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２００７年１１月６日
バレンティーノ・ロッシがブリヂストンへのスイッチを正式に発表した翌日の11月5日、レプソル・ホンダは来期に向けてミシュランとの協力体制の継続を公表し、タイトル奪還に向けての反撃開始の声明を発表した。
■誰もがブリヂストンへの履き替えを希望したミシュラン最悪の１年
今年の2007年シーズンは３１本のタイヤ持ち込み制限のルール導入により、2006年までのタイヤ開発スタンスが全く利用できなくなったミシュランは、ブリヂストンにそのMotoGP最高峰クラスでの覇権を完敗する形で明け渡す事になり、ミシュランのトップライダーであったヤマハのバレンティーノ・ロッシまでも来期はブリヂストンに奪われるという厳しい結果を招いた。
■ホンダ・ワークスは2008年もミシュランとの協力体制を継続
この流れを受け、ヤマハと同様に一時期はブリヂストンに歩み寄った事でも知られるホンダ・ワークスだが、タイヤ持ち込み本数が４２本に拡大される事になった2008年シーズンに向けては、1982年からのミシュランとの協力体制を継続する事をHRCは11月5日に公式発表している。
■2008年度からの栄光の歴史の再開を誓うホンダとミシュラン
この公式発表の中でホンダ・ワークスは、1982年のフレディー・スペンサーのベルギーでの初勝利から前回のバレンシアGPでのペドロサの勝利までのミシュラン・ホンダ・パッケージにおける193回の勝利回数を来年はさらに増やし、ホンダとミシュランの勝利と栄光の歴史を2008年から復活させる事を誓っている。
■HRC濱根眞澄社長「グランプリの尊厳を守る」
 今回ミシュランとの提携継続を発表したHRCの代表取締役である濱根眞澄社長は、グランプリ最高峰クラスでは最先端で戦うものが協調し合い、その尊厳を守っていく必要性があるとコメントしている。
「ホンダはMotoGPが最高峰の戦いの場であり、人間と最先端技術の究極とも言える調和があってこそ成功が得られる分野だと信じていますし、その尊厳と発展を維持する上で、最高峰の世界に立つものが互いに尊重し合う必要性があると考えています」と濱根社長。
「今シーズン、レプソル・ホンダとミシュランはその戦いに敗れました。だからこそ、私たちはかつての立場であった勝利者の場に戻る努力をしなければなりませんし、来年はそれが達成できると信じています」
「私たちは威厳と実力を発揮し、タイトル奪還に向けての反撃を開始します」
■ミシュラン総指揮フェデリック・アンリ-ビアボー「誇りに思う」
ミシュラン・タイヤのモータースポーツ部門総指揮を務めるフェデリック・アンリ-ビアボーは、ホンダとの長期に渡る協力体制が2008年度も継続できる事を誇りに思うと述べ、ブリヂストンからの来期の年間勝利の奪還を約束した。
「私たちミシュランは、1995年から８回の年間タイトルを勝ち取ってきたレプソル・ホンダとの長期に渡る非常に良好な提携関係を継続できる事を誇りに思います」
「また、私たちは密接な技術協力を集中的に行い、2008年には勝利を果たす事をここにお約束します」
■ヘイデン「ミシュランは昨年の年間タイトルの鍵だった」
ミシュランとホンダで2006年度の年間タイトルを勝ち取った経験を持つ元チャンピオン、レプソル・ホンダのニッキー・ヘイデンは、来期もその当時と同じパッケージでグランプリを戦える事を喜び、本日11月6日から始まる冬季テストからのパッケージ開発努力を惜しまない姿勢を示した。
 「来年もミシュランと共に参戦できる事を本当に嬉しく思います」とヘイデン。
「ミシュランは昨年の自分の年間タイトルの非常に重要な部分を務めましたから、私の心の特別な部分に彼らは存在しているんです」
「ホンダはミシュランとの長い歴史がありますので、今回の冬季テストは双方の必死の協力の下で頑張れると思いますし、2008年は勝利街道に戻る事ができると信じています」
「彼らは今シーズンを制覇する事ができませんでしたから、再び力を取り戻す意欲に燃えていますし、私たちがライバルと戦う上での大きな力となる筈です」
■ペドロサ「今年は期待通りのレベルではなかった」
今シーズン中はブリヂストンへのスイッチを強行な姿勢で希望していた事でも知られるレプソル・ホンダのダニ・ペドロサだが、彼は来期にもミシュラン使用を決断した日本GP以降は急激に調子を取り戻し、前回の最終戦となったバレンシアGPではついに今期中の念願だったポール・トゥ・ウインを獲得している。ペドロサは今回改めて、ミシュランタイヤへの絶対の自信を示すコメントを残した。
 「ミシュランとの合意に至った事を大変に満足しています。彼らは豊富な経験と技術力有していますから、来年はレースで勝てるタイヤを自分たちに供給してくれる事を信じています」
「今年は多くの理由から非常に難しい状況に陥りましたし、時として自分たちの期待通りのレベルに力が達していませんでした。ミシュランにはホンダとの長いレースでの歴史がありますので、今回の提携関係が再び自分たちが期待する全ての成功をもたらしてくれると信じています」
「このMotoGPにおける重要な時期に、ミシュランへの絶対の自信を示せる事を大変に嬉しく思っています」
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