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2006年2月26日 ShoppingOn編集部
SBKカタールの開幕戦はベイリスの勝利はなかったものの、レース1は芳賀選手と加賀山選手の熾烈なトップ争いや、ドゥカティーワークスから放出されたトスランドとドゥカティーのベイリスとの一騎打ち、レース2は昨年のチャンピオンのコーサーとやはりベイリスの意地のぶつかり合いなど、見所の多い面白いレースとなった。
日本人ファンとしては、レース1には2人に無事チェッカーを受けて表彰台に立って欲しかった。ファイナルラップは実に悔やまれるが、2人に怪我が無かった事が不幸中の幸いだろう。
ここでは上位ライダーおよび日本人ライダーのコメントを紹介したい。まずはポイントランキング上位6人のライダー。
1位)トロイ・ベイリス 【レース1)2位】、【レース2)2位】
「今日は激戦でした。他のライダーもみんな調子が良かったし、どのマシンも好調そうに見えた。」
「レース2は長いレースでしたね。本当はスタートをもっと上手くやりたかったが、気がついたら4位か5位あたりを走っていたので少し不安になった。レースの3分の2までそのままだったかな。とにかく頭を前に落として周りを抜く事に集中しました。」
「最後の2ラップで完全にコーサーに追いつき、最後までいい戦いだったと思う。最終コーナーでの飛び込みタイミングを外してしまいました。コーサーはうまくカバーしたね。」
「全力を出しつくした結果が2位だったから、結果には満足できます。全てうまくいってるから、次のフィリップ・アイランドは楽しみだね。」
2位)トロイ・コーサー 【レース1)4位】、【レース2)1位】
「レース1のスタートでオーバーレブする可能性があり、少しクラッチを多用しすぎたかもしれない。最初は調子良かったが、6〜7ラップ目のヘアピンで問題が発生してしまった。バイクが跳ねて完全にコースから外れてしまい、コースに戻る直線まで慎重に走らなければならなかった。」
「クラッチが原因でコーナーの進入が難しくなってしまい、ハードブレーキで補ったのでフロントタイヤに負担がかかりすぎました。最後にはクラッチが非常に熱くなっていたので、レース1は完走できただけでも運が良かったと思う。」
「レース2でもやはりクラッチの問題を抱えていた。レース1ほど悪くはなかったけどね。レースの終盤にはドゥカティーが接近してくる音が耳に入り、来たなベイリスと思った。最後の2〜3周にタイヤはほぼ終っていたし、最終コーナーではほとんど使い切っていたから、できる限りバイクを倒さずにチェッカーを受けました。」
「今日の2レースは両方とも昨年より激戦でした。誰もが今シーズンは長くて厳しくなると思ったでしょうね。」
3位)ジェーム・ストスランド 【レース1)1位】、【レース2)4位】
「悪いスタートではないと思います。プレシーズン中はバロスやベイリスの話ばかりで僕のまわりは静かだったけど、お陰で新しいチームやバイクの準備に集中が出来て良かった。広い視野を忘れずにここまで来ました。チームの努力のお陰でここまで速くなり、最初の勝利を手にする事ができました。」
「レース2で表彰台を逃したのは痛いです。でも写真判定ではほんの数センチ差ですね。残念だけど新チームの初戦としては大満足です。」
4位)アンドリュー・ピット 【レース1)3位】、【レース2)5位】
「初の表彰台ゲットは本当に嬉しいです。一つの目標を達成したので、リラックスしてオーストラリアに行けるでしょう。今年のパッケージは去年より乗りやすいですね。実際の性能はもっと高いと思います。」
「ノリ(芳賀選手)を見てもわかると思いますが、二人ともスライドが多かったので、タイヤの耐久性についてはもっと作業が必要です。」
「他のライダーと同じく、レース2ではフロントタイヤの種類を変えてみました。リアは同じものを使いましたが、やはりグリップ力に少し欠けます。次のレースまでには改善したいですね。」
5位)ミッシェル・ファブリッツォ【レース1)5位】、【レース2)8位】
「ウォームアップの後に、スーパーポールで使ったバイクから別のバイクに乗り換えましたが正解でした。レース1では自信が持てましたね。レース1の結果は最高に嬉しいです。問題はレース2で、終盤には疲れきってしまいました。でも今日の結果は正に夢の実現でした。」
6位)アレックス・バロス【レース1)6位】、【レース2)7位】
「両レースとも厳しかった。レース2では転倒したキリを跳ねるところでした。終盤にはタイムを回復してファブリッツォや他のライダーと良い勝負ができたと思う。スタートは失敗したがレースは楽しめました。レース1の第1コーナーでは少し押され気味でしたね。」
「今回でマシンとタイヤの挙動は理解したので、次はもっと上を狙えるでしょう。」
次に中冨選手を除く日本人ライダー3名のコメントを紹介する。
7位)芳賀紀行選手【レース1)DNF、レース2)3位】
「レース2はトスランドとの接近戦でしたね。シケインで抜かれましたが、タイヤが終っていてインにつけなかった。でもその後、彼のスリップについたら有り難いことに自分のバイクの方が速かったんです。」
「レース1の事故は100%自分のミスです。最終ラップは全員激しくプッシュしていて、ハードブレーキングの瞬間にフロントを失い、就臣(加賀山選手)のバイクに追突してしまいました。彼を巻き込んでしまい本当に残念です。」
「600ccレースを見てたら友人の藤原克昭も同じ場所でクラッシュしていました。あのコーナーは日本人ライダーの鬼門でしょうか?」
11位)阿部典史選手【レース1)11位、レース2)11位】
「ウォームアップ中にバイクが壊れてしまい、スペアマシンに乗り換えてグリッド後方からのスタートになってしまったんです。お陰で追い抜きが忙しくなりました。」
「レース2の前にバイクのセッティングを変えたら少しラップタイムが改善され、予選よりも少し速く走れました。この点については満足ですが、トップライダーに追いつくのは難しかったですね。」
加賀山選手【レース1)DNF、レース2)DNF】
「ノリ(芳賀選手)は速かったので、レース1で自分が勝ててたかどうかは分かりません。チャンスだったのは間違いありませんが、彼のバイクが最終ラップで接触した瞬間に全ては終りました。二人とも玉砕です。」
「追突時は前を走っていたので、多分彼はコーナーの進入でフロントを滑らせたんだと思います。バイクは転倒して僕にぶつかりました。もちろん残念ですが、これがレースです。二人ともただ勝ちたかったんですよ。」
「レース2ではスタートからクラッチに問題があったんだと思います。走り出してすぐ異常に気がつきました。最初の数周回は装置を巻き戻したり調整しながら走ったのですが、第1コーナーでファブリッツォがミスして危うく衝突しかけたのを避けたらコースを外れてしまいました。もう見込みがないほど順位を落としてしまいましたね。」
以下、カタール終了後の各ランキングを示す。
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■ポイントランキング
1. トロイ・ベイリス [AUS] Ducati 40
2. トロイ・コーサー [AUS] Suzuki 38
3. ジェームス・トスランド [GBR] Honda 38
4. アンドリュー・ピット [AUS] Yamaha 27
5. ミッシェル・ファブリッツォ [ITA] Honda 19
6. アレックス・バロス [BRA] Honda 19
7. 芳賀紀行 [JPN] Yamaha 16
8. ロベルト・ロルフォ [ITA] Ducati 12
9. カール・マガリッジ [AUS] Honda 11
10. ロレンツォ・ランチ [ITA] Ducati 10
11. 阿部典史 [JPN] Yamaha 10
12. マルコ・ボルチアーニ [ITA] Ducati 9
13. ピエールフランチェスコ・キリ[ITA] Honda 8
14. ルーベン・チャウス [SPA] Ducati 7
15. マックス・ノイキルヒナー [GER] Ducati 6
16. フォンシ・ニエト [SPA] Kawasaki 4
17. レジス・ラコーニ [ITA] Kawasaki 3
18. セバスチャン・ジンバート [FRA] Yamaha 3
■マニュファクチャーズ・ポイント
1. Ducati 40
2. Suzuki 38
2. Honda 38
4. Yamaha 32
5. Kawasaki 7
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