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BMWザウバーがバレンシア単独テスト、合同テストに向けて万全
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インテリワン編集部
  2008年1月22日

先週の1月14日に2008年度の新型F1車両であるF1.08を、BMWの本拠地であるドイツのミュンヘンに位置する巨大パビリオンのBMWヴェルトで華々しく披露したBMWザウバーF1チームは、その日のニック・ハイドフェルドによるF1.08のデモ走行の後、翌日の1月15日にはスペインのバレンシア・サーキットに仕上がったばかりのF1.08を持ち込み、初日のシェイクダウンを含む4日間の単独テストを行っている。
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■BMWは先週のヘレス合同テストには参加せずに単独テスト

なお、この単独テストと並行して、スペインのヘレス・サーキットでは他の9チームによる年明け最初の合同テストが実施されていたが、BMWザウバーはこのテストには参加せずに、本日1月22日から開始される年明け2度目の公式テストとなるバレンシア合同テストに向けて、他のチームよりも一足早くバレンシアに入って先週の1月15日から18日までの4日間をマシンの下地作りに費やした様子だ。
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ここでは、先週行われたBMWザウバーのバレンシア単独テスト4日間の状況を紹介する。


■F1.08を初公開した14日にハイドフェルドがデモ走行を実施
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単独テスト前日の1月14日には、先のニュースの通りBMWザウバーF1チームはミュンヘンのBMWヴェルトにおいて2008年型車両のF1.08のプレスに向けての公開式典を行っているが、その同日にニック・ハイドフェルドはBMWヴェルト内にある未来風のデザインが施されたBMW社の新車配送センターにおいて、F1.08の初のデモ走行を実施している。
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■翌日の15日にF1.08はスペインのバレンシアに再登場

このイベントの終了後、チームはこの1台のマシンを急遽スペインのバレンシア・サーキットに輸送しており、翌日の1月15日の正午12時にはピットガレージがオープン、レース用コースに初めてF1.08が登場した。なお、今回の単独テスト用にF1.08は1台しか用意されていない。
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■初日はクビサがシェイクダウンを担当
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この新車での走行を初日に行ったのは、F1の新型車両のシェイクダウンを担当するのは今回が初めての経験だという2008年度もBMWザウバーの正ドライバーを務めるロバート・クビサだった。

クビサは12時7分にコースインすると数周回の走行を披露。またこれと同時に、チームメイトのニック・ハイドフェルドも、2007年型マシンに2008年仕様の標準ECUを搭載したテスト専用マシンのF1.07Bでバレンシアでの今年初のサーキット走行を実施している。
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■タイセン代表「全てのシステムは良好」

写真F1.08の計器類など、すぐにクビサの走行後の新マシンのチェックを行ったBMWザウバー代表を務めるマリオ・タイセンは、新型車両の初日のサーキットでの走行結果にとても満足しており、「F1.08の初走行時にトラブルは一切発生しなかった。全てのシステムは最初から正常に機能しており、ロバートは新しい車のハンドリングにすごく好印象を持ったようだ。エンジニアや技術者たちにとっては最も冷や冷やする瞬間だったが、結果は非常に良好だった」とコメントした。

またタイセン代表は、翌日からの残る3日間の単独テストに向けて「さらに性能面を磨き上げる前に、これから数日間をかけて技術的な細かい部分のテストを行っていく予定」と述べ、他のチームが合流する1月22日からのバレンシア合同テストまでにはマシンの初期段階の調整を終わらせたい意向を示した。

■クビサ「昨年のマシンより安定感がある」
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この日にF1.08のシェイクダウンを担当して興奮気味のロバート・クビサは、「今日はいいスタートが切れたと思う。ここまでに数周回しか走っていないが、全てが正しい方向に向かっているという実感が得られた。以前の車よりも安定感が増し、グリップがさらに得られるようになっているので、明日からのテストが楽しみ」とコメント。

■ハイドフェルド「3日目からF1.08に乗るのが楽しみ」

また、サーキットではこの日が年明け初走行となるニック・ハイドフェルドは、F1.07Bでの走行を終えて「冬季休暇に入ってから2〜3週間はサーキットで走っていなかったので、古い車の方でもすごく楽しく走れた。F1.08は自分のF1経歴でこれまで見た中で一番美しい車だと思うし、性能的にも面白い部分がいくつもある。木曜日からF1.08に乗れるのが楽しみ!」と述べ、3日目からはF1.08のテスト走行をハイドフェルドが行う予定を明らかにしている。
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■2日目は強風の悪天候
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単独テスト2日目となる1月16日の水曜日、この日の気温は15度から17度、路面温度は15度から20度程度だった。昼食時に小雨が降ったものの路面コンディションは終日ほぼドライとなったが、あいにくこの日は朝から夕方まで強風が吹き荒れており、チームは「有効なデータが得られるような日ではなかった。翌日3日目以降の気象条件の回復に期待したい」と、作業を予定通り進めるのは難しい状況だった事をコメントしている。
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■悪天候でもF1.08の高い信頼性は変わらず

しかしながら、この強風の厳しい条件にもかかわらず、2日目もF1.08での走行を行ったクビサは約420kmの距離となる105周回を精力的に走り込み、ロングランなどによるシステム全般の稼働チェックを行い、マシンに一切大きなトラブルが発生せず、新車の信頼性が非常に高かった事を示した。
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また、この日もF1.07Bで走行したハイドフェルドは、標準ECUまわりのセッティング調整を繰り返す中でスタート練習なども行い、約300kmとなる74周回を走行している。
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写真■3日目はテストにマルコ・アスマーが参加

3日目となる1月17日の木曜日、この日はクビサがテストを休み、代わりに昨年末のヘレス合同テストにおいて初めてF1マシンの運転を経験したばかりのエストニア人ドライバー、2006年は全日本F3シリーズの年間7位、2007年はイギリスF3シリーズにおいて年間チャンピオンに輝いたマルコ・アスマーがテストに参加した。

■気象条件は回復、セッティングの検証作業は順調に進行

晴天となったこの日、気象条件はチームの期待通りに回復し、気温は朝が低めの10度前後となったが午後には18度まで上昇、路面温度も気温とほぼ同じだった。心配された強風も午後には若干あったが、2日目のように走行に支障をきたす程のものではなかった様子だ。
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ハイドフェルドはこの日にクビサからF1.08を引き継ぎ、メカニカル・パーツやエアロ・パーツの様々なセッティングを終日試し、それらの調整内容がマシンの走行時の挙動に与える影響を確認しているが、「F1.08の反応は想定通りであり、テストは最後まで順調だった」とチームは3日目の内容に満足するコメントを発表している。ハイドフェルドのこの日の周回数は467kmとなる117周回。
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一方、自身2度目となるF1マシンでの走行をF1.07Bで行ったアスマーは、車にもだいぶ慣れた事や、チームがシートをアスマー専用に調整した事などからより快適に走れるようになり、運転を昨年末よりも楽しんで行う事ができたとしている。この日のアスマーの周回数は296kmとなる75周回だった。
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■最終日の午前中はパワステにトラブルが発生

バレンシア単独テストの最終日となる1月18日の金曜日、この日は再びクビサがテストに復帰してF1.07Bを運転。ハイドフェルドは3日目に引き続きF1.08Bのテストを実施している。最終日は4日間のうち最も気温が高く良好な天気となり、気温は14度から22度、路面温度は25度まで上昇した。
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■午前のタイムロスをハイドフェルドが挽回
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前日までの3日間を通して全くメカニカル・トラブルの発生しなかったF1.08だが、この日の午前中はパワーステアリングに問題が生じた為に、ハイドフェルドはガレージ内でしばらく朝方の時間をロスしている。しかしながら、マシンが回復してからハイドフェルドは夕方までに364kmとなる91周回を走り込み、午前に遅れた分のセッティング作業を取り戻す事ができたとしている。
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なお、F1.07Bでのテスト走行を行ったクビサのこの日の周回数は168kmとなる42周回だった。
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■初テストを終えたランプ「合同テスト参加への下地は整った」
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F1.08での初となる4日間のサーキット走行テストを終えて、チームのテクニカル・ディレクターを務めるウィリー・ランプは「最終日の午前を除外すれば、4日間を通してマシンの信頼性に問題はなかった。今回は新しい車で非常に多くの周回数を走り込む事ができたし、価値のあるデータも収集する事ができた」と述べ、新車が初回の単独テストで見せた安定した走りに満足するコメントを残した。

またランプは「来週からのバレンシア合同テストに向けての下地はこれで整った。しかしながら、まだ自分たちはスタートしたばかりであり、新しい車両の理想的なセッティングを追求するのにはまだ多くの作業が必要になる」とコメントを追加し、1月22日から始まるバレンシア合同テストに向けての意気込みを示している。

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