|
|
|
|
2006年2月17日 ShoppingOn編集部
冬季メーカー合同テスト三日目のセパンサーキットで、レプソルホンダチームのエース、ニッキー・ヘイデンは、HRCテストライダーであり、彼の元々のRC211V指導者である岡田忠之選手から引き継いだ2006年シーズン向けの最新型RC211Vを用いたレース・シミュレーションを行う予定だった。
しかしながら、断続的な雨にこの計画は中止を余儀なくされ、ニッキーは落胆の色を隠せないようだ。
天気の隙間をぬって、前回までのマシンと最新式の2台を交互に使っての47周回を終えたニッキーの本日(2月16日)のタイムは2分02秒86。これは最終日の10番手タイムとなる。
「バイクを何度も乗り換えて忙しい3日間でした。やる事が多くてちょっと混乱気味でしたね。」とニッキー。
「天気に泣かされましたね。どうにもならないのは分かってますが、テストを始めようとすると降り出すんです。まだ解決できない問題もあるのでイライラしました。」
「新型バイクの性能は高いのですが、もう一台のバイクに乗り換えて走った時の方がタイムが出やすいんです。まだ最高の状態とは言えませんが、周りの皆は真剣に働く良い人ばかりなので、解決までに時間はかからないと思います。」
「バルセロナとヘレスの2回のテストが今後楽しみです。一年の中でもで楽しみな時期ですし、ここで学んだ多くの事を持ち込んで作業を続けたいと思います。」
今日のニッキーの順位が物語るように、今回のセパンでは新型バイクのセッティングを煮詰めるまでには至らなかったようだ。また、ニッキーにバイクを手渡した岡田選手は次のように語った。
「まだバイクには改善すべき点がいくつかあります。ただし、同じタイムで周回する上では新型バイクの方がハンドリングに優れていますので、今後に期待が持てます。ここでは良いデータが多く収集できたので、日本に戻ってさらにテストを行い、再びニッキーにカタルニアでバイクを手渡したいと思います。」
ニッキーのチーム・メイトのスペイン人ルーキー、ダニエル・ペドロサも、悪天候の合間を縫って冬季合同テスト最終日を終えた。今日は変更の加えられたシャシーのセッティングを初めて行ったようだ。ダニーは順調に学習メニューを消化し、着実にMotoGPマシンに順応している。
今日のペドロサの35周回を終えてのベストラップは2分02秒68。最終日の7番手タイムだが、RC211Vを駆る本日のホンダライダーの中ではトップタイムだ。ペドロサは3日目のテストを終えて以下の通りコメントしている。
「天気を気にしながらピットで待機するという難しい日でした。最初は湿った路面でしたが徐々に乾燥してグリップレベルも高くなったのですが、その後はまた大雨です。今日はあまり進展のない日でした。」
「ただし、テスト全体を通しては満足のいくものでした。バイクに何点か新しい試みをしましたので、自分の経験は増えました。」
レプソルチームの監督である田中誠氏は、3日目を振り返って以下のようにコメントした。
「今日の天気には失望しましたが、価値のあるテストにはなったと思います。進展はありました。ダニーはシャシーのセッティングを何種類か調整し、良いデータが得られています。ニッキーは雨でテストの進まない辛い日になったようですが、開発の方向性は掴んだようです。」
3月3日のバルセロナでは、さらに熟成の進んだ新型バイクに乗る二人のレプソルライダーを再び見る事になる。
|
|
|
|
|
|
|
|
|