロングランを行い、同時にエンジンとシャシーとセッティングを何種類も試しました。」
「ヘレスでこんなに速く走れたのは、自分の記録としては今回が最初です。このサーキットで多くの時間が取れて本当に良かったですよ。色々貴重なデータを集める事もできましたから、スズキの人たちは冬季テスト禁止の期間中にいっぱい働くんでしょうね。」
「これまでよりもさらに優れたバイクが用意されてるといいですね。セパンに自分たちはさらに強くなって戻ってくるつもりですよ。」
■ホプキンス「何度でも言うよ」
11月のテストに入って以来、来シーズンに向けてこみ上げる期待が止められないといった様子のジョン・ホプキンスは、11月の膨大なテストメニューを高い結果で消化できた事を喜び、今からアメリカに帰ってトレーニングに励んでくると述べた。
「毎回言いますけど、スズキにとって最高のテストでしたね。」とホプキンス。
「今週のテスト内容には満足です。特に最終日はいくつかすごい改善をバイクに施す事ができましたし、膨大なメニューも全部こなしました。」
「ブリヂストンとは本当に真剣に頑張りました。ここではタイヤもバイクも最高の性能を引き出す事に成功したと思います。ここまでの3回のテスト全てで常に強かったから喜んで言えちゃうんですけど、自分がスズキに移籍してきてからここまでいい状況だった事は一度も無かったんですよ。前にも言いましたね。」
「来年はかなりいい戦いができるシーズンになりそうですよ!さてと、これで家に帰りますが、何時間でも自転車やトレッドミル(ランニングマシン)の上で過ごして来年のレースに備えてきます!」
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