IRTAテストMotoGP初日、結果とライダーコメント

2006年3月4日 ShoppingOn編集部

スペインカタルーニャでのIRTAテスト4日目、ついに最高峰クラスMotoGPの今年初の公式テストが開始された。前半の125ccと250ccでは気温が10度前後と低く、転倒者が多く見られたが、3月3日のMotoGPテストでは晴天が多くみられ、午後に気温は27度まで上昇し、心地良い穏やかな環境に恵まれた。最高峰クラスのテストは3日間に渡り行われる。

MotoGP初日のトップを飾ったのは、ヤマハYZR-M1の熟成度合いに冬季テストから満足しきりのキャメルヤマハチームの2名、バレンティーノ・ロッシとコーリン・エドワーズだ。コーリンは「年間シーズンを通してキャメル・ヤマハのワンツー勝利」を予言していたが、初日のIRTAテストからその言葉を証明するかのような活躍を見せ付けた。

CNNによれば、トップタイムのバレンティーノ・ロッシは午後の中盤に転倒し、テストは一時期赤旗中断となったようだが、特に大きな怪我もなく、初日の結果には満足している。54周回を終えて、2位のコーリンを半秒近く引き離す1分43秒608を記録したロッシは以下の通り語った。

「初日のカタルーニャの結果は今後に期待が持てますね。天気は思っていたよりずっと良かったですね。特に午後はタイヤテストには丁度良い温度になり、バイクの調子を理解するのには最適でした。5月のレースはもっと温度が上昇するので、ここでの実戦に使えるデータはあまり収集できませんが、少なくともセッティングは進められます。」

「ラップタイムが良かったのは嬉しいですね。2006年マシンで走る3つ目のサーキットですが、ここでも他のチームと比較して競争力は高そうですね。1月20日からは3月26日の開幕戦の事だけを考えてきました。この姿勢は残りのテスト期間中にも変わりはありません。」

2番手タイムのコーリン・エドワーズは、冬季テスト中のセッティングから殆ど変更を加えずに走行している。ベースの仕上がりは上々のようだ。66周回を終えての彼のタイムは1分44秒063。また、コーリンは日曜日のBMWにばかり目がいっているようだ。日曜日の最速タイム記録者にはBMW賞が待っている。

「今日はバイクのセッティングをあまり変えていません。」とエドワーズ。

「セパンで試したセッティングでどうなるかを試してみました。ミシュランのテストをしなければいけないのに、今朝は非常に寒かった。でも最終的には良いコンディションになりましたね。バイクは最高ですし、他の全てにも本当に満足しています。ただ、好調に感じる中にもまだ多くの作業は残ります。」

「初日から上位タイムだったのは嬉しいですね。日曜日にはBMWにばかり目がいってしまわないか心配です。もし手に入っちゃったらどうするか迷いますね。手に入れてから考えます。」

また、驚くべきはやはりヤマハのカルロス・チェカだろう。ダンロップタイヤを履くTECH3ヤマハのチェカだが、ロッシとエドワーズに続き3番手タイムを記録し、上位3名がヤマハ勢。今年はロッシ車だけではない。冬季テストから今回のIRTA初日までを見る限りにおいては、2006年型YZR-M1はチェカの言葉通り、ヤマハの最高傑作に間違いないようだ。

チェカのタイムは1分44秒070とコーリン・エドワーズとの差は僅かに0.007秒。コーリンも簡単にはBMWを手に入れる事はできないだろう。ダンロップタイヤを履くTECH3ヤマハの脅威的な進歩は、カルロス・チェカの開発能力の高さを誰もが認めざるを得ない結果と言える。

4番手タイムはスズキのジョン・ホプキンス。リズラ・スズキとしても幸先の良いスタートが切れたようだ。ホッパーは初日の殆どをブリヂストンタイヤのテストに費やし、マシンのベースセッティングは一度も変えていない。「マシンのトラブルは一度もなかった」と、スズキが再調整したGSV-Rの仕上がりに今度こそ満足している。今回のブリヂストン勢のトップだ。タイムは1分44秒197。



「今日は一日中楽しかったです。」とホッパー。

「作業も多くこなしました。レース3回分の距離を走りましたよ。今日はマシンに変更は一切加えていません。サスペンションの調整にすら全く手を触れていません。今日は終日ブリヂストンタイヤのテストのみに集中しました。10周ずつ安定して走る、その繰り返しです。」

「バイクには全く問題が見つかりません。新しいパーツを今回から導入していますが、これの調子が最高なんです。今日の結果には大満足です。残り二日間もこの調子だと良いですね。」

ホンダ勢トップは5番手タイムのレプソルホンダの新エース、ニッキー・ヘイデン。初日はセパン等と比較しての気温の低さに苦しんだようだが、ミシュランタイヤの仕上がりに助けられた様子だ。103周回を勢力的にこなしての彼のタイムは1分44秒209。



「ヨーロッパに戻れて嬉しいです。」とニッキー。

「どのチームも開幕に向けて必死ですね。コース状況も路面温度も前回までとは全く異なりますし、特に今朝は寒かったのでコーナーでのトラクションが得られず大変でした。」

「午前はいくつか新しいパーツを試して、午後には大分感じが良くなりました。新しいミシュランタイヤもいくつか試しましたが、凄く乗りやすいのでミシュランには感謝しています。」

6番手はカワサキレーシングの日本人、中野真矢選手だ。カワサキは今年に入ってから常にどのサーキットでも上位タイムをキープしているが、IRTAテスト初日はブリヂストンのリアとフロントの新タイヤをテストしながら、安定して速いタイムを維持している。 ヨーロッパでの好調さは年間勝利に重要となるので、この3日間の中野選手には是非注目したい。初日の中野選手は61周回を走行し、タイムは1分44秒399。

「ヨーロッパのテストに戻れて嬉しいです。シーズン中のレースは殆どヨーロッパで行われますから、こっちにあったセッティングを探す事が重要なんです。ヨーロッパの天候も独特ですし。」

「今日はマレーシアと同じセッティングで走りました。まずタイヤテストを済ませるのが大事ですからね。週末の天候も怪しげですから。天気予報では雨みたいです。」

「路面温度が低かったので、予定分のタイヤテストは出来ませんでした。でもトップタイムに既に近いので、ここまでの開発状況には満足しています。」

7番手タイムはマルボロ・ドゥカティーのセテ・ジベルナウ。冬季テスト中の好調さを見ると、少し本領が発揮できていないように見えるマルボロチームだが、初日はエンジンブレーキングシステムの調整とブリヂストンタイヤのテストに集中している。



セテ・ジベルナウは、初日は多くの作業が進んだと満足している。どうやら冬季テスト最後のセパンで、雨により中断された作業を急いで進めた様子だ。初日63周回を終えてのセテのタイムは1分44秒556。

「今日はたくさん仕事したね。だから結果はこんなもんでしょう。」とセテ。

「ブリヂストンはここでも良い仕事をしてくれています。色んな種類のタイヤを多く持ち込んでくれたので、フロントとリアの両方に良い方向性がつかめました。バイクの調子を上げるには、もっとベースセッティングを改善する必要はありますが、まだ決まったセッティングはありませんので、ここで決めてしまいたいですね。ヘレスのテスト期間中にそれを試して、開幕に望みたいです。」

「初日はエンジンブレーキングシステムに問題が見つかりましたが、チームは既に解決策を見つけています。まだまだ全力で作業を行う必要はありますが、ブリヂストンもチームも良い働きを見せてくれていますよ。」

8番手タイムは、ホンダ勢では2番手となるマルコ・メランドリ。特にタイムアタックをしている様子もなく、着実に調整を進めている様子だ。自信はあるとメランドリは言う。タイムは1分44秒672。

「まだ仕事は多いし、今日も頑張りました。まだ自分のペースで走るには多くの作業が必要ですが、自信はありますよ。今日はまだテストの初日ですからね。」

9番手タイムはマルコ・メランドリのチームメイト、トニー・エリアス。母国スペインに戻り、冬季テスト中の不調を一気に解消したいところだろう。ホンダ勢では3番手と、出だしは好調のようだ。タイムは1分44秒702。

「今日のテストには凄く満足できます。特にここは私のホームサーキットですから、とても走っていて馴染みがあります。今回はマシンの重量配置のお陰で好調です。タイヤテストも順調ですし。自分自身のリズムもバイクの感触も改善されました。」

「このまま改善が進む自信があります。チームとミシュランには本当に感謝しています。」

10番手タイムはコニカ・ミノルタ・ホンダの玉田誠選手。冬季テストから今回のIRTAテストまでの様子を見ると、非常にマイペースで作業を進めている感のある玉田選手だが、初日はミシュランのフロントタイヤのテストに集中し、昨年悩まされたフロント周りの問題の解決を急いだようだ。初日のタイムは1分44秒721。

「今日のコース状況は一日の中盤あたりでしかマシンを走らせられませんでした。まだ作業を完全に終えたとは言えませんが、最適なセッティングにかなり近づいたと思います。」

「午後はミシュランの新しいフロントタイヤを試し、去年より状況が良くなっているのが分かりました。まだコーナーからの脱出を良くする為にはスロットル再開時のいくつか問題を解決しなければなりませんが、明日試すミシュランの新しいリアタイアなら期待が持てます。」

11番手はもう一つのホンダチーム、徐々にその実力を表わしつつあるKR211Vとケニー・ロバーツ・ジュニアだ。チームロバーツはイギリスで開発された3代目となる新型のシャシーを持ち込んでいる。短期間で開発されたにも関わらず、その戦闘能力はこの順位を見て頂ければお分かり頂けると思う。3日間の結果が楽しみなチームだ。80周回を終えてのジュニアのタイムは1分44秒868。

「疲れたよ。」とジュニア。

「今日はたくさん走ったね。80周だったかな。ここではテスト項目が山のようにあるんです。今日は結局のところ3代目のシャシーのテストが中心でしたが、かなり高い可能性を秘めていると思いました。明日は2代目シャシーと交互に使い比べてみる予定です。目的は、新しいシャシーをリファインする事ですが。」

「ここまでは好調ですし、特に心配すべき点も見つかりません。今日はミシュランのテストも行い、6セットのタイヤで5週ずつ走りました。」

12番手はレプソルホンダのルーキー、ダニエル・ペドロサだ。レプソルホンダとして走る初めての地元サーキットだけに、ファンからは熱烈な歓迎を受けたようだ。88周回を終えてのタイムは1分45秒011。

「レプソルチームとして自分のホームサーキットに戻れて本当に嬉しいです。ファンには大歓迎を受けました。」とペドロサ。

「RC211Vにはバレンシア、セパン、フィリップ・アイランドで乗りましたが、ここまで温度の低い状況は初めてです。風もありますし、なかなか簡単にはいきませんね。ただ、今日のラップタイムはそんなに重要ではありません。残り2日で調子を上げていくのが楽しみです。」

13番手は中野選手のチームメイト、カワサキのランディー・ド・ピュニエだが、彼は午後のセッションでハイサイドによる大転倒を喫し、クリニカ・モバイルで検査を受けている。ただ、特に大きな怪我には至らず、2日目も予定通り走れるようだ。59周回を終えての初日のタイムは1分45秒111。

「後半に転倒したのが残念でなりません。今朝は色々調整が進み、タイムを上げる自信がありました。でも、クラッシュのせいで予定していた2回の走行ができなくなたのです。転倒の原因はよく分かりません。いつもと同じようにアクセルを開けたら突然ハイサイドを起こしました。凄く大きなクラッシュになり、背中を叩きつけましたが、幸い打撲で済んで良かったです。」

「明日の朝は間違いなく痛いでしょうね。でもテストを止めたくはありませんし、残り二日間でもっと改善したいです。」

14番手はセテ・ジベルナウのチーム・メイト、ロリス・カピロッシだ。順位が低迷気味の理由は、GP6にはエンジン・ブレーキング・システムに数箇所問題があり、それの改善に時間を費やしたせいだと言う。この問題さえ改善できれば速いタイムで周回できるとの事だ。71周回を終えてのカピロッシのタイムは1分45秒253。



「今日はエンジン・ブレーキング・システムに小さな問題があったので、その数点に集中して作業を行いました。今日タイムが出ていないのはそれが原因です。エンジン・ブレーキング・システムの改善を優先したので、タイムにつながるセッティング作業はできませんでした。」

「セッティングを見つけるのは容易ではありませんが、まだあと2日あります。とにかく今日の作業が完了できて良かったと思います。ブリヂストンは良く働いてくれましたね。最新のフロントタイヤは去年と比べて格段に進歩していますし、リアもそんなに悪くありません。もっと良くなりますよ。」

15番手はホッパーのチームメイト、クリス・バーミューレン。今回も残念ながらあまりタイムを伸ばせていないが、冬季テストでは故障続きだったスズキ待望の新型GSV-Rは 好調のようだ。バーミューレンは今回もマイペースなスタイルを崩さず、彼にとって初めてのサーキットとなるカタルーニャのコース取りを地道に研究したようだ。大物の彼だけに、開幕後の彼の本気の走りが早く見てみたいと思う方もきっと多いだろう。クリスの初日タイムは1分45秒968。

「このコースは今回が初めてですし、結果には満足しています。」とクリス。

「バイクの調子は本当に良いですね。今日も進展がいくつか見られました。今日はあまり多くの事を試すチャンスはありませんでしたが、ブリヂストンの2〜3個の新しいタイヤを試してみたら、これが凄く進化していました。」

「一晩ゆっくり寝て、明日の朝になったらはもっと上達してた・・・なんて事になれば良いのですが。」

この後には、16番手はTECH3ヤマハのジェームスエリソン、ダンティーン・ドゥカティーのホセ・ルイス・カルドソ、同じくチームメイトのアレックス・ホフマンが続く。

今回もHRCのベテラン、岡田忠之選手は2006年最新型のRC211Vを持ち込み、ニッキーとの作業を進めたようだ。彼のタイムはアレックス・ホフマンに続く19番手。

マルボロ・ドゥカティーチームは、今回開発ライダーのヴィットリアーノ・グアレスキ走らせている。彼のタイムは初日最後尾の20番手タイムだった。


(写真提供:ドゥカティーコルセ、ヤマハレーシング、チームスズキMotoGP、レプソルYPF)


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