豪雨のイタリアGP初日の総合トップはライコネン   2008年9月13日 2008年度F1グランプリの第１４戦目となるイタリア・グランプリが、9月12日(金)に朝からの豪雨に見舞われたモンツァ・サーキットにて初日を迎えている。ここでは、初日２回のフリー・プラクティスの総合順位、ならびにこの日の総合トップタイムを記録したフェラーリのキミ・ライコネンとそのチームメイトである総合６番手につけたフェリペ・マッサのコメントなどを紹介する。 ■悪天候に見舞われたイタリアGP初日のモンツァ イタリア・グランプリ初日のいモンツァは朝から激しい雨に見舞われ、フルウェットとなった午前のセッションは豪雨のために赤旗が提示され、予定よりも5分早くセッションは終了したが、その後に天候は回復し、午後のセッションは路面が次第に乾く難しいコンディションの中で行われた。 ちなみに２日目以降の天候も崩れる事が予想されており、一部のチームはこの日の午前中のフル・ウェットでの走行時に収集したデータが、残り２日間のセッションに向けて役立つと考えている様子だ。 ■初日のフリー・プラクティス総合順位 以下に、この日の２回のプラクティス(P1/P2)の総合順位を示す。ウェット・セッションとなった午前のP1の気温は19度から23度、路面温度は14度から20度。終盤にはドライ路面が得られたものの、やはりウェット宣言がなされた午後のP2の気温は21度から25度、路面温度は24度から31度だった（各セッション個別の結果表はこちらを参照）。 1)　キミ・ライコネン　FIN　フェラーリ　F2008　1分23秒861 2)　ロバート・クビサ　POL　BMWザウバー　F1.08　1分23秒931 3)　ニック・ハイドフェルド　GER　BMWザウバー　F1.08　1分23秒947 4)　ルイス・ハミルトン　GBR　マクラーレン・メルセデス　MP4-23　1分23秒983 5)　ニコ・ロズベルグ　GER　ウィリアムズ　FW30　1分24秒110 6)　フェリペ・マッサ　BRA　フェラーリ　F2008　1分24秒247 7)　ヘイキ・コバライネン　FIN　マクラーレン・メルセデス　MP4-23　1分24秒365 8)　マーク・ウェバー　AUS　レッドブル　RB4　1分24秒521 9)　エイドリアン・スーティル　GER　フォース・インディア　VJM01　1分24秒669 10)　セバスチャン・ベッテル　GER　トロ・ロッソ　STR3　1分24秒773 11)　デビッド・クルサード　GBR　レッドブル　RB4　1分25秒100 12)　セバスチャン・ブルデー　FRA　トロ・ロッソ　STR3　1分25秒192 13)　ジャンカルロ・フィジケラ　ITA　フォース・インディア　VJM01　1分25秒204 14)　ルーベンス・バリチェロ　BRA　ホンダ　RA108　1分25秒296 15)　ジェンソン・バトン　GBR　ホンダ　RA108　1分25秒309 16)　中嶋一貴　JPN　ウィリアムズ　FW30　1分25秒330 17)　ティモ・グロック　GER　トヨタ　TF108　1分25秒397 18)　フェルナンド・アロンソ　ESP　ルノー　R28　1分25秒481 19)　ヤルノ・トゥルーリ　ITA　トヨタ　TF108　1分25秒753 20)　ネルソン・ピケ　BRA　ルノー　R28　1分26秒195 ■初日総合トップはライコネン「どんなに雨が降ろうとも大丈夫」 イタリアGP初日のこの日にフェラーリとの2010年までの契約更新が確定したキミ・ライコネンは、前々回のヨーロッパGPと先週のベルギーGPを２戦連続のノーポイントという厳しい結果に終えた直後の今回、セッション終盤にはほぼドライ路面となった午後のフリー・プラクティス中に１日目の総合トップタイムとなる1分23秒861を記録した。 「今日の仕事の流れには満足できています。車は徐々に良くなり、最終的にはいい反応を示すようになったので、ここでは非常に速く走れそうです」とライコネン。 「セッティングの状態がいいので、どんなに雨が降ろうともハンデにはならないと思いますよ。いつも通りベストを尽くせるように頑張りたいですね」 「契約についてですか？このチームにはとても満足できていますし、そうじゃなければサインなんかしませんよ！中の雰囲気はすごくいいので、今後も楽しんで走り続ける事ができます」 「ですから、このチームとの契約をさらに１年延長する事は特に難しい選択ではありませんでした。今シーズンは非常に難しい場面を迎えていますが、今の方向性自体は悪くないので、このまま頑張り続けるだけです。すぐに結果も得られる筈ですよ」 ■マッサ「初日はグリップが得られず苦戦」 前回のベルギーGPではマクラーレンのルイス・ハミルトンがレース後にペナルティーを科せられ、その繰り上がりの形で勝利を獲得、ポイントリーダーのハミルトンとは僅か2ポイント差のランキング２位に迫ったフェラーリのフェリペ・マッサは、この日の午後にイタリアGP初日の総合６番手タイムとなる1分24秒247を記録している。 「今日の内容には100％は満足できていません。他のドライバーたちとは異なり、タイムアタック時に適切なグリップレベルが得られず少し苦しみましたから、この問題を解消するにはもう少し時間がかかりそうです」とマッサ。 「タイム的にはかなりの接近戦に見えますが、いつも通り誰がどのくらいの燃料を積んで走ったのかはまだ分かりませんから、その点は考慮に入れる必要がありますね」 「キミが契約を延長して嬉しいです。自分たちの関係はとてもうまくいっていますし、チームが安定するという面でも重要な事だったと思います」