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ホプキンス、将来はF1に転向?
インテリマーク編集部
2006年11月2日

激動の2006年MotoGPシーズンは先回の日曜日にバレンシアで最終戦を迎えたばかりだが、最高峰クラスに参戦するMotoGP各チームは、休む暇もなく来期から始まる800ccシーズンに向けての準備を開始している。
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そんな中、リズラ・スズキのジョン・ホプキンスと、スクーデリア・トロ・ロッソのF1ドライバーであるヴィタントニオ・リウッツィが、お互いのマシンを交換してバレンシアでタイムを競い合うというイベントが10月31日に行われた。ここではリズラ・スズキ・プレスオフィスが公開したそのイベント内容を紹介したい

■既に始まっている2007年シーズンと過密スケジュール

バレンシアの翌日から、2007年シーズンは既に始まっていると言っても過言ではないだろう。一部のMotoGPクラスのチームは、本日から800ccマシンのテストを開始している。
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2007年シーズンは例年よりも早い3月8日(カタールでの宗教上の理由により決勝レースは10日の土曜日)に開幕を迎える事が決定しているため、初めて触る800ccマシンの調整を急ぎたい各チームは、昨年以上に過密スケジュールとなるメーカー合同テストと、その後から始まるIRTAテスト等の冬季テストに向けて、休みなく働いている。

■リズラ・スズキは年内に3回のテストを予定

リズラ・スズキ・チームの発表した年内の冬季テスト予定は、バレンシアでの2日間、マレーシアでの3日間、さらにヘレスでの3日間が予定されており、その後はテスト禁止期間を迎えて、2007年1月から開始されるメーカー合同テストに備えるという。

■ホッパーにとっては待ちに待ったイベント

「今年は12月の少しの期間しかアメリカに戻る時間がなさそうです。」とコメントするリズラ・スズキのジョン・ホプキンスは、冬季テスト直前の忙しい中、貴重なオフの一日を削り、MotoGP最終戦を終えた2日後の10月31日のバレンシア・サーキットで、以前から楽しみにしていたというイベントに参加している。
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■F1マシンでタイムアタックをするホプキンス

写真昨年の冬季テスト中は、当時F1チームへの移籍が噂されていたバレンティーノ・ロッシがフェラーリからF1チームの合同テストに参加したり、マックス・ビアッジがミッドランドのイギリスでの単独テストに参加した事などが話題となったが、今回のバレンシアのイベントでは、ジョン・ホプキンスがスクーデリア・トロ・ロッソのF1マシンに試乗している。

このイベントを主催したのは、ジョン・ホプキンスのスポンサーであり、2005年にミナルディーを買収してスクーデリア・トロ・ロッソ(イタリア語でTeam Red Bull)を設立し、同チームで2006年からF1への参戦を開始したレッドブル社だ。ちなみにこのチームのオーナーの一人は、1990年代初頭のマクラーレン・チームでアイルトン・セナのチームメイトだったゲルハルト・ベルガーだ。

■F1ドライバーのリウッツィはリズラ・スズキのMotoGPバイクに挑戦

今回のレッドブルの特別イベントにはアメリカ人のMotoGPライダーであるジョン・ホプキンスと、スクーデリア・トロ・ロッソに所属するイタリア人F1ドライバーのヴィタントニオ・リウッツィ(今期のF1ランキングは19位)の2名が参加し、お互いのレーシング・マシンを交換してバレンシアでタイムを競うという興味深い趣向が取られた。
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■昨年はロッシとシューマッハのタイムが話題に

2輪と4輪の最高峰マシンを各パイロットが乗り換えて走行したという過去の話題では、昨年に当時のフェラーリのドライバーであるミハエル・シューマッハがドゥカティーのデスモセディチでムジェロを走行し、カピロッシの18秒落ちのタイムを記録した事と、バレンティーノ・ロッシがフェラーリに乗り、昨年の合同テストでF1チャンピオンのフェルナンド・アロンソの2秒落ちのタイムを記録した事が、両マシンの難易度についての指標として語られる事が多かった。
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■初のF1試乗に大満足のホプキンス

ジョン・ホプキンスは、初となるF1のドライビングと結果に大満足のようだ。走行後にホプキンスは以下の通りコメントしている。

「今日の事を数週間前から楽しみにしていました。」とホプキンス
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「シートのサイズを合わせてもらってから今日まで、この日が待ちきれずに随分長い期間に感じました。最初はハンドルについてるたくさんのボタン類を見て少し慌てましたが、ブレーキングでタイヤを温め続ける事が一番大事だと分かってからは、かなり乗れるようになりました。」
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「口で言うのは簡単ですけど、実際にやるのとでは大違いですよ。2〜3回はスピンしてしまいましたしね。しばらく走ってからはブレーキを遅らせるコツが何となくわかり、一番最後の周回ではちゃんと車が自分の言う事を聞くようになりました。ドリフトを感じられるようになり、フロントまわりがコーナーの出口で押されていく感覚もわかりました。無茶をしない程度の最大限の走りに挑戦したつもりです。」

■ホプキンスのタイムはリウッツィから5秒差

ホプキンスのバレンシアのMotoGPバイクでのタイムは1分31秒65だが、今回彼はF1マシンで1分19秒8という好タイムを記録した。ちなみにこのタイムは、この日の彼のライバルであるF1ドライバーのリウッツィから5秒遅れの記録だ。
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「最後はかなり自然にドライビングができるようになりました。」と、自信を持ったホプキンスはさらにコメントを続ける。

「将来こっち方面に転向する事を考えたりしてね。トニオが2輪に乗り換えるよりは、自分が4輪に乗る方が楽な事はだいたい分かっていました。ただ、彼の2輪の経験の少なさを考えれば、トニオの結果はすごかったと思います。ウイリーしたり、ひざをちゃんと落としてましたからね。」
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■初のMotoGPバイクに興奮しまくるリウッツィ

では、初のMotoGPバイクに挑戦したヴィタントニオ・リウッツィは、バレンシアでMotoGPバイクでの走行を経験してどんな感想を持ったのだろうか。彼は、今日の自分のタイムがホプキンスと全く比較にならなくなる事を恐れ、事前にスズキの市販ロードバイクであるGSX-R750での定期的な走行練習を行ってきたとコメントしていたが、この日の彼のMotoGPバイクでの走行タイムは公表されていない。

「オルガズムに達しました!(It was an orgasm! )」と、興奮するリウッツィ
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「驚異的なすごさですよ!いやあ、本当に最高!バイクは以前から大好きでしたが、今日の経験でさらに好きになりました。こんな信じられないものに乗って戦ってる連中は人間じゃないですよ!」

「このバイクは正に暴れ馬ですね。フロントを浮かせないように走るのがすごく難しかったです。頑張って走りましたが、フランツとゲルハルト(ベルガー)に2週間以内にテストがあるから無茶するなと言われて来たので、ちょっと抑えてみました。」
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「ライディングの危険性はだいたい予想してきましたが、実際に走ってみるとそれ以上にリスクは高いと思いました。二輪でのコースの攻め方は四輪とはかなり異なりますね。一番大切な事は、スロットルを開けるのを楽しむ事です。アドレナリンは分泌しっぱなしでした。」

「このバイクの最高にすごいところは思いっきり傾ける事ができるグリップ力の強さです。信じられないほどのすごさですよ。このバイクでレースができたら面白いでしょうね。」

「F1マシンはテクニカル面ではバイクよりも操作が複雑ですが、ジョンは驚異的な適応能力を見せて、すごく速く走っていました。」


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