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渡辺篤選手がBSBにフル参戦「SBKかMotoGPにも出たい!」
インテリマーク編集部
2007年11月1日

2002年と今シーズンの全日本最高峰クラスを制したスズキの渡辺篤選手が、来期はBSBにフル参戦する事が正式に決定した。
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■渡辺篤選手がリズラ・スズキから2008年度BSBにフル参戦

来期からSBKに参戦するホンダの清成龍一選手が今シーズンまで戦っていたBSB(全英スーパーバイク選手権)に、2002年度の全日本スーパーバイク選手権のチャンピオンであり、今シーズンの全日本JSB1000クラスでも年間優勝を飾ったスズキの渡辺篤選手(31)が、2008年シーズンからフル参戦する事を彼の来期のチームとなるBSBのリズラ・スズキ・チームは10月31日に正式発表した。
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■念願だった海外選手権へのフル参戦

渡辺篤選手は、2001年の全日本スーパーバイクの年間チャンピオンである梁明選手と、その時のチームメイトだった現SBKアルスター・スズキのライダーである加賀山就臣選手の後任ライダー(当時は第3ライダー)であり、全日本スズキのエースだった梁選手と加賀山選手がスズキの初代4ストロークMotoGPマシンとなるGSV-Rのプロトタイプ開発を兼ねて全日本に章典外参戦をした2002年には、当時の全日本最高峰カテゴリだったスーパーバイク・クラスで初の年間優勝を遂げて脚光を浴びた。

その翌年の2003年に加賀山選手が日本人として初となるBSBへのフル参戦をリズラ・スズキ・チームから果たし、梁選手が現役活動から離れた後、渡辺選手は全日本スズキのエースライダーとしてヨシムラ・スズキからJSB1000クラスに参戦。ST600クラスとJSB1000クラスへのダブル・エントリーのチャレンジなどを経て、今シーズンは念願だったJSB1000クラスにおける年間優勝を獲得している。
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今期のJSB1000での優勝をきっかけに、全日本を戦いながら世界進出のチャンスを待ち望んでいた渡辺選手は、スズキの先輩ライダーである加賀山選手に続き、BSBリズラ・スズキからの悲願の海外選手権デビューをようやく2008年シーズンから果たす事となった。日本人選手がBSBにフル参戦するのは、加賀山選手と清成選手に続き、今回の渡辺選手が3人目となる。


■渡辺選手「将来はSBKかMotoGPでも走りたい!」

BSBリズラ・スズキ・チームに『黒い目を持つ寿司好きのワタナベ』と紹介されている渡辺篤選手は、今はイギリスでの生活に向けて英語を猛勉強中だという。すでに先輩の加賀山選手からイギリスのサーキットの特徴や生活様式を学んでいるという渡辺選手は、BSBでは当然年間タイトルを狙って戦い、将来はSBKやMotoGPなどの世界選手権への出場のチャンスにつなげたいと、その抱負を語っている。

写真「BSBがものすごく競争の激しい選手権である事は知っていますし、ライダーに高い技量が要求される事も分かっています。だから自分のライディング・スキルを高めるためにも、この選手権に出場する事を長年強く希望していました」と渡辺選手。

「それにイギリスのサーキットはコースレイアウトが日本のものとは全く異なる筈ですから、そこで走れるのが本当に楽しみで仕方ありません。自分のレース経歴的に見てももすごく大きなチャンスになる筈ですし光栄な事だと思います。だから今からすごい意欲に燃えていますよ」

「もちろんライダーであれば目標は1つしかありません。BSBで年間タイトルを獲得する事です。将来はSBK(世界スーパーバイク選手権)かMotoGPで走れるチャンスをつかめように願っています」

「自分が憧れている伝説のライダー、バリー・シーンの出身地のイギリスで走れるなんて、本当に嬉しいです」


■ジャック・バレンタイン監督「日本に隠していた秘密兵器」

2008年から渡辺選手が所属するBSBリズラ・スズキ・チームの新監督となるジャック・バレンタインは、イギリスのロードレース・ファンに向けて渡辺選手を以下の通り紹介している。リズラ・スズキ・チームの渡辺選手にかける期待は非常に大きいようだ。

「渡辺篤は日本で温存していた最大級の秘密兵器です」とバレンタイン監督。
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「彼は2002年にも日本のスーパーバイク選手権で年間優勝を果たしています。また、年間ランキングの2位を2回も獲得していますから、最高のライダーとして注目ですよ」

「また、彼はスズキの現役ワークス・ライダーですから、日本のレーシング部門とのコミュニケーションという点でも大きなメリットをもたらしてくれる事でしょう。篤をBSBに送り込むという事は、スズキがいかにこの選手権を重要なものとして位置づけ、2004年に獲得したタイトルの奪還にかける意気込みが高いかを示すものです」

「篤はすでに彼の持ち味を形成していますから、イギリスのファンも彼をすぐに受け入れられる思います。彼は大変に礼儀正しく、尊敬すべきライダーであり、またプロフェッショナルです・・・が、同時に彼はイギリス独特の生活様式を学ぶ事も大変に楽しみにしているようです。ユキ(加賀山選手)はすでにここでの生活スタイルを色々彼に話しているみたいですよ」

「彼が英語を学ぶ手助けをできるのも楽しみですし、彼からも日本語の面白いフレーズをいくつか教えてもらえる事になるでしょうね」


■11月中にイギリスのファンの前に登場

渡辺選手は今月(11月)に今シーズンモデルのリズラ・スズキGSX-R1000でのテスト走行をイギリスのサーキットで行い、11月22日から英国で開催される国際モーターサイクル・ショーの場でイギリスのファンの前に初登場する。日本への帰国はその後の11月26日となる予定だ。


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