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TECH3、落ち込むジェームス・エリソン
2006年2月17日 ShoppingOn編集部

今年最後のメーカー合同テスト後のコメントが、TECH3ヤマハよりリリースされたので紹介したい。

前回のカタールでのテストの好調さをそのままセパンに持ち込んだカルロス・チェカと、それとは対照的に、カタールでの上り調子から多くの期待を集めたものの、その分激しく落ち込む結果となったジェームス・エリソンの素直な人柄に注目して頂きたい。今年のTECH3ヤマハはオーナーのエルベ・ポンシャラルを含め、温和で堅実なメンバーが揃ったようだ。

カルロス・チェカは、マレーシアのセパンサーキットで行われたメーカー合同テスト最終日に、断続的に雨が降る中の31周回を終えて、2分02秒64の9番手タイムを記録している。 二日目にはダンロップタイヤとしては驚異的な2分02秒06という当日6番手タイムも記録しており、カタールに続けて好調さをアピールする結果となった。

「今週の結果は本当に良かった。私自身、ここまでの進歩に驚いているくらいです。」とチェカ。

「カタールでの最初のテストは確かに好調でしたが、ここでは何が起こるか分かりませんでした。問題が発生した時の対策ばかりを考えていましたが、結果は私たちの想像以上に良かったので今は嬉しく思います。」

「前にも言いましたが、新しいバイクについては完璧です。今私たちは、タイヤについてより詳しく理解しようと努力し、ダンロップといかに作業するかに焦点をあてています。今週はダンロップと多くの新しい試みを実施し、幾つかの進展がありました。ここでは強いグリップが得られており、私はさらに自信を持つ事ができました。」

「ただ、いくら現在調子が良いからと言って、自信過剰にはなったり物事を容易く考える事はしたくありません。まだ2回のテストを終えただけです。滑り出しは好調ですが、まだリラックスできるほどの余裕があるわけではありません。まだまだ多くの作業が残り、道のりは遠いと言えるでしょう。」

「セパンは他と比べれば特異な環境です。バルセロナはこことは異なる種類のサーキットであり、温度もより低くなります。何が起こるか楽しみですね。もちろん、私のホームコースですからいつも通り心地よく走れるとは思います。ただし、まだ多くの作業がありますので、気を緩めるつもりはありません。」

チェカのチームメイトのジェームス・エリソンは、この3日間を通して全てのライダーのどん尻タイムを記録し続けた。最終日までのベストタイムは2分05秒08であり、同じタイヤとバイクに乗るチェカの自己ベストよりも3.2秒の遅れを取っている。エリソンはスーパー・バイク時代のライディングスタイルが抜けきらない事が原因だと、以下の通り語った。

「ここであった事はもう本当に全て忘れてしまいたい!」と叫ぶエリソン。

「カタールで調子が良かったセッティングのままテストを開始したのですが、走ってみてセパンには合わないと分かり、1月のセッティングに戻しました。調子が良かった時を思い出したりもしました。でも全然速く走れないのです。」

「カルロスと比べてみれば一目瞭然ですが、私のここでのライディングスタイルは間違いだらけです。未だにコーナーへの進入速度が速すぎるのですが、これは私のスーパーバイク時代の後遺症です。スタイルの変更が上手く出来ていないのが私の大きな問題なのです。」

「もっとブレーキを早くかけてバイクの速度を落とし、そこから曲がり込んで脱出加速をするべきなのですが、このサーキットはこれが簡単ではありませんし、私にはとても難しく感じられます。」

「希望が持てるのは、私はこの問題から3箇所のコーナーでのみタイムを大きくロスしているので、もしこの癖が直せれば、いえ、必ず直せますし直しますが、そうすればカルロスのタイムにも近づける筈です。」

「天気が悪かったのもついてないですね。今回の走行の殆どは古いタイヤで行ったのですが、昨日は新しいタイヤを用意した途端に雨が降り始めましたし、今日も全く同じ事が起きたんです!また、幾つかの違うタイヤを試したら直線でのグリップが大きく改善されたので、フロントを変更してバイクに乗ったらまた途端に雨です。」

「とにかく・・・ちょっと今は多くの事を深く考えすぎているようです。」

「今は家に帰って私がオートバイの次に大好きなマウンテンバイクに乗って過ごしたいと思います。オートバイの後のマンテンバイクは最高のトレーニングなんです。頭をもう少し整理して、考えがすっきりしてからバルセロナに行きたいんです。」

「出かける必要があるから自転車に乗って、自分の実力を少し信じて、・・・一度にたくさんの事を考えるのをもうやめたいんです!」

「バルセロナは大好きですので、大きな進展があると信じたいです。」

どこか憎めないジェームス・エリソンだが、チーム・オーナーのエルベ・ポンシャラルは今回のテスト結果をどう考えているのだろうか。以下がポンシャラルのコメントである。

「カルロスの今週のテスト結果は驚きでしたね。今は最高の気分です。彼がカタールでも速かった事はご存知の通りですが、カタールはダンロップと相性の良いサーキットなのです。一方セパンはダンロップが苦手とするサーキットでしたので、正直走ってみるまではどうなるのか分かりませんでした。」

「カルロスはテストウイークを通して速かったですね。これなら今後も期待できますし、彼の今の状況が私たちには嬉しくてなりません。カルロスとダンロップの共同作業がここまで短期間にヤマハに良い結果をもたらすとは想像ができませんでした。」

「ジェームスについては、私たちが期待したほどの進展が見られず厳しい状況でした。彼は非常にたくさんの周回を重ねましたが、彼が前進する為の良い方向性を私たちは見つける事ができませんでした。」

「セパンは彼の苦手なコースですし、3回のテストも終わりですので、しばらくは休憩して、何か気分転換でもした方が良いと思います。バルセロナまでの時間が彼にとって良い休息の時となり、皆でバルセロナから新しくスタートできる事を望みます。」

「全体を通して、貴重なテストだったと思います。改めて申し上げますが、多くの事を学びました。レインコンディションで走れた事も良い機会でした。最も大切な事は、良いライダーと良いバイクがセパンを離れ、新シーズンを私たちと無事に迎える事です。」

今年のTECH3には不思議な魅力があり、つい応援したくなる。シーズン開幕が楽しみだ。

 
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