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2006年2月2日 ShoppingOn編集部
雨のフィリップアイランドでの合同テスト二日目の2月1日、MotoGPルーキー3名は雨のハイパワーマシンの扱い難さを学ぶ良いきっかけになったようだ。
ホンダのダニエル・ペドロサは午前中の11周目に1コーナーの出口で転倒、カワサキのランディー・ド・プニエは午前の最後にリアを滑らして転倒。また、フィリップアイランドを得意とする筈の地元オーストラリア出身のルーキー、ケーシー・ストーナーも、やはりこの例外ではなかった。
250馬力の990ccマシンであるRC211Vは、ドライコンディションではそのパワーを遺憾なく発揮する。しかしながら、ウェットコンディションでのこのハイパワーマシンは全く異なる扱いを要求し、少し間違えれば簡単にライダーに牙をむく。
ウェットコンディションでは敵なしの華麗な走りをするケニー・ロバーツ・ジュニアやセテ・ジベルナウの元スズキコンビが今日のテストを1周も走らなかった事には、それなりに裏打ちされた自信があるのだろう。しかしながら、ケーシー・ストーナーを始めとする3人のルーキーが雨の中を転倒しながらもがむしゃらに走るのには理由がある。
MotoGPマシンは一般の公道を走るライダーは元より、SBKなどのチャンピオンシップで戦うライダーたちにとっても想像を絶するマシンのようだ。
先日のセパンのテストにも参加し、昨年はJSBにスポット参戦して驚異的な走りを見せたスズキGSV-Rの開発ライダーである秋吉選手や、ブリヂストンの開発ライダーとして活躍し、ドゥカティーデスモセディチでテストをする傍ら、JSBで圧倒的な強さを見せる伊藤真一選手の強さは、MotoGPと比較するとJSB(MFJスーパーバイク)が遥かに扱いやすいマシンに感じるという事もその秘密の一つだろう。
また昨シーズン、トロイ・ベイリスの代役としてRCVに乗った元BSBチャンピオンでありWCMのライダーだったシェーン・バーンが「こんなにハイパワーなマシンには乗っていないので扱いがわからない」というニュアンスの発言をしていた事からも、その実態が窺える。
スムースでリニアなパワー特性を持つV5エンジンを搭載するRC211Vの250馬力は、ホンダチームの最強兵器だ。しかしながら、この馬力を扱うライダーには繊細な神経が要求され、スリッピーなウェットコンディションともなればさらなる経験が要求される。RCVルーキーたちが本シーズンでの勝利を狙う以上は、開幕までにこの特性に少しでも慣れておかなければならない。雨のサーキットにがむしゃらに飛び出したい気持ちも良くわかる。
スペインのas.comによれば、バレンティーノ・ロッシも、ダニエル・ペドロサに対して「雨のトレーニングが重要だ」とコメントしているようだ。
ウェット路面で転倒を喫したLCRホンダのケーシーストーナーは、今日のテストを振り返って以下の通りコメントしている。
「RCVの全てを学ぶには、出来る限り多くの周回を重ねる事が必要だと思います。」
「雨なのであまり多く走る事ができませんでした。2〜3種類のミシュランのウェットタイヤに挑戦しましたが、ラッキー・ハインツ(9コーナー)で転倒してしまいました。まだ経験が足りませんね。」
「身体は大丈夫です。明日もテストを続けますよ。」
ケニー・ロバーツ・ジュニアについては、先述の通り本日はテストを行っていないので本人のコメントは特にないが、メカニックたちは最終日に行う新シャシーのテストに向けての準備を進めているようだ。
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