IRTAテスト250cc、2日目もロレンソ

2006年3月3日 ShoppingOn編集部

カタルーニャでのIRTAテスト3日目の3月2日は、2日目までの曇りがちな天候とは異なり、晴れ間の多い空に恵まれたようだ。初日125ccのテスト中の気温は6度だったが、250cc2日目の気温は18度まで上昇した。

2日目に入ってもアプリリア勢の強さに変わりはないようだ。フォルツナ・アプリリアのライダー、ホルヘ・ロレンソが2日間連続のトップタイムをキープした。

上位5人がアプリリア勢で占められる中、ホンダ勢のトップは高橋裕紀選手の6番手タイム。チームメイトのアンドレア・ドビチオーゾを上回るタイムだけに、2年目となる今年の高橋選手に期待が持てる結果と言えるだろう。

今年の優勝候補、フォルツナ・アプリリアのホルヘ・ロレンソトップタイムは1分46秒563。フォルツナチームの二人は今日もラップタイムを意識せず、マシン開発を目的に勢力的に走り込んだという。今期の活躍は間違いないと言ったところか。

2日目の48周回を終えて、ホルヘ・ロレンソは以下の通りコメントした。

「これで良い気分でバルセロナを離れられます。」とロレンソ。

「バイクの感触はとても良いです。気分良くコースを走行できるのは重要ですからね。まだ改善すべてき点は多く残りますが、チームの仕事には満足しています。僕の夢はアプリリアに乗る事でしたし、このチャンスを無駄にする気はありません。」

「今は自信があります。ヘレスは今まであまり得意ではなかったので、今回こそは良い結果を残せる事を期待しています。」

2番手タイムの1分47秒232を記録したのはアスパルチームでアプリリアを駆るアレックス・デ・アンジェリス。デ・アンジェリスは2日目に転倒しているが、怪我はなく、2日間の結果には満足している様子だ。

「この二日間にチームのした仕事は素晴らしかったです。」とデ・アンジェリス。

「常にテスト中の上位タイムをマークできました。最後のセッションには転倒しましたが幸い怪我もありませんし、安定して速いタイムをキープできたので満足です。タイヤとも相性が良く、良いリズムで走る事ができました。まだヘレスでのテストが残りますが、この調子をそのまま開幕戦に持ち込みたいですね。テストと開幕までの待ち時間中に調子が落ちないか心配になるくらいです。」

「今日はアプリリアがテスト用に持ち込んだいくつかのパーツを試しました。ファクトリーは常に改善作業を続けている事が良く理解できました。」

3番手タイムはカルディオン・アプリリアのヤコブ・シュムルツの記録した1分47秒275。チェコ人のシュムルツは初日の4番手タイムから一つ順位をあげている。昨年の年間順位は怪我で泣いた関口太郎選手の一つ手前の20位だったが、今期は好調なだけに注目したいライダーの1人だろう。

4番手タイムはトップのロレンソのチームメイト、エクトル・バルベラの記録した1分47秒430。初日のシュムルツとの順位を入れ替える形になったが、元々順位を意識しない走りをしているバルベラだけにこのタイムは凄いと言えるだろう。セッティングにも大満足の様子だ。

「今朝は路面が汚れていましたが、最終的にはきれいな路面コンディションとなり良いテストができました。」

「セッティングがうまくいったので、良いペースをそのまま維持できました。結果は4位でしたが、すごく調子が良いと言えますよ。このままヘレスを迎えて、その後は開幕までに少し休憩ですね。開幕が楽しみです。」

5番手タイムはチームトースでアプリリアを駆る元125ccチャンピオンのロベルト・ロカテリ。昨日の7番手タイムから二つ順位を上げている。

6番手は冒頭でお伝えした通り、日本が期待するヒューマンゲスト・ホンダの高橋裕紀選手。昨年は初のGPコースに苦しんだ学習の年であり、チームメイトのドビチオーゾを前を走る事が殆どなかった彼だが、今年は期待できるホンダ勢のトップだ。タイムは1分47秒875。シーズン中は好調すぎるアプリリア勢にどこまで食い込めるかが焦点になりそうだ。

7番手は高橋選手のチームメイトのアンドレア・ドビツィオーゾ。タイムは1分47秒882。

8番手タイムは今年の日本人ルーキー、青山周平選手の1分47秒882。2度目のカタルーニャで初の公式テスト参加となった彼にとって、チームメイトのベテラン250ccライダー、セバスチャン・ポルトよりも上位のタイムは上等だろう。さすがの彼も今回は喜んでいる。

「今日は昨日より作業が順調に進みました。嬉しいですね。昨日に続いてサスペンションのセッティングを行い、タイヤのテストもしました。まだたくさん改善点はあります。」

「僕にとってこのサーキットは難しいけど、結構好きです。次回はもっと速く走りたいですね。重要な部分が改善されたので今回は嬉しいです。」

周平選手に続く9番手は、彼のチームメイトのセバスチャン・ポルトが記録した1分48秒316。まだまだ新しいマシンに納得がいかないと言った様子だ。日本でもファンの多いポルトだけに、今後の巻き返しが期待される。

「今日はあんまりでしたね。」とポルト。

「まだバイクの調子が上げられません。今後も作業が必要ですね。来週のあと一回のテストで改善できる事を祈ります。前回のテストの時に比べればかなり改善されていますが、まだ多くの点に課題は残ります。」

「バイクが今まで乗ってきたものと性質がかなり異なるので、自分のライディングスタイルも変えていく必要があります。もちろん、バイクも自分のスタイルに少し近づけたいと思いますが。」

「もうちょっと時間がかかります。でも全ての問題が解決できる事は間違いないので心配はしていません。開幕戦にはもっと良い状態で望めると思います。」

また、125ccから今期250ccに昇格し、個性的にも多くの注目を集めるマルコ・シモンチェリだが、2日目は初日の9番手から順位を二つ落としての11番手タイム(1分48秒524)だった。速いライダーについて走りたいと述べていたシモンチェリだが、2日目もストーカー走りを望んだようだが上手くいったのだろうか。

「今日は先頭をいくライダーに焦点をあててみました。」とシモンチェリ。

「ここまでの調子は悪くないです。基本にとらわれないセッティングもいくつか試しています。単独走行にも少しは満足できてきました。本当はもっと学ぶために他のライダーの後ろにつきたかったですが、今回はコースに出ると単独走行になる事が多くて残念でした。」

「今はヘレスの事だけを考えています。125ccの時は2回勝利したサーキットですので、良いテストができる事を望みます。」

その他の日本人ライダーの結果としては、KTMの青山博一選手が昨日から順位を5つあげて13番手タイムの1分49秒440。ヘレスまでにはマシンの開発が進み、さらに上位タイムを狙えるようになる事に期待しよう。

カンペテーラで、今回は残念ながら型落ちワークス車ではなくキット車での参加となった関口太郎選手は昨日よりも一つ順位を落として17番手タイムの1分49秒635を記録した。テスト中はプッシュせずに開幕で全開と述べていた関口選手だけに、今は開幕までにマシンが間に合うことを願うのみだ。マシンが予定と異なるからと言って、無理して昨年のような大怪我だけは避けてもらいたい。

以下に250cc2日目の10番手タイムまでの一覧を示す。

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3月2日 IRTAテスト カタルーニャ 250cc2日目

1. ホルヘ・ロレンソ(アプリリア) 1分46秒563
2. アレックス・デ・アンジェリス(アプリリア) 1分47秒232
3. ヤコブ・シュムルツ (アプリリア) 1分47秒275
4. エクトル・バルベラ(アプリリア) 1分47秒430
5. ロベルト・ロカテリ(アプリリラ) 1分47秒726
6. 高橋裕紀 (ホンダ) 1分47秒875
7. アンドレア・ドビツィオーゾ (ホンダ) 1分47秒882
8. 青山周平(ホンダ) 1'47.897
9. セバスチャン・ポルト(ホンダ) 1分48秒316
10. アルトゥロ・ティソン (ホンダ) 1分48秒445
13. 青山博一(KTM) 1分49秒440
17. 関口太郎(アプリリア) 1分49秒635


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