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ヘレス合同テスト最終日、2006年の締めくくりはペドロサ
インテリマーク編集部
2006年12月1日

2006年におけるMotoGPのサーキットでの活動が、11月30日にスペインのヘレス・サーキットで最終日を迎えた。
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近年にない白熱の展開となった2006年シーズンは、その全17戦と30日間の合同テスト期間の全てを終了し、本日12月1日から来年の1月21日のテスト解禁日まで、GPライダーたちは短い休息を得る。

■終日晴天に恵まれた2006最後のサーキット走行

ヘレス合同テスト3日目のこの日も、前日までの2日間と同じくカワサキを除く5ワークス(イルモア含む)と、サテライトの3チームが参加している。

2006年の活動を締めくくるこの日は、3日間の日程のうち初めて終日を通して晴天に恵まれたようだ。気温は20度と朝から過ごしやすい1日となり、MotoGP最高峰クラスのライダーたちは気分良く2006年の最後のサーキット走行を行っている。

この日の終盤には、何人かのライダーが予選タイヤのテストを兼ねたタイムアタックを行っており、今回の総合トップタイムには1分39秒台が記録されている。
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■マクウイリアムスが大怪我

残念な事に、今回のテスト最終日には怪我人が出てしまった。2007年からのMotoGPクラス参戦が見込まれるイルモアのマシンでテスト走行を行っていたベテラン・ライダーのジェレミー・マクウイリアムスが午後にクラッシュし、数箇所を骨折するという大怪我を負ったようだ。

MotoGP公式によれば、マクウイリアムスはこの転倒でし左大腿骨と右鎖骨を骨折、左指2本を負傷しており、事故後はヘレスの病院に搬送され、12月4日に手術を受ける事が決定している。

■ヘレス合同テスト三日目の走行結果
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以下に、ヘレス合同テスト3日目の各ライダーの走行結果をラップタイム順に示す。

 1) ダニ・ペドロサ レプソル・ホンダ 1分39秒910(94周)
 2) バレンティーノ・ロッシ ヤマハ・ワークス 1分40秒123(69周)
 3) マルコ・メランドリ グレッシーニ・ホンダ 1分40秒524(77周)
 4) クリス・バーミューレン リズラ・スズキ 1分40秒766(84周)
 5) ジョン・ホプキンス リズラ・スズキ 1分41秒049(81周)
 6) 中野真矢 コニカミノルタ・ホンダ 1分41秒142(69周)
 7) コーリン・エドワーズ ヤマハ・ワークス 1分41秒254(41周)
 8) アレックス・バロス プラマック・ダンティーン 1分41秒276(65周)
 9) ロリス・カピロッシ ドゥカティー・マルボロ 1分41秒492(49周)
 10) ケーシー・ストーナー ドゥカティー・マルボロ 1分41秒595(52周)
 11) 岡田忠之 ホンダ 1分43秒392(79周)
 12) ヴィットリアーノ・グアレスキ ドゥカティー 1分44秒071(71周)
 13) ジェレミー・マクウィリアムス イルモアSRT 1分44秒661(29周)
 14) アンドリュー・ピット イルモアSRT 1分44秒983(37周)


この日の予選タイヤでのトップはレプソル・ホンダのダニ・ペドロサレースタイヤでのトップはリズラ・スズキのクリス・バーミューレンだ。

■2007年のタイトル候補、ペドロサが年末のトップタイム

2006年最後のサーキット走行でトップタイムの1分39秒910をマークしたのは、レプソル・ホンダのダニ・ペドロサだ。ペドロサにとってデビュー・イヤーとなった今年、彼は非凡な才能を如何なく発揮して当然のごとくルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得し、シーズン終盤のニッキー・ヘイデンとバレンティーノ・ロッシの熾烈なタイトル争いでは思わぬ「キー・マン」となり、より一層の注目を集めた。
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今年最後の1日もペドロサの活躍で締めくくられる事となり、彼にとって2年目となる2007年シーズンへの期待は一段と高いものになりそうだ。

なお、ペドロサのこのタイムは、この日の彼の94周回という精力的なテスト走行の最後に予選タイヤに履き替えてのものであり、1回のみのタイムアタックで記録されたものだ。ちなみに、2006年開幕戦でドゥカティーのロリス・カピロッシが予選で記録したベストラップ・レコードは1分39秒064だ。

■闘志を胸に来年を待つロッシ

写真ペドロサに続き2番手タイムとなる1分40秒123で2006年を締めくくったのは、今期惜しくもタイトル争いに敗れ、990ccクラスの完全制覇を逃したヤマハ・ワークスのバレンティーノ・ロッシ。ロッシもペドロサと同じく、この日のベストタイムは予選タイヤで記録されている。

2006年序盤の冬季テストの時以上に、慎重にマシンを調べている様子がうかがえるロッシは、何の不安もなく年末の全てのスケジュールを終え、悔しい結末に終った最終戦の落胆ぶりを微塵も感じさせない「現在までに到達できている状況にはとても満足」と明るいコメントを残し、冬休みが楽しみだと述べている。


■セッティングの方向性をつかみ、タイムを伸ばすメランドリ

写真総合3番手タイムの1分40秒524を記録し、突如年末テストの上位に浮上したのは、今回ホンダRC212V800ccマシンでの走行を始めて経験し、ブリヂストンタイヤを11月から初めて装着したグレッシーニ・ホンダのマルコ・メランドリだった。

3日間のヘレスのテストではマシンの基本セッティングに集中し、この日の前半はまだ思うようにマシンを仕上げられなかったメランドリだが、一度彼の走りにあうセッティングを見つけてからは好調にタイムを伸ばし、最後には予選タイヤでこの日のトップ3に食い込んだ。

ペドロサと同様に、ブリヂストンタイヤを手にした来期のメランドリにも、2007年シーズンのタイトル争いの注目がかかっている。念願のチャンピオンを獲得したヘイデンや、エクスカリバーをかざして反撃を誓うロッシにとっても、来シーズンは決して油断のできないシーズンとなる筈だ。

■リズラ・スズキ、トップタイムに値するレースタイヤでの4番手タイム
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バレンシアとセパンのテストで目覚しい活躍を見せたものの、今回のヘレスでのタイムを見る限りでは若干ヤマハやホンダにおされ気味に見えるリズラ・スズキ勢だが、実際はそうではないようだ。

写真今回スズキのクリス・バーミューレンは1分40秒766の4番手タイム、そのチームメイトのジョン・ホプキンスは1分41秒049の5番手タイムとなっているが、この2名のタイムはトップの3名とは異なり、レースタイヤで記録したものだ。

バーミューレンのレースタイヤでのこの記録は、2005年にロッシが990ccマシンで記録したサーキットレコード(レース中)である1分40秒596に0.17秒差まで迫るタイムであり、予選タイヤを装着したトップの3名も、レースタイヤ装着時にはバーミューレンの記録を上回る事はできなかった。

事実として言える事は、GSV-R800は、2006年度仕様のGSV-R990でのタイムを、年末3回のテストで全て大きく上回っており、他のワークス勢と互角またはそれ以上に高い戦闘力を、来る2007年シーズンに向けて示した事だろう。

■着実な歩みで2007年シーズンの期待を集める中野選手

初の800ccマシンを、初めてのホンダのマシンと、3年ぶりのミシュラン・タイヤで挑んだコニカミノルタ・ホンダの中野真矢選手は、初日から2日目の急激なタイムアップに引き続き、3日目は6番手タイムとなる1分41秒142を記録して、今年最後の走行を締めくくった。
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この日の中野選手は、2日目の予告通りミッションの調整に取り組み、その後はミシュランのタイヤテストと並行してサスペンションのセッティングに取り組んでいる。新しいチームにもマシンにも好印象を持った中野選手は、日本で家族と過ごす冬休みと、テスト解禁後のセパンでのさらなる自身のトレーニングとマシンの改善を楽しみにしている。

■エドワーズは最後にマシントラブル

最終日の終盤にマシントラブルに見舞われ、年末締めくくりのタイムアタックを行わずに早めにテストを切り上げる事になったヤマハ・ワークスのコーリン・エドワーズは、この日の7番手タイムとなる1分41秒254を記録している。苦労の多かった今期とは異なり、チームメイトのロッシと同じく、ここまでに好調な仕上がりを見せる新マシンと、2007年に向けての明るい展開に希望を抱いている様子だ。

エドワーズはこの日のテストで、安定して1分41秒台前半のペースで走行できた事を喜んでいる。

■ライディング・スタイルを見直すバロス

11月初旬のバレンシアでのテストからMotoGPに復帰し、プラマック・ダンティーン・チームにドゥカティーからサテライト提供されたデスモセディチGP7で800ccバイクを経験したアレックス・バロスは、ドゥウカティー・ワークスの2名を9番手と10番手に抑え、この日の8番手タイムとなる1分41秒276を記録した。
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前日までの2日間はバイクの特性を研究し、あまりタイムを伸ばす事ができなかったバロスだが、この日は自身のライディング・スタイルを改造する事でマシンの感触をつかみ、タイムを伸ばし始めている。

今回のバロスの自己ベストタイムは予選タイヤで記録されたものだが、彼はブリヂストン・タイヤの予選タイヤの性能の高さには目を見張るものがあると、その感想を述べている。

■地道にマシンの開発作業を続けるドゥカティー・ワークス

ドゥカティー・ワークスのロリス・カピロッシとケーシー・ストーナーは、最終日のこの日にそろってブリヂストンの新型タイヤを何本か試し、同時にサスペンションの調整を行っている。(写真はドゥカティー開発ライダーのヴィットリアーノ・グアレスキ)
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ロリス・カピロッシはこの日の9番手タイムとなる1分41秒492、ケーシー・ストーナー10番手タイムの1分41秒595を記録しているが、2名とも3日間を通して予選タイヤでの走行は行わず、終始レースタイヤで地道なテストを行ったという。

カピロッシはブリヂストンが今回持ち込んだ800cc専用タイヤに良い印象を持ったようだ。ストーナーは過激すぎるエンジン出力の特性を和らげる方向性での作業を行い、満足のいく成果が得られたとコメントしている。

テスト解禁後の最初のテストは、2007年1月22日のセパンだ。


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