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バリー・シーンと共に走るリズラ・スズキ
インテリマーク編集部
2007年10月4日

次戦のオーストラリアGPはリズラ・スズキのクリス・バーミューレンにとっての母国GPだが、そのホームでのレースを、バーミューレンは彼のレース経歴上の最大の恩師であるバリー・シーンがスズキ時代に使用したカラーリングを再現したGSV-Rで戦うようだ。
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■バーミューレンの才能を発掘したバリー・シーン

1976年と1977年のグランプリ・チャンピオンであり、2度の大事故から不屈の闘志で蘇った事でも知られ、晩年は母国のイギリスを離れてオーストラリアに永住、2003年に52歳の若さで亡くなった伝説のライダーであるバリー・シーンは、現在リズラ・スズキ・チームでMotoGP最高峰クラスを戦うクリス・バーミューレンの恩師でもある。
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早くからバーミューレンの才能に着目していたバリー・シーンが、クリス・バーミューレンが17歳当時にアジア選手権の250ccクラスでランキング2を獲得後、世界グランプリへの出場のチャンスをバーミューレンに与えるべく、イギリスの国内選手権に送り込んだ恩師である事はすでに有名な話だろう。

■1998年末にシーンはデニングにBSBでの起用を打診

バリー・シーンの後押しによりバーミューレンは2000年からイギリスのスーパー・スポーツ・カテゴリーに参戦しているが、実はその1年前の1999年にも、バリー・シーンは現在のリズラ・スズキMotoGPのチーム監督であるポール・デニングに、デニングが当時運営していたスズキのBSBチームでバーミューレンを走らせられないかを打診していたという。


■スペシャル・カラーのベースはスズキXR-14

写真バーミューレンが来週末のホームGPで乗るGSV-Rには、バリー・シーンが1970年代の中期にグランプリを戦ったマシンであるスズキXR-14のカラーリングが施されるようだ。当時のバリー・シーンのXR-14は水色をベースに白のストライプが配色されたものだったが、今回のバーミューレンのマシンは水色部分に現行のリズラ・ブルーが採用され、その上にレトロ感の漂う白色のストライプが施される。

また、バーミューレンのライディング・スーツも1970年代当時と同じくマシンと合わせてものとなり、ヘルメットもバリー・シーンが使用していたグラフィック・デザインに近い今回限りの専用ヘルメットが用意されるという。

このバリー・シーンに敬意を表したカラーリングのマシンは、オーストラリアGP1日目の前日となる10月13日の木曜日に、フィリップ・アイランドにて初めて公開される予定だ。
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■ホプキンスは通常カラー

なお、今回の特別カラーはクリス・バーミューレンのみであり、チームメイトのジョン・ホプキンスは通常通りのカラーリングのマシンで登場する予定だ。


■バーミューレン「バリーと同じカラーで走れて光栄」
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尊敬するバリー・シーンと同じ配色のGSV-Rで母国グランプリを戦う事になったクリス・バーミューレンは、恩師と同じデザインのマシンで好成績が獲得できるよう、来週末の戦いに向けて意欲を燃やしている様子だ。

写真「最新のスズキのグランプリバイクに自分のヒーローのバリー・シーンのカラーで乗れるなんて、本当に光栄な事だと思います」とバーミューレン。

「バリーは自分がイギリスに着いた時に、勝つために必要な事をたくさん教えてくれました。今は彼がいない事をとても寂しく感じています。」

「彼のグランプリバイクのXR-14には去年のグッドウッド・フェスティバルで乗りましたが、あれは本当に役得でしたね。さらに今度は自分のバイクを同じカラーリングにして走れるなんて最高です。」

「今回の事を実現してくれたスズキとチームに感謝します。その姿でお祝いができるように頑張りたいですね!」


■デニング監督「バリー・シーンからの突然の電話」

1998年末にバリー・シーンからの突然の電話で、当時彼の運営していた英国選手権のチームにクリス・バーミューレンの起用を打診されたという現リズラ・スズキMotoGPチーム監督のポール・デニングは、当時を振り返り以下の通りコメントしている。
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「当時はまだ成長過程にあったイギリスのスズキ・スーパーバイク・チームを私が運営していた1998年の終わり頃に、妻が電話を取って叫び声を上げたんです。そして電話の相手がバリー・シーンだと言うんですよ」とデニング監督。

「ええ、私も当然びっくりしましたが、それが間違いなくバリー本人の声だと分かりました。そして彼はオーストラリア人の少年を私のチームのバイクで1999年シーズン中に走らせるように言ってきたんです。」

「すでにもうチーム内の契約処理が済んでしまっていたので、その時に話は実現しませんでしたが、その数年後にスズキのグランプリ・ライダーとなったクリスと握手できた時には本当に嬉しかったですね。バリーは間違いなく喜んでくれている筈です。」

「今回のカラーリングは1回切りですが、非常に衝撃的な出来映えですよ。バリーの第2の母国となったオーストラリアでこれが実現した事を大変に嬉しく思っています。」


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