トロイ・コーサー、ビアッジを痛烈に批判
2006年1月21日 ShoppingOn編集部

クラフィ・ホンダとバロスの契約は95%ほど完了している。残りの5%は、まだ金額がバロス側の要求に達しておらず、WSBK主催者側がそれを負担するかどうかにかかっているようだ。

現在被害者になりかけているマックス・ノイキルヒナーは、「バロスが来たらお前のコストはバロスのスポンサーがまかなってくれので、今年僕はただで乗れるとクラウス(チームオーナー)は去年言っていたのに。蓋を開けてみればこの状態だ。いったい何がどうなったのかは僕にはわからない。60万ユーロ(8300万円)を用意できないかって言われたけど、そんな大金僕が持ってるわけないでしょう!」とコメントしている。以前の記事で紹介したクラウス側の説明とは少し内容が異なるようだ。

またビアッジの契約の行方だが、ビアッジの為にテン・ケイト・ホンダの3番目のシートを準備していたホンダ・ヨーロッパも、現在までにビアッジからの回答がない事から、「ビアッジの回答期限はもう過ぎましたので、ビアッジがホンダで走る事はありません」とコメントしている。ホンダ・ヨーロッパはバロスのスポンサーであり、今はもうビアッジの問題どころではない状態だ。

一時期ビアッジ入りが噂されたドゥカティーも、カルロス・チェカ入りの噂と併せてこれを否定しているので、事実上、ビアッジが二輪のキャリアを続けられる望みはアルスター・スズキのみとなった。

米国のCycleNewsOnlineとSuperbikePlanetが、ビアッジやバロスの動きに関するトロイ・コーサーのコメントを紹介している。トロイ・コーサーはアルスタースズキチームで昨年の年間タイトルを獲得しており、チームメイトである日本人ライダーの加賀山就臣選手との相性にも定評がある。

「いろいろ噂されていますが、ジャーナリストが書いている事ですからね。」

「私たちのチーム機材は必要最小限ですし、追加のライダーを走らせる余裕はない筈です。バロスやビアッジがSBKに来る事は、年間シーズンを面白くする事になるので歓迎していますが、私たちのピットボックスが彼らにとって良い場所だとは思いません。」

「ビアッジとバロス、それにチェカのSBK移籍に関する噂を多く聞くようになりましが、今はもうグリッドは満席ですし、彼らが新しいチームでも用意しない限りはどこも難しいと思います。GPから10人新しいライダーが来ようが私には何の影響もありませんが、少なくとも別のチームに行って欲しいですね。」

「ビアッジが私たちのチームに来る可能性が高い事は知っています。彼は間違いなくスズキに乗るでしょうが、彼とピットボックスは分けてもらうでしょうね。」

「大変に面白いのは、彼ら(MotoGPライダー)は職を失うまでは『SBKは糞だ』とか発言しておきながら、いざ事態が変わると『SBKは世界で最高のチャンピオンシップです』とコメントする事です。」

「チャンピオンシップで戦う以上、彼らが最高のチームに来たがるのは当然です。従って、彼らが私たちのピットボックスに入りたがるのは自然でしょう。しかしながら、私たちのチームはもう間に合ってるんです。加賀山と私はうまくやっているし、最高に強いんです。準備もすでに整っていますし、いつでもレースが出来る状態にあるんです。」

コーサーの発言には、あからさまにビアッジへの拒否反応が見てとれる。

現在ビアッジが交渉の中で要求しているのは、彼のGSX-R1000にのみ三菱のイグニッション・トラクション・コントロール・アンチ・ホイール・システムを搭載する事のようだ。この電装システムの価格は35万ドル、日本円にして4,000万円であり、通常SBKで用いる機材の25倍の価格だ。チーム関係者が今から不安を抱くのも致し方のないところか。

蛇足だが、バロスとビアッジの交渉が現在も難航している主な理由は、こうしたMotoGPとSBKの金銭感覚の違いだろう。

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