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BMWザウバーのバレンシア単独テスト3日間の模様
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インテリワン編集部
  2008年2月25日

BMWザウバーF1チームは、スペインのバレンシア・サーキットにて2月19日から21日までの3日間、2月25日から行われるバルセロナでの最後のF1合同テストに向けての単独テストを実施している。
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ここでは、3日間を通して小雨が降り続く悪天候に見舞われたBMWザウバーのバレンシア単独テストの状況と、チーム関係者のコメントなどを紹介する。


■BMWザウバーは2月19日から3日間の単独テストをバレンシアで実施

2008年度のF1グランプリに参戦するほぼすてべのチームが集合する2月25日のバルセロナF1合同テストと、その後に控えるオーストラリアでの2008年シーズン開幕戦に向けて、BMWザウバーF1チームは彼らの2008年型車両であるのF1.08の新パーツテスト、ドライバーやピットクルーたちのレース演習やフルレース・シミュレーション、セッティングの調整作業を、スペインのバレンシア・サーキットにて2月19日(火)から21日(木)までの3日間を通して単独実施している。

■悪天候となったスペインの3日間
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今回のBMW単独テストは、初日から連日の小雨に見舞われるというあいにくの天候となっており、3日目の最終日となった2月21日木曜日の夕方近くになるまでは、理想的と言える路面コンディションには恵まれなかった。

■並行してバルセロナで行われていた他6チームの合同テストも悪天候

なお、フェラーリ、ルノー、マクラーレン、ウィリアムズ、トヨタ、レッドブルの6チームは、BMWザウバーの今回のバレンシア単独テストと並行してバルセロナにおいて合同テストを実施していたが、この期間中はスペイン全体の天候が悪く、そちらも良好なドライ路面に恵まれる事はあまり多くなかった様子だ。


■BMWザウバーのバレンシア単独テスト3日間のテスト概況
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以下に、バレンシアにおけるBMWザウバーF1チーム単独テストの状況、ならびにその作業内容などを紹介する。

■初日はガレージ内でのセッティング作業に集中

単独テスト初日となった2月19日の火曜日、この日は時折小雨が降る終日のウェット・コンディションとなったため、チームはコースに出ての作業を控えてガレージ内でのマシン調整作業を優先、F1チーム間の規約として制限が設けられている年間のサーキット内での走行量を節約する事にしたという。
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気温と路面温度が共に11度から13度の範囲という低温環境の中、この日は正ドライバーのニック・ハイドフェルドとロバート・クビサがウェット路面を走行。2名はF1.08のシステムまわりの動作確認を中心とした作業を行いながら、ブリヂストンのウェット・タイヤとイクストリーム・ウェットタイヤの両方を試して分析用データを収集している。初日にハイドフェルドは22周回、クビサは6周回のみの走行となった。

午前中にハイドフェルドはウェット路面でのスタート練習を数回実施し、午後にはメカニックたちの為にいくつかの異なる状況を想定したピットストップの練習も行ったようだ。


■2日目はフルレースシミュレーションを実施
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2月20日の水曜日、テスト2日目のこの日は午前中に晴れ間はのぞいたものの、午後には初日と同様に小雨が降り続き、路面は湿った状態が保たれている。
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気温は12度から19度、路面温度は12度から22度に上昇したこの日、チームは午前中のやや乾いた路面を利用してレースウイーク中の決勝当日のシミュレーションを実際の公式スケジュールの手順通りに実施しており、この日も作業を担当した2名の正ドライバーは数回のピットストップを含むフルレース・シミュレーションを行った。この中で2台のF1.08には一切マシン・トラブルは発生しなかった様子だ。
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午後に路面がほぼドライになってからは、ハイドフェルドとクビサはコースを走り込んでセッティング作業を続けており、F1.08のエアロパーツとメカニカルパーツに関する貴重なデータを収集する事ができた様子だが、すぐに天候は悪化、路面温度が低くなりその後の作業は難航している。

■2日目のタイム

2日目の2名の走行結果は以下の通り。

1) ロバート・クビサ POL BMWザウバー F1.08 1分12秒893(121周)
2) ニック・ハイドフェルド GER BMWザウバー F1.08 1分13秒542(136周)


■3日目の午前中はクリエンがF1.08で初走行
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最終日の3日目、この日の天候は午前中が曇りで路面はハーフウェットだったが、午後には陽射しに恵まれてフルドライのコンディションに恵まれている。気温は12度から17度、路面温度は12度から20度と、温度条件としては2日目よりもやや低めだった。

3日目の午前中は正ドライバーの2名に代わり、今回から晴れて正式にBMWザウバーのテスト・ドライバーとなった昨シーズンのホンダの第3ドライバー、昨年末の11月のカタルニア合同テスト時にはフォース・インディアのテストにも参加していたクリスチャン・クリエンが、初めてF1.08のコックピットについている。
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クリエンは新しいチームの車と作業手順に慣れる事から取り組み、午前のウェット路面で32周回の走行を実施、その中でスタートとピットストップの練習も行った。

なお、晴天となりこの3日間を通して初めて完全ドライとなった午後のコースでは、クリエンに代わり再び正ドライバーのハイドフェルドとクビサの2名が夕方のセッション終了までF1.08のさらなるセッティング作業に集中。

今回のテスト期間中にクビサは197周回(798キロメートル)、ハイドフェルドは217周回(870キロメートル)を走行し、F1.08の多くのセッティング改善を進める事ができたとしている。
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■3日目のタイム

3日目の3名のドライバーの走行結果は以下の通り。

1) ニック・ハイドフェルド GER BMWザウバー F1.08 1分12秒258(59周)
2) ロバート・クビサ POL BMWザウバー F1.08 1分12秒293(70周)
3) クリスチャン・クリエン AUT BMWザウバー F1.08 1分23秒857(32周)※ウェット


■ウィリー・ランプ「悪条件の中、新車の信頼性の高さを証明」

BMWザウバーのテクニカル・ディレクターを務めるウィリー・ランプは、この3日間のチームの作業内容について以下の通り説明している。

「木曜日の午後を除けば理想からはほど遠い気象条件でしたから、エンジニアにとっては作業の進めにくい3日間でしたね」とランプ。

「ただ、いずれにしても今回のテストはチームにとって非常に重要なものでしたし、結果は良好でした。両方の車を使ってピットストップを含むレース・シミュレーションを実施する事ができましたし、その際にトラブルは一切発生していませんから、この結果は新車の信頼性の高さを示すものと言えるでしょう。その他には、開発中の新しいパーツ類をテストする事もできました」

「来週のバルセロナにおける最後のプレシーズン・テストでは、F1.08のセッティング作業をさらに進める予定です」

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