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ヘレス年末テストの事前情報
インテリマーク編集部
2006年11月27日

冬季テストの禁止時期を直前に、2006年最後のテストが、スペインのヘレス・サーキットで今週の11月28日(火)より3日間行われる。
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前回の11月15日のセパンでのテストでは、シーズン中の怪我を治療するライダーや他のイベントに参加するライダーが多く、各チームのフルメンバーはあまり揃わない状態だったが、今週の年末テストは比較的多くのライダーやチームが参加できるようだ。

■今週のヘレス合同テストへの参加チーム

以下に、今週の火曜日から木曜日にかけて、ヘレスでのテストへの参加を公式表明しているMotoGPクラスの参加チームを示す。

 ヘレス合同テスト参加チーム 11月28-30日

  ・レプソルホンダ(ダニ・ペドロサのみ)
  ・ヤマハワークス
  ・リズラスズキ
  ・ドゥカティーマルボロ
  ・LCRホンダ
  ・グレッシーニホンダ
  ・コニカミノルタホンダ
  ・プラマックダンティーン(アレックス・バロスのみ)
  ・イルモア

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■ド・ピュニエは年内の800ccマシンでの走行ならず

前回のセパンでは800ccマシンによる初走行を見せたカワサキ・レーシング・チームは、今回のヘレスは不参加と見られており、ランディー・ド・ピュニエは年内に800ccマシンでのテスト走行を行う事ができない様子だ。

セパンで990ccマシンと800ccマシンでの走行を行った玉田誠選手の所属するTECH3ヤマハも、今回のテストへの参加表明は特にされていない。なお、チーム・ロバーツは、年内は合同テストへの参加は行わない。

■参加チームのうち、欠席するライダーは2名

今回のヘレスに参加を公式表明している9チームのうち、欠席するレギュラー・ライダーは、プラマック・ダンティーンのアレックス・ホフマンとレプソル・ホンダのニッキー・ヘイデンの2名のみだ。

プラマック・ダンティーンのアレックス・ホフマンは、2005年シーズンの日本グランプリで負った怪我の手術の際に彼の足に埋め込んだボルトと金属プレートを取り除く手術を今月初旬に受けたため、年内はテストには参加せずに静養する予定だと見られている

■ヘイデンは合同テスト中にカリフォルニアで手術

ポルトガルで負った右肩の怪我の悪化のために今回のテスト欠席を表明し、アメリカに帰国した2006年度チャンピオンのニッキー・ヘイデンは、11月29日にカリフォルニアの病院でMRIとCTスキャンによる検査を受け、その翌日には手術を受ける予定だ。
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今年のポルトガルGPでの転倒により、ヘイデンが2004年のスーパーモト出場中に負った怪我の治療で当時に埋め込んだ右肩の金属プレートが曲がってしまった事が、現在までの検査で判明している。このプレートは骨折した右肩の骨をつなぐブリッジの役割をしていたもので、ヘイデンの現在の苦痛の原因はこれにある。

ヘイデンは今週中に手術を受ける事で、2007年1月末のテストまでには完治が目指せるという。

■ヘイデン「悔しいが、今が治療の時」

バレンシアとセパンのテストでは体調が良くなる事を期待していたというニッキー・ヘイデンだが、結局怪我の具合が改善される事はなく、今週のヘレスの欠席とアメリカに帰国しての治療を決断したようだ。予定していたテストの欠場を悔しがるヘイデンは、治療するのは今しかなかったとコメントしている。
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「エストリルから肩の調子はかなり悪い状態でした。最終戦からその後のテストにかけても改善の兆しは見えず、バイクに乗ってもあんまり楽しくない状況が続いていました。」とヘイデン

「ヘレスのテストにはとても出たかったので、帰国して治療するのは辛いですね。でも、怪我を治すのは今しかありませんし、そうすれば1月と2月には万全な体調でテストに臨めて、2007年シーズンにも備える事ができると思います。」

■ペドロサ、メランドリ、ロッシは今回からテストに復帰

なお、腕上がりの軽い手術を同時期に受け、揃って前回のセパンを欠場したレプソル・ホンダのダニ・ペドロサとグレッシーニ・ホンダのマルコ・メランドリの2名、およびセパンのテスト中にWRCのニュージーランド戦に参加して11位を獲得したヤマハ・ワークスのバレンティーノ・ロッシは、今週からテストに復帰する。
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■中野選手のホンダ・ライダーとしての初参加とマシン不足

今回の注目はホンダに移籍後の初ライディングを見せるコニカミノルタ・ホンダの中野真矢選手だが、今週のホンダ陣営のサテライトマシンの台数に関し、若干気になる情報をヨーロッパのメディアが報じている。

イギリスのロードレース・サイトであるMCNと、ユーロスポーツが伝えるところによると、今週のヘレスではホンダが各サテライト・チームに800ccマシンを全ての台数を揃える事ができないという。
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具体的には、グレッシーニ・ホンダの800ccマシンはセパンでトニ・エリアスが使用した1台のみとなり、今回はメランドリがそれを優先して使用するという。また、コニカミノルタ・ホンダチームに提供されるバイクは、前回のセパンでホンダLCRが使用したバイクになるとMCNは報じている。これはすなわち、カルロス・チェカと中野選手がチームをまたがって1台のマシンを共有するという事だ。イタリアのロードレースサイトであるmotograndprix.itも11月25日に同様の内容を扱っており、その記事によれば、本来は4台提供される予定だったRC212VがHRCの何らかの都合で揃わなくなり、火曜日から水曜日の午前中まではチェカ、水曜日の午後からは中野選手がそのマシンを使用すると伝えている。

この情報が正しければ、中野選手は3日目の金曜日にも800ccでの走行を行いたい筈だ。しかしながら、本日付のコニカミノルタ・ホンダチームのプレスリリースには「3日目は予備日にすぎない」とあり、HRCが最終的にはマシンを揃える手筈が整ったとの見方も出来なくはない。

■快調に開発の進むリズラ・スズキのGSV-R800

2007年シーズンに向けて、現在最も勢いのあるチームはリズラ・スズキ・チームだろう。年末3回目のテスト参加となる今週のヘレスでも、セパンに続き好調な走りが期待されるところだ。
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リズラ・スズキのレギュラー・ライダーであるジョン・ホプキンスとクリス・バーミューレンは、前々回のバレンシアと同様に、パワー・サーキットのセパンでの合同テストにおいても、それぞれの自己の990cc時代のベストタイムを800ccエンジン搭載のマシンで上回っている。

■2回のテストで好調な走りを見せたホプキンスとバーミューレン

写真ジョン・ホプキンスは、前回のセパンでは990ccマシンにおける自己ベストだけではなく、ドゥカティーのロリス・カピロッシが今年にデスモセディチGP6(990cc)で記録したサーキット・レコード(レース中)を800ccマシンで0.5秒上回り、ハンドリング性能がものを言うバレンシアだけではなく、エンジンパワーも重要となるセパンのようなサーキットでもGSV-R800は速く、この早期開発段階においても高い完成度にある事を見せつけた。

テストに入ってからのホプキンスのタイムは、他のチームだけではなく、リズラスズキのチーム関係者をも驚かしているという。現在スズキ陣営の士気は鰻登りだ。

2006年度中に多くのコースの学習を済ませ、2年目に大きな期待のかかるクリス・バーミューレンは、バレンシアのテストではコーリン・エドワーズに続く2番手、セパンでもトップタイムをマークしたチームメイトのホプキンスに次ぐ2番手タイムを記録している。

■カピロッシがテストに加わる低温路面のヘレスでも優位を保てるか?

セパンではGSV-R800とブリヂストン・タイヤの2007年に向けての好調な準備状況を見せつけたリズラ・スズキ勢だが、今週のヘレスは前回のセパンとは異なり多くの強豪ライダーがテストに参加する。バレンティーノ・ロッシ、ダニ・ペドロサ、マルコ・メランドリ、およびブリヂストンの筆頭ライダーであるドゥカティーのロリス・カピロッシが加わる今回のヘレスで、彼らが再び前回までと同様の高いポジションを維持できるかも興味深いところだ。

セパンではエンジンが不調だったとされるホンダ勢も、今週をターゲットにマシンの改善は進めてきている筈であり、何よりもヘレスは低温路面のサーキットだ。決してブリヂストン勢がセパンほどに優位を保てる場所ではない。

■青木選手も参加し、低温コンディションでのテストを進めるスズキ

今週のテストでリズラ・スズキは、セパンとは異なる低温路面でGSV-R800と新型ブリヂストンタイヤがどのような挙動を見せるかを中心にテストを行う予定だという。なお、今回のテストには、前回と前々回に引き続き、スズキの800ccマシン開発ライダーである青木宣篤選手も、レギュラー・ライダーの2名と共に参加する。

■ホプキンス「ヘレスでは自分たちの進歩の度合いが見える筈」

写真スズキに来て以来、年末テストがここまで楽しみだった事はかつてなかったと述べるジョン・ホプキンスは、バレンシアとセパンでのテストは好調だったが、今回のヘレスには強豪ライダーが多く参加してくるので、現段階での自分たちのポジションがはっきり見えてくるだろうと予測している。

「前回のセパンではバイクを大きく進歩させる事ができましたね。最後までテストが終わって欲しくなかったくらいです。」とホプキンス

「ヘレスでも同じように作業を進めたいです。それに今回は他の強豪ライダーが多く参加してきますから、ライバルたちと比べて自分たちが今どのくらいの位置にいるかはっきりするでしょうね。」

「スズキはここまでに、来年に向けての準備が良好な事をバイクで示してくれました。今回のテストでは、これから自分たちがどれだけ進まなければいけないかを確かめますよ!」

■バーミューレン「ヘレスも好調に終えて2007年を迎えたい」

バーミューレンは、ヘレスでは低温路面でのマシンとタイヤの挙動を確かめ、来る2007年シーズンに備えたいとコメントした。

「ここまでのテストと比較して路面がすごく低いと思いますから、今回はすごく興味深いテストになります。」とバーミューレン
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「800ccマシンとブリヂストンが、今回の路面状況でどんな挙動を示すかを確かめるの丁度いい機会になる筈です。スズキのファクトリーはセパンとバレンシアでジョンと自分が集めたデータを元に作業を行っていますから、2007年シーズンに向けて役立つ改善を手早く行ってくれていると思いますよ。」

「今回のヘレスのテストがうまく行けば、明るい2007年シーズンを期待できますから、今週も本当にうまくいって欲しいですね。」


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