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FW30の外観とフランク・ウィリアムズへのインタビュー
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インテリワン編集部
  2008年3月7日

ウィリアムズF1チームは、2008年シーズンを戦う同チームの新型車両であるFW30の外観を世界のプレスに向けて3月3日に正式公開しているが、この公開に際し、ウィリアムズF1チームは創設者であるフランク・ウィリアムズのインタビューを紹介している。
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■フランク・ウィリアムズ 2008年シーズン開幕に向けてのインタビュー

ここでは、F1グランプリ最年長チームとなる過去38年間の輝かしい歴史の中で多くの世界チャンピオンを輩出し、今年は600回目のグランプリ出場記録を樹立する事になるウィリアムズF1チームの創設者、フランク・ウィリアムズの2008年シーズン開幕に向けてのインタビュー全文を、同チームの2008年型車両であるFW30の外観と交えて掲載する。
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今シーズンはチームがいくつかの記録を達成する事になりますね。設立当初からここまでの成功をご自身では予測されていましたか。

いえ、そんな事は思いもしませんでした。当時の頭にあったのはその頃に抱えていた問題の数々をどう解決していくかだけでしたからね。


今年はフォーミュラワンの世界で最も長い歴史を持つチームとして600回目のグランプリを迎える事になる訳ですが、過去38年間を通してあなたの戦いへの意欲を高める原動力となったのはいったい何でしょう。また、その高い意欲をどうやって維持されてきたのでしょうか。
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フォーミュラワンに心を奪われるのは簡単な事です。一度でも足を踏み入れてしまえば、もう抜け出す事ができない、いわばほとんど中毒みたいなもんです。でも楽しめる世界ですよ。


あなたは非常に若かった時分、モータースポーツとは無縁の生活を送っていましたね。この世界に足を踏み入れるきっかけとなったのはどんな事ですか。
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私が大変に若かった時代は自動車そのものがほとんどありませんでした。ただ、常に自動車の事は大好きでした。車の持つスピードやその仕組みに魅了されましたし、走ってきた自動車と生まれて初めてすれ違った時には心を奪われていましたね。


フォーミュラワンの世界はあなたが関わってから現在までに大きな変化を遂げましたが、何が最も大きく変わったとお考えですか。
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疑う余地もなく安全性です。これはマックス・モズレーとFIAの長年に渡る努力の成果です。


あなたとパトリック・ヘッドはパドックの中で最も長期に渡る協力関係を維持していますが、その秘訣はどんなところにあるのでしょうか。
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共通の目的意識です。また、お互いの事を良く理解しているので、それぞれの領域に間違って足を踏み入れる事が滅多にないのもいいんでしょうね。


ウィリアムズF1チームに一度でも在籍した多くの従業員は、驚くべき長期に渡りチームを離れる事なくあなたの下で働き続ける事が知られていますし、その年数は記録的なものですが、チームの何が人々をそんなに長くここに留まりたいと思わせるのでしょう。
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確かに、しばらくはここに居たいと思うでしょうね!楽しんで仕事をしたい人や、レースで本当に勝ちたいと思っている人たちは魅了されるようです。チームには非常に統率が取れているにもかかわらず、さりげない雰囲気がありますから、それがいいのかもしれません。


ウィリアムズはF1のピットレーン上にたった2つしか存在しない独立系チームのうちの1つですが、その事からどのようなプレッシャーをお感じになりますか。また、ウィリアムズはさらに今後の10年間も有力チームとしての座を維持するとお考えでしょうか。
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最も大きな問題の1つは費用面での帳尻が合うかどうかですし、この点がCEOを務めるアダムと一緒にわたしが直面していく課題です。ただ、わたしたちには1年を通して大変に熱心に活動してくれている有能なマーケティング部門は持っていますよ。

もちろん、いい成績を残す事が常に解決策ですが、わたしたちがその報酬を得るタイミングはいいシーズンを終えたその翌年ですし、実際ここ何年かは有力チームとしていいシーズンを過ごしてきたとは言えません。
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しかしながら、それでもわたしたちは今後も誠実かつ優秀なチームとして、できる限りの事を楽しみながら行い続ける事が、ファンの方々に金額に見合った価値を提供する事につながると考えています。


チームはここまでの10年間を通して年間チャンピオンの座を獲得する事ができていません。ただ、そろそろ転換期を迎えたのではないかと思えるのですがいかがでしょうか。
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10年間は惨めな程に長いですよ。それについて考える時はパトリックも私も身が縮む思いです。ただ、人生とは厳しいものであり、決して楽なものではありませんから、それに負けないよう、トップの座を取り戻すために懸命に頑張るしかありません。

転換期を迎えたかどうかについては、シーズンが始まってみない事には何とも言えないでしょうね。


多くのメディアは今年のウィリアムズがフェラーリとマクラーレンに続く上位チームになると予想していますが、昨年の成績を今年に挽回する事に関しては楽観的な見通しをお持ちでしょうか。
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個人的には、プレスの意見を少しでも鵜呑みにする事はありません。まわりのライバルたちの多くは非常に強敵です。

フォーミュラワンは楽な世界ではありませんから、そんなに物事がすんなり行くとは思えません。わたしたちが最初の何レースかで3位のポジションを維持するなんて話は絵空事にすぎませんし、仮にそうだとしても、非常に激しい争いの中でしょうね。


ニコ(ロズベルグ)は今年で3年目のシーズンを迎えますが、チームにとって彼の存在はどのくらいの重要性を持っていますか。
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彼は核となる重要な存在ですし、チームの彼への信頼度は非常に高いです。もし彼に正しい機材を提供する事さえできれば、多くのレースに勝つ事ができるとわたしたちは信じています。


一貴(中嶋選手)はテスト・ドライバーから正ドライバーに昇格しましたが、冬季テスト中の彼の活動内容はどのようなものでしたか。また、正ドライバーとしての彼にはどこまでの期待をお持ちでしょうか。
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彼と契約を交わした時には、これはちょっとしたギャンブルだなとわたしたちにも分かっていましたよ。しかしながら、彼のここまでのテスト中の走りには嬉しく驚かされています。

まあ、その質問に本当の意味でお答えできるのは、開幕してからの最初の何戦かを見てからでしょうね。


今年のニュー・フェースとしてニコ・ヒュルケンベルグがチームに加わりましたが、彼のどんな部分を見てテスト・ドライバーとして起用したいと思いましたか。
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わたしたちは彼の経歴が気に入ったんです。彼がウィリ・ウェバー(シューマッハ兄弟など、多くのドイツ人ドライバーを育ててきた敏腕マネージャー)の手がけるドライバーである事は、わたしたちの選択の正しさへの自信を後押しするものでした。

彼はここまでにそれほど多くの走り込みはしていませんが、時間を無駄にしているような様子はありませんよ。


では最後の質問ですが、開幕後のシーズンの流れをどのように予想していますか。
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上位の4つのポジションは、悲しい事ですが昨年度と同じチームに独占されるのではないかと考えています。いずれにしても、非常に素晴らしいシーズンになる事だけは確かだと思っています。

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