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第3戦バーレーンGP決勝、雪辱を果たすフェラーリとマッサ
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インテリワン編集部
  2008年4月9日

2008年F1グランプリが、中東のバーレーン王国の砂漠に位置するバーレーン国際サーキットにて、シーズンの第3戦目を迎えている。ここでは、3日間のレースウイークを通して砂混じりの強風に見舞われたバーレーン・グランプリの決勝レース内容と結果、ならびに各ドライバーのコメントなどを紹介する(予選の結果と最終グリッドについてはこちらの記事を参照)
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■フォーメーションラップ中にピケのギアボックスが故障

レース開始直前のフォーメーションラップ中、7列目14番グリッドからスタートするINGルノーF1チームのネルソン・ピケはギアボックスが故障して2速が使用できない事を無線でチームに訴えるが、ピケはピットに戻る事なくそのままスターティング・グリッドについてレースの開始を待った。
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■レース開始、スタートと同時にハミルトンが大きく後退

シグナルが消え、レース開始と同時に各ドライバーが砂煙をあげて一斉に第1コーナーに向かう中、ここで2列目3番グリッドからスタートしたボーダフォン・マクラーレン・メルセデスのルイス・ハミルトンの車がスタートに失敗、大きく順位を後退して後続の集団に一気に飲み込まれた。
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■ハミルトン「スタートに失敗」

レース開始と同時に大きく順位を落としたハミルトンは「十分なタイミングでスタートできなかったためにエンジンのセッティングを正しく活用できなくなり、さらにアンチ・ストール・モードに入ってしまった」と、今回のスタートでのミスについて説明している。
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■ホールショットはクビサを交わしたマッサ

ハミルトンが大きくポジションを落とす中でホールショットを奪ったのは、1列目2番グリッドからの好スタートを見せたフェラーリのフェリペ・マッサだった。マッサに続く2番手にはポールポジションからスタートしたBMWザウバーのロバート・クビサ、その背後では4番グリッド・スタートのフェラーリのキミ・ライコネンと、5番グリッドからスタートしたマクラーレンのヘイキ・コバライネンが3番手を争う。
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■オープニングラップ序盤に連鎖事故、スーティルはフロントにダメージ

上位集団が2コーナーから3コーナーに向かうこの時、最後尾付近の集団内ではこのレース最初の接触事故が連鎖的にいくつか発生する。19番グリッドからスタートしたセバスチャン・ベッテルは1コーナーを通過した時点の混雑の中でフォース・インディアのエイドリアン・スーティルと互いに接触。この時にベッテルはフロントウイングに軽いダメージを受け、スーティルはフロントウイングが破壊されて左のタイヤはパンクしてしまう。
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■ベッテルがリアを大破しリタイア、コース上には大量のオイル
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マシンのダメージが小さいと判断したベッテルは、そのままレースを中断する事なく続く4コーナーに進入したが、この4コーナーの入り口から5コーナーにかけての区間でも再び複数の接触事故が発生し、ここでベッテルは後続の車両にコーナー内側から飛び込まれて右のリアを大破。この直後にベッテルのマシンのリアからはオイルが激しく吹き出しており、すぐにベッテルは車両をコース脇のグラベルに寄せ、オープニング・ラップを終える事なく3戦連続のリタイアとなった。
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「誰にぶつけられたのか、またそのドライバーが何をしたかったのかは知らないが、いいレースができると思っていたので本当に残念。次戦は頑張りたい」とベッテル。

■バトンもパンク、ハミルトンはフロント・ウイングにダメージ

また、ベッテルと同じ頃に5コーナーを通過中だったホンダのジェンソン・バトンも他の車両に追突されてリアタイヤをパンク。さらにはスタートの失敗により大きく順位を落としていたハミルトンも、これらのオープニング・ラップの騒動の中でフロント・ウイングにダメージを受けている。


■2ラップ目開始時点の順位

2ラップ目に突入時点の順位は、トップがマッサ、2番手がクビサ、3番手がライコネン、4番手がコバライネン、トヨタのヤルノ・トゥルーリとBMWザウバーのニック・ハイドフェルドの2台は5番手を争い、7番手にはウィリアムズのニコ・ロズベルグ、8番手にはINGルノーF1チームのフェルナンド・アロンソ。
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アロンソの背後の9番手にはスタートを失敗したハミルトン、10番手はレッド・ブルのマーク・ウェバー、11番手はギアボックスのトラブルにより2速の使用できないINGルノーF1チームのネルソン・ピケ、12番手にはトヨタのティモ・グロック、13番手はホンダのルーベンス・バリチェロ、14番手はフォース・インディアのジャンカルロ・フィジケラ。
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15番手にはトロ・ロッソのセバスチャン・ブルデー、16番手にはスーパーアグリの佐藤琢磨選手、17番手はレッドブルのデビッド・クルサード。18番手を争うのはウィリアムズの中嶋一貴選手とスーパーアグリのアンソニー・デビッドソン。

■バトンとスーティルはピットストップ後にコースに復帰
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1ラップ目序盤の事故によりパンクやフロントウイング破損などのダメージを受けたバトンとスーティルは、オープニング・ラップ終盤にピットに戻ってタイヤ交換とマシンの修理を実施しており、バトンは20番手、スーティルはこの時点の最後尾となる21番手に後退。
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■2ラップ目にも接触事故、アロンソの背後からハミルトンが追突

ハイドフェルドがトゥルーリを交わして5番手に浮上していた2ラップ目、オープニングラップに引き続きここでも接触事故が発生。ブレーキング中だった8番手のアロンソのリアに背後からハミルトンが追突し、フロントノーズを失ったハミルトンはこの周回の最後にピットストップして18番手にまでポジションを下げた。
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■ハミルトン「レーシング・アクシデント」

ハミルトンはこの衝突について「彼(アロンソ)の後ろを走行していて右側に寄せた時に彼も同じタイミングで右側に寄せた。これはレーシング・アクシデントでしょうね」と説明。
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■ウィットマーシュ「追突2秒前にフロントウイングが無くなっていた」

また、マクラーレンのCEOを務めるマーティン・ウィットマーシュは「エンジニアと調査したところ、ルイスの車のフロントウイングの上部が衝突の2秒前に無くなっていた事が分かっている。これによりダウンフォースが突然得られなくなったのが事故の原因でしょう。なぜそのような事になったのかはまだ分析できていないが、それ以前の接触事故などで構造が弱くなっていた事が考えられる。フェルナンドに非がないのは明らか」と、オープニングラップでの他の車との接触により弱っていたハミルトン側のフロントウイングが2ラップ目のアロンソとの衝突直前に外れた事が追突の原因だとする見解を述べ、アロンソのブレーキングや挙動には非がない事を強調した。
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■ギアボックスの不調に苦しむピケがスピン

なお、このアロンソとハミルトンの接触事故と同じ頃、アロンソのチームメイトであり、ギアボックスの問題によりマシンの制御が難しい状態だったピケは、11番手を走行中に単独スピンを喫して16番手に後退している。
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■10ラップ目開始時点の順位
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ややレースの流れが安定した10ラップ目のコース上の順位は、トップがマッサ、その4秒後方には3ラップ目に2番手に浮上したライコネン、その1.5秒後方の3番手にクビサ、さらにその3.5秒後方には4番手のハイドフェルド。
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5番手はコバライネン、6番手はトゥルーリ、7番手はロズベルグ、8番手はウェバー、9番手はアロンソ、10番手はグロック、11番手はフィジケラ、12番手はバリチェロ、13番手はブルデー、14番手はピケ、15番手は中嶋選手、16番手は佐藤選手、17番手はデビッドソン、18番手はハミルトン、19番手はデビッド・クルサード、20番手はバトン、最後尾となる21番手には8ラップ目に周回遅れとなったスーティルが続いた。
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■クビサが上位グループ内最初のピットストップ

17ラップ目にクビサは上位集団の中では誰よりも早い計画ピットストップを実施し、燃料補給とタイヤ交換を行い9番手のポジションでコースに復帰。


■8コーナーの進入を争うバトンとクルサードが接触
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逃げるクルサードをバトンが背後で追い続ける18ラップ目、鋭角右カーブの8コーナーに向けて激しいブレーキングを見せるクルサードの内側にバトンは飛び込むが、ここでクルサードがコーナリング直前にイン側に寄せた事で2台は激しく絡んで接触。クルサードはそのまま9コーナーに向かったが、この衝撃によりコース外側に押し出されたバトンはマシンを大破。バトンはゆっくりとコースに復帰してから修理のためにピットに戻ったが、そのままリタイアする結果に終わっている。

■バトンはリタイア「クルサードがレーシングラインに戻ってきた」
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オープニングラップに続くこのレース中2回目の接触事故によりリタイアする事になったバトンは、今回のクルサードとの接触について「デビッド(クルサード)は苦しい走りをしていたのですぐに追いつく事ができた。8コーナーで追い抜く時に彼がブレーキをかけたためにコーナリングのかなり手前で接触したが、自分が入る隙間を十分に彼が開けて大回りしていた事は明らかだった。不幸にして彼がブレーキングの最中にレーシングラインに戻ってきたのでこっちは逃げ場がなくなり、リアに大きなダメージを受けてリタイアする事になったが、終盤はいいレースができそうだったので本当に残念」とリタイア後に説明している。

■クルサード「コーナー進入時にお互いに距離が近すぎた」
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また、オープニングラップ序盤の連鎖事故の中で両脇の車にぶつけられて若干車にダメージを受けた事から、車の速度が上がらなくなり苦しんでいたとするクルサードは、この18ラップ目のバトンとの接触について「(オープニングラップ中の接触により)車の調子が悪くなってからもポジションを守るために頑張ったが、バトンと一緒にコーナーに飛び込んだ時には互いの距離が近すぎた。それであの事故が発生して彼はリタイア、自分の車はさらに大きなダメージを受けてしまった。その後にフロント・ウイングを交換してから若干調子は良くなったが、あまりいいレースじゃなかった」とコメント。
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■20ラップ目、ライコネンはマッサよりも1周早くピットストップ

19ラップ目に入ると上位集団のピットが慌ただしくなり、20ラップ目にはこの時点で2番手のライコネン、5番手のトゥルーリ、7番手のアロンソがピットストップを実施。
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■トップのポジションを維持する余裕のマッサ

先頭のマッサは、チームメイトのライコネンの1周回後となる21ラップ目にピットストップを実施し、この時点で事実上の2番手だったライコネンの5.4秒前からコースイン、ラップ周回順位を1つも落とす事なくトップのポジションのままコースでの走行を再開した。
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ここでのラップ周回上の2番手だったハイドフェルドと、ラップ周回上3番手のコバライネンも、マッサと同じく21ラップ目に1回目のピットストップ。
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■28ラップ目の折り返し時点の順位

バトンがベッテルに続くこのレース2人目のリタイアとなり、1ストップ作戦を取る中嶋選手を除く全てのドライバーが1回目の計画ピットストップを終えた28ラップ目の順位は、先頭がマッサ、2番手がライコネン、3番手がクビサ、4番手がハイドフェルド、5番手がコバライネン、6番手がトゥルーリ、7番手がウェバー、8番手がロズベルグ、9番手がグロック、10番手がアロンソ。
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11番手には中嶋選手、12番手がバリチェロ、13番手がフィジケラ、14番手がハミルトン、15番手がピケ、16番手がブルデー、17番手が佐藤選手、18番手がデビッドソン、19番手がクルサード、20番手にはスーティルが続いた。
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■ペースを上げてトップとの差を詰めるライコネンと逃げるマッサ

31ラップ目、ここで2番手のライコネンは1分34秒0台にまでペースを上げてトップのマッサとの差を4秒フラットまで縮めるが、中嶋選手が1回目のピットストップを終えた続く32ラップ目にはマッサも1分34秒0台に突入し、34ラップ目にマッサはここまでのベストラップとなる1分33秒852を記録。
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続く35ラップ目、ここでライコネンはマッサのタイムを上回る1分33秒709で応戦、2人の差は3.6秒に縮まり、ストレートでは2台のフェラーリの姿が同一線上に並ぶ。


■グロックに怒るアロンソが2度目のピットストップ
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3番手を行くクビサが先頭を行くフェラーリ2台から12秒の距離を開けられた37ラップ目、前方のグロックを抜きあぐねて怒りを態度に表していた10番手のアロンソがここで2度目のピットストップ。

■ピケは完走を断念
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同じ頃、アロンソのチームメイトのピケが6コーナーでコースオフ。ギアボックスの不調からこれ以上の走行は危険と判断したチームの指示に従い、ピケはそのままマシンをピットガレージに戻した。

■ライコネンとマッサもピットストップ、マッサは5秒のリード
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38ラップ目にはアロンソに続き2番手のライコネンも2回目のピットストップを行うが、この間に先頭のマッサは1分33秒600の好タイムを記録して続く39ラップ目に2回目のピットストップを実施、2番手のライコネンに5秒近い差をつけて再びコースに復帰した。
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■50ラップ目の順位
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ピケが3人目のリタイアとなり、全チームが予定のピットストップを全て終えた50ラップ目の順位は、先頭がマッサ、5秒後方の2番手にはライコネン、3番手にはライコネンとの差を3秒差にまで詰めたクビサ、4番手がハイドフェルド、5番手がコバライネン、6番手がトゥルーリ、7番手がウェバー、ポイント圏内最後の8番手がロズベルグ。
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9番手にはグロック、10番手はアロンソ、11番手にはアロンソの背後からプレッシャーを与えるバリチェロ、12番手がフィジケラ、13番手が中嶋選手、その真後ろには14番手のハミルトン、15番手がブルデー、16番手がデビッドソン、17番手が佐藤選手、18番手がクルサード、19番手にはスーティルが続いた。
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■残り3ラップ、ハミルトンにポジションを奪われる中嶋選手

53ラップ目にハミルトンが中嶋選手を交わして13番手に浮上するが、それ以外に全ドライバーの順位に変動はなく、マッサはトップのまま最終ラップに突入。2番手のライコネンはマッサとの距離を縮める事ができない。
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■優勝はマッサ、前回の雪辱をバーレーンで果たしたフェラーリ勢がトップ2

こうして3戦目となるバーレーン・グランプリで最初にチェッカーを受けたのは、開幕後初となる完走を遂げたフェラーリのフェリペ・マッサだった。チームメイトのキミ・ライコネンは2位を獲得し、フェラーリはマレーシアで逃した表彰台トップ2独占を今回のマレーシアで果たす事に成功している。
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■ドメニカリ代表「もうポイントは落とせない」

フェラーリのステファノ・ドメニカリ代表は、「今シーズンは最悪のスタートだったが、自分たちの改善能力をいつも通りに証明する事ができた。今シーズンは僅差の戦いが続くのでポイントを失う事はもうできない。今後も集中力を切らさずに頑張り続ける」とコメント。
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■マッサ「ずっとマレーシアの事が頭から離れなかった」

今期初の完走を優勝で飾る事に成功したフェリペ・マッサは「シーズン開始直後から真っ暗闇の中だったが、やっと再び光を浴びる事ができた。5コーナーから8コーナーにかけては路面上にオイルが多く難しかったが、うまく走りきる事ができたと思う。常にマレーシアの事が頭から離れず、絶対に完走しようと思っていた」と、マレーシアでのミスによるスピンとリタイアの事が今回のレース中も脳裏を何度かよぎった事を明かした。
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■ライコネン「ランキングのトップに浮上し満足」

2位のライコネンは「このレースウイークは不調だったし、2位が今回狙える最高の結果だったと思う。とうとう理想的な車のバランスを見つける事ができなかったが、今回獲得した8ポイントのおかげでランキング上はトップに浮上したので満足してバーレーンを離れられる。最初のピットストップは装置のライトに問題がありあまり早くなかったが、最終的な結果に悪影響はなかった。ポイント獲得の重要性を把握していたので、今回は自分のポジションが維持できる事が分かってからは激しい走りは控えた」とコメントしている。
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■マクラーレン勢を抑えてフェラーリの背後につけたBMWの2台

3位はマレーシアに続く2回連続の表彰台を獲得したBMWザウバーのロバート・クビサ、そのチームメイトのニック・ハイドフェルドは続く4位でチェッカーを受けており、この結果、BMWザウバーはフェラーリとマクラーレンを抑えてコンストラクターズ・ポイントランキングのトップに浮上した。
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■タイセン代表「スタートの悪さはテクニカル上の問題」

BMWザウバーのチーム代表を務めるマリオ・タイセンは「3戦連続の表彰台という素晴らしい結果でシーズンを開始できている。今回はロバートが3位、ニックが4位と、揃って非常に高い成績だった。なお、2名は揃ってスタートの時にポジションを落としているが、テクニカル上の問題が何かあるかもしれないので分析を進めたい」とコメント。
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■クビサ「コンストラクターズのトップ、チームにとって素晴らしい1日」
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2戦連続して表彰台を獲得したロバート・クビサは「これでチームはコンストラクターズ・ランキングのトップに立った。残念ながらスタートの時は激しいホイールスピンが発生してしまい、2ラップ目の1コーナーではいくつか破片を踏んだりしたが、今日はチームにとって素晴らしい1日になったし、次回のバルセロナも楽しみ」と喜びのコメントを残した(写真下はエリック・クラプトンと握手するクビサ)。
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■ハイドフェルド「チームメイトの1つ後ろの順位に満足」

惜しくも表彰台を逃した4位のハイドフェルドは「車がバランスが自分の思い通りにならない難しいレースウイークだったので、4位という結果には満足している。6番グリッドからスタートして、ポールポジションからスタートしたチームメイトのすぐ後ろでチェッカーを受けられたのはいい結果だと思う」とコメント。
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■マクラーレンのコバライネンは5位

BMW勢に完全に抑えられる形となったボーダフォン・マクラーレン・メルセデスのヘイキ・コバライネンは5位、パナソニック・トヨタのヤルノ・トゥルーリは6位、レッドブルのマーク・ウェバーは7位、ウィリアムズのニコ・ロズベルグは8位となり、この上位8名が今回ポイントを獲得している。

■ロン・デニス代表「ルイスはエンジン温存策に切り替えた」
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マクラーレン・チームの代表を務めるロン・デニスは「チームとしては、ハミルトンがフェルナンドと接触してその後1ストップ作戦に変更した事を除けば、どちらもタイヤの作戦は同じだった。ヘイキはレースを通してアンダーステアに苦しむ事になったが、レース終盤にはファーステスト・ラップを記録できるところまでチームはマシンを調整できた。ルイスはスタートの失敗とフェルナンドとの事故により車に大きなダメージを負い、ペースを上げる事ができなくなったので、早めに次戦に向けてエンジンを温存する方向に作戦を変えた」と、この日のレース戦略について説明した。

■コバライネン「レース序盤にマシンの振動がひどくなった」
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この日の5位となったコバライネンは「オープニングラップの4コーナーでライコネンに交わされた後、8コーナーに深く飛び込みすぎてタイヤの一部が削れてしまい、その後は右のフロントタイヤの振動が激しくなってしまった。車が壊れるんじゃないかと心配になるくらいひどい振動だったが、第2スティントで車の調子は少し良くなり、最後にプライムタイヤを履いてから状態はさらに改善された。今日はどう頑張っても5位が最大限の結果だったと思うが、難しい状況の中でもポイントを獲得できたのは重要だった」とコメント。


■アロンソは3戦連続のポイント獲得ならず
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トヨタのティモ・グロックは9位、ルノーのフェルナンド・アロンソは3戦連続のポイント獲得はならず10位となり、終盤にアロンソを追い上げたホンダのルーベンス・バリチェロは11位だった。レースでの粘り強さを見せるフォース・インディアのジャンカルロ・フィジケラはマレーシアと同じく12位を獲得(写真上はルノーF1チームのブリアトーレ代表とルノー代表取締役のゴーン社長)。

■アロンソ「まだスピードが不足」
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今回10位に終わりポイント獲得を逃したアロンソは「予想よりも大変なレースになった。昨日はQ3に進出できて驚きだったが、レースでいい結果が狙える走行ペースじゃない事は分かっていた。まだ自分たちはスピードが不足している状態だが、バルセロナでは改善される事を願っている」とレース後にコメント。
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■最後にハミルトンに交わされた中嶋選手は14位、佐藤選手は17位完走

スタート時に大きな失敗を犯したボーダフォン・マクラーレン・メルセデスのルイス・ハミルトンは13位、終盤にハミルトンに交わされたウィリアムズの中嶋一貴選手は14位、スーパーアグリF1チームの佐藤琢磨選手は17位完走という結果でバーレーン・グランプリを終えている。
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■中嶋選手「最悪のレース序盤」

14位でレースを終えた中嶋選手は「自分にとって楽なレースではなかった。スタートがひどく、2ラップ目はオイルに滑って1回スピンするという最悪の序盤だった。その後は安定したペースを維持できたが、ポジションを上げる事は難しかった。ここまでに学習した事を次戦のバルセロナでは活かせるようにしたい」とレース後にコメント。
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■佐藤選手「ここで完走できた事が今回は重要」

また、最後尾の22番グリッドからスタートして17位完走を遂げた佐藤選手は「オープニングラップ中には色々な事が起きたが、中間グループに抜け出すまでの走りは本当に楽しかった。その中で軽い接触がありエアロパーツがダメージを受けたが、一気に14番手にまでポジションを挽回できた事はものすごく嬉しかった。2ラップ目以降はコース上にオイルが大量に漏れて危険な状態だったが、それを乗り越えていいレースができたと思っている。2回目のピットストップの時に問題が発生してポジションを落とす事になったが、今日はここでレースを完走できた事が重要。この調子を次戦にも持ち込みたい」と、パーツ不足などに苦しむSA08Aでの2戦連続の完走に満足するコメントを残した。
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■F1第3戦バーレーン・グランプリ決勝レース結果

気温28度〜30度、路面温度34度〜39度、湿度19〜25%、風が強く、やや曇り空のドライ・コンディションの中で行われたバーレーン・グランプリ決勝レースの結果は以下の通り。
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1) フェリペ・マッサ BRA フェラーリ F2008 1:31:06.970(57周)
2) キミ・ライコネン FIN フェラーリ F2008 1:31:10.309(57周)
3) ロバート・クビサ POL BMWザウバー F1.08 1:31:11.968(57周)
4) ニック・ハイドフェルド GER BMWザウバー F1.08 1:31:15.379(57周)
5) ヘイキ・コバライネン FIN マクラーレン・メルセデス MP4-23 1:31:33.759(57周)
6) ヤルノ・トゥルーリ ITA トヨタ TF108 1:31:48.284(57周)
7) マーク・ウェバー AUS レッドブル RB4 1:31:52.443(57周)
8) ニコ・ロズベルグ GER ウィリアムズ FW30 1:32:02.859(57周)
9) ティモ・グロック GER トヨタ TF108 1:32:16.470(57周)
10) フェルナンド・アロンソ ESP ルノー R28 1:32:24.151(57周)
11) ルーベンス・バリチェロ BRA ホンダ RA108 1:32:24.832(57周)
12) ジャンカルロ・フィジケラ ITA フォース・インディア VJM01 1:31:08.446(56周)
13) ルイス・ハミルトン GBR マクラーレン・メルセデス MP4-23 1:31:22.784(56周)
14) 中嶋一貴 JPN ウィリアムズ FW30 1:31:24.437(56周)
15) セバスチャン・ブルデー FRA トロ・ロッソ STR2B 1:31:35.556(56周)
16) アンソニー・デビッドソン GBR スーパーアグリF1 SA08A 1:32:13.638(56周)
17) 佐藤琢磨 JPN スーパーアグリF1 SA08A 1:32:22.074(56周)
18) デビッド・クルサード GBR レッドブル RB4 1:32:31.666(56周)
19) エイドリアン・スーティル GER フォース・インディア VJM01 1:31:41.547(55周)
-) ネルソン・ピケ BRA ルノー R28 1:06:46.755(40周)
-) ジェンソン・バトン GBR ホンダ RA108 32:48.059(19周)
-) セバスチャン・ベッテル GER トロ・ロッソ STR2B -(0周)


■バーレーン終了直後のポイント・ランキング

バーレーン・グランプリ終了直後のドライバーズとコンストラクターズのポイントランキングはそれぞれ以下の通り。
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ドライバーズ・ポイントランキング

1) キミ・ライコネン [FIN] [フェラーリ] 19
2) ニック・ハイドフェルド [GER] [BMWザウバー] 16
3) ルイス・ハミルトン [GBR] [マクラーレン・メルセデス] 14
4) ロバート・クビサ [POL] [BMWザウバー] 14
5) ヘイキ・コバライネン [FIN] [マクラーレン・メルセデス] 14
6) フェリペ・マッサ [BRA] [フェラーリ] 10
7) ヤルノ・トゥルーリ [ITA] [トヨタ] 8
8) ニコ・ロズベルグ [GER] [ウィリアムズ] 7
9) フェルナンド・アロンソ [ESP] [ルノー] 6
10) マーク・ウェバー [AUS] [レッドブル] 4
11) 中嶋一貴 [JPN] [ウィリアムズ] 3
12) セバスチャン・ブルデー [FRA] [トロ・ロッソ] 2
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コンストラクターズ・ポイントランキング

1) BMWザウバー 30
2) フェラーリ 29
3) マクラーレン・メルセデス 28
4) ウィリアムズ 10
5) トヨタ 8
6) ルノー 6
7) レッドブル 4
8) トロ・ロッソ 2

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