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ライコネンのF1王座正式決定とカタルニアテスト最終日の内容 |
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2007年11月17日
2008年シーズンに向けての最初の冬季テストが、スペインのバルセロナにおいて11月15日に最終日を迎えた。ここでは、3日間の日程で行われたカタルニア・サーキットでのF1冬季テスト3日目の結果と各チームの作業内容、ならびに同日から開廷された2007年シーズンの年間タイトルの決着をつける国際控訴法廷の裁定結果などを紹介する。
■キミ・ライコネンの年間タイトルがようやく正式決定!
2007年の最終戦となったブラジルGPにおいて一度は確定したかに見えたものの、その後のマクラーレン側の訴えにより暫定となっていたキミ・ライコネンの年間タイトルが、11月15日のロンドンと翌日16日のパリで開かれたFIA国際控訴法廷において、ついに最終決着の場面を迎えた。この場で2007年度のドライバーズ・チャンピオンに正式に輝いたのは、ブラジルGPのレース当日と同じく、フェラーリのキミ・ライコネンだ。
■マクラーレン側の上訴の経緯は他のドライバーの燃料温度違反
今回マクラーレン側から上訴されていた内容は以下の通り。
ブラジルGPではフェラーリのキミ・ライコネンが2007年最後のレースで優勝を勝ち取り、中国GPまでのポイントリーダーだったマクラーレンのルイス・ハミルトンがそのレースを7位に終えた事で、ライコネンがハミルトンを1ポイント差で逆転して年間ドライバーズ・タイトルを獲得したが、問題となったのは2名とは関係ない他のドライバーの順位だ。
■3名のドライバーが失格になれば年間タイトルはハミルトンの手に
レース・スチュワードはレースで4位となったウィリアムズのニコ・ロズベルグ、5位のBMWのロバート・クビサ、ならびに6位となったBMWのニック・ハイドフェルドに燃料温度の違反があった事を指摘しており、仮にこの3名にレース失格などのペナルティーが課せられた場合にはハミルトンが5位となるために、ライコネンの逆転年間タイトルがポイント上成立しなくなる。当然この場合の年間チャンピオンの座はハミルトンの手に渡る訳だ。
燃料温度のレギュレーション違反についてだが、通常F1では燃料と外気と温度差を10度以内に保つ事が義務づけられており、具体的にはブラジルGP当日にFIAのレース・スチュワードがBMWザウバーとウィリアムズの2チームにおける燃料温度が外気よりも12度から14度低かったとの報告を提示した事が、この騒動の発端となっている。
■レース当日の「証拠不十分」の裁定を不服としたマクラーレン
レース・スチュワードがレース直後から調査を進めた結果、外気の測定値そのものが測定個所により異なっていた事から、当日中のスチュワードの証拠不十分との最終見解をFIAは受理し、ライコネンのタイトルは一度確定したが、この報告を受けたマクラーレンはスチュワードの裁定内容を不服とし、今回の国際控訴法廷に上訴していた。
■結果はレース当日と同じ裁定、ライコネンのタイトルが正式決定
11月16日のパリの国際控訴裁判所は、ウィリアムズから提示されたチーム内の測定温度記録によれば外気と燃料の温度差が10度以内に保たれていた事を確認し、ブラジルGPでのスチュワード側の測定温度、ならびにチーム側の測定値が正確性に欠けるとして、改めて証拠不十分の裁定を下してマクラーレン側の訴えを退けた。この瞬間、フェラーリのキミ・ライコネンの初タイトルが正式に決定している。
■フェラーリ:ジャン・トッドCEO「やっとシーズンを終える事ができた」
レース当時のフェラーリ・チームの代表であり、現在はフェラーリのCEOに就任しているジャン・トッドCEOは、今回の最終決定を受けて以下のコメントを発表している。
「今回の国際控訴法廷の最終決定のおかげで、やっと厳しいシーズンを終える事ができましたね」とジャン・トッドCEO。
「サーキット以外の場所でレースの結果を覆そうとする必死の試みもどうやら棄却されたようですので、私たちは来シーズンの準備に向けて気持ちを集中して参ります」
■マクラーレン:ウイットマーシュ「発端は自分たちじゃない」
また、訴えを退けられる形となったマクラーレンの管理部門責任者であるマーティン・ウイットマーシュは、今回の訴えはルールの一貫性を問う事が目的であり、他意など存在しなかった事を以下の通り強調している。
「ルールの明確化と一貫性を確認するために、私たちは今回の訴えを申し出ました」とウイットマーシュ。
「現段階において、まだ私たちはFIA国際控訴法廷の最終決定を書面では確認できていませんが、提示内容が明確に記されている事を願っています」
「ブラジルGPにおけるFIAスチュワードの調査はマクラーレン側が依頼したものでは全くない事を重要な点として今回強調しておきたいと思います。にもかかわらず、FIAのテクニカル・デリゲート(技術委員)が作成した公開文書には、BMWザウバーとウィリアムズの規約違反を私たちが明確にしようとする動きにFIAスチュワードが反応したと記されていましたからね」
「私たちの訴えは、FIAテクニカル・デリゲートが作成した報告書を受け、それに基づき必然とされる手続きを単純に踏んだにすぎません」
「私たちは今回浮上した燃料温度に関する問題点が、来シーズンのF1シーズン中に未解決(明確にルール化されない)のまま放置される事がないよう願っています。しかしながら、FIAやその他のチームと共に、今回と類似したケースが発生しないように準備を進めていける事は楽しみです」
■ハミルトン「最初からキミがチャンピオンだと言ってる」
なお、今回の騒動で振り回される事となったドライバー側だが、マクラーレンが勝訴した場合に年間タイトルを手にする可能性があったルイス・ハミルトンは、ライコネンのタイトル剥奪など望んでいなかった事を強調して以下のコメントを発表している。
「前にも述べた通りです。キミが2007年シーズンの世界チャンピオンになって然るべきだと以前から発言していますし、私やボーダフォン・マクラーレン・メルセデスの他のメンバーの誰1人として彼のタイトルを裁判で奪いたいなんて思っていた人間はいません。チームの今回の訴えの目的はそんな事ではありませんよ」とハミルトン。
「2008年シーズンにまたキミや他のライバルたちとサーキットに出てレースができる事を楽しみにしています。できれば今年の年間ドライバーズタイトルで2位という結果よりも、もっと上を取りたいですね」
■小林可夢偉選手が2008年トヨタの第3ドライバーに決定
カタルニア冬季テスト最終日の内容に入る前に、新着トピックをもう1つ報じておきたい。
今回のカタルニア冬季テストをもって、トヨタの第3ドライバーであるフランク・モンタニーが契約を終了するが、トヨタF1チームはその後任となる第3ドライバーを発表した。トヨタが将来のフォーミュラ・ドライバーを目指す若手の育成を目的に運営しているプログラムであるTDP(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)からの推薦を受け、2008年シーズンにトヨタの正式なテスト・ドライバーを務める事になったのは、ヨーロッパのフォーミュラ・シリーズで年間タイトルを獲得している小林可夢偉(こばやしかむい)選手だ。
ちなみに、2008年からレギュラー・ドライバーとしてF1にフル参戦を果たす事になったウイリアムズの中嶋一貴選手もTDPの支援を受けるドライバーであり、2007年シーズンはウイリアムズのテスト・ドライバーを務めていた。
■ヨーロッパでの高い実績が今回のチャンスに
現在21歳の小林選手は2001年からトヨタのドライバーとしての活動を開始しており、フォーミュラ・カーでのデビューは2002年の日本におけるエッソ・フォーミュラ・トヨタ選手権だった。
日本のジュニア・クラスで頭角を現した小林選手は、その後はヨーロッパのフォーミュラ選手権でさらなる成長を遂げる事になる。2004年からTDPのサポートにより活動拠点をヨーロッパに移し、そこからの2年間はフォーミュラ・ルノー・ヨーロッパ選手権とイタリア・フォーミュラ・ルノー選手権に参戦し、2005年にはこの両方の年間チャンピオンに輝いている。このダブルタイトルの達成を果たしたのは小林選手が世界で史上2人目だ。
その後は過去に多くの有名F1ドライバーを輩出しているF3に昇格を果たし、過去2シーズンはユーロ・シリーズでその実力を発揮した事から、今回TDPのサポートのを受け正式に2008年F1グランプリのテスト・ドライバーになる事が決定している。
■トヨタF1チーム山科代表「当然F1に来ると思っていた」
小林選手は昨年の冬季テストでもトヨタF1チームに参加しており、この時の様子を知るトヨタF1チームの山科忠代表は「当時の走りから、間違いなく将来はF1に来ると思っていました。F3で経験を積んできたでしょうから、F1の世界でのチャレンジに向けて、彼の準備はすでに整っている筈です」と、今回の発表の際にコメントし、その喜びを表現した。
■小林選手「第3ドライバーの役割は重要」
2008年から正式にF1テスト・ドライバーとして活動する事になった小林選手は、将来のさらなるチャンスを狙いながら、全力でトヨタF1チームの開発作業支援に力を注ぎたいとのコメントを以下の通り発表している。
「TDPは自分のレース・キャリアをここまでずっと支援してきれくれましたし、その全てに深く感謝しています」と小林選手。
「これは自分にとって最高のチャレンジですし、F1のドライバーとして活動できるのを大変に楽しみにしています。レースを始めた頃からF1に行くのが夢でしたから、パナソニック・トヨタ・レーシングに第3ドライバーとして参加できるチャンスを頂けて本当に嬉しく思っています」
「このチームと一緒に初めて作業をしたの昨年の冬季テストはうまくいきましたが、まだF1については学ぶことが多いので、チームと定期的にテストが行えるのは自分が経験を積む上でも本当に素晴らしい事です。第3ドライバーは年間シーズンを通してマシン開発に携わりますから、その役割は非常に重要ですからね」
「F1の車両について多くを学べるのは間違いありませんし、この経験が今後の自分のF1キャリアの中で役に立てば嬉しい事ですが、とにかく今はチームの開発作業支援に全力を注ぎたいと思います」
■カタルニア冬季テスト、最終日の結果と各チームの状況
朝の最低気温は6度、日中の気温は17度という肌寒いカタルニア冬季テストの最終日、快晴に恵まれたカタルニア・サーキットの午前の路面温度は7度と低く、一部のドライバーはグリップ不足に苦しんだ様子だが、日中にアスファルトは21度まで上昇して路面状況は改善され、多くのチームはこの3日間にバルセロナで予定していたテストメニューの全てを順調に終える事ができたようだ。
■3日目のメンバー変更
初日と2日目に引き続き、3日目も各チームのメンバーはドライバー体制を一部交代している。最終日のドライバー参加人数は、レギュラー・ドライバーは2日目より2名少ない11名、テスト・ドライバーは9名の総勢20名。2日目とのメンバーの違いは以下の通りとなる。
■ミハエル・シューマッハは不参加
フェラーリは、初日と2日目のテストを担当して2日間連続のトップタイムを記録したミハエル・シューマッハに代わり、フェリペ・マッサが不在だった初日のみテストに参加していたフェラーリのテスト・ドライバー、ルカ・バドエルが復帰して、レギュラー・ドライバーのマッサと共に3日目のテストを担当。
レッドブルは、初日から2日間のテストに参加したGP2ドライバーのカルン・チャンドックに代わり、レッドブルの2007年の正式テスト・ドライバーであるロバート・ドーンボスがレギュラー・ドライバーのデビッド・クルサードと共に3日目のテストに参加している。
3日間を通して毎日テストドライバーを変更しているホンダは、2日目のルカ・フィリッピに代わり、2006年のイギリスF3選手権のチャンピオンである現GP2ドライバーのマイク・コンウェイが、2日目からテストに参加しているレギュラー・ドライバーのジェンソン・バトンと共に3日目のテストを担当している。
■ロシターは初日にホンダF1、最終日にスーパーアグリを担当
スーパーアグリは2日間を通して今回のテストを担当していたレギュラー・ドライバーのアンソニー・デビッドソンに代わり、初日はホンダF1チームでテストを担当していた2007年スーパーアグリの正式テストドライバーであるジェームズ・ロシターが3日目からスーパーアグリ側のテストに復帰。
フォース・インディアは、初日からテストを担当していたレギュラー・ドライバーのエイドリアン・スーティルが3日目には不参加となり、2日目からチームに加わりスーティルとの3人体制でテストを担当していた元ホンダのテスト・ドライバーであるクリスチャン・クリエンと元トロ・ロッソのビタントニオ・リウッツィの2名が、3日目のテストを担当した。
■カタルニア冬季テスト最終日のタイムと順位
以下に、カタルニア冬季テスト3日目最終日の結果を、この日の各ドライバーの自己ベストタイム順に示す。最終日はコース上でマシントラブルを抱えた数台のマシンによりレッドフラッグが頻発し、合計2時間近くの貴重な時間が無駄になっている。
1) フェリペ・マッサ BRA フェラーリ 1分21秒044(92周)
2) ヘイキ・コバライネン FIN ルノー 1分21秒136(82周)
3) フランク・モンタニー FRA トヨタ 1分21秒363(85周)
4) セバスチャン・ベッテル GER トロ・ロッソ 1分21秒486(67周)
5) デビッド・クルサード GBR レッドブル 1分21秒555(82周)
6) ルカ・バドエル ITA フェラーリ 1分21秒741(74周)
7) ペドロ・デ・ラ・ロサ ESP マクラーレン・メルセデス 1分21秒805(33周)
8) ニコ・ロズベルグ GER ウィリアムズ 1分21秒820(69周)
9) セバスチャン・ボーデ FRA トロ・ロッソ 1分21秒939(84周)
10) ゲイリー・パフェット GBR マクラーレン・メルセデス 1分22秒070(31周)
11) ニック・ハイドフェルド GER BMWザウバー 1分22秒460(53周)
12) ロバート・クビサ POL BMWザウバー 1分22秒706(52周)
13) 中嶋一貴 JPN ウィリアムズ 1分23秒039(127周)
14) ヤルノ・トゥルーリ ITA トヨタ 1分23秒064(52周)
15) クリスチャン・クリエン AUT フォース・インディア 1分23秒084(84周)
16) ジェンソン・バトン GBR ホンダ 1分23秒118(96周)
17) ビタントニオ・リウッツィ ITA フォース・インディア 1分23秒206(92周)
18) マイク・コンウェイ GBR ホンダ 1分23秒729(72周)
19) ジェームズ・ロシター GBR スーパーアグリF1 1分23秒931(60周)
20) ロバート・ドーンボス NED レッドブル 1分24秒102(61周)
参考までに、カタルニアにおける2007年のファーステスト・ラップはフェラーリのフェリペ・マッサが記録した1分22秒680、ポールポジション・レコードはやはりフェリペ・マッサが記録した1分21秒421。
■幻と化したコバライネンのトップタイム
F1公式およびルノー・チームは、ルノーのヘイキ・コバライネンの1分20秒659という驚異的なタイムが最終日のトップタイム、フェラーリのフェリペ・マッサが2番手という順位表を発表したが、その後にコバライネンはベストラップ記録時の周回でシケインをショーットカットしていた事が指摘されており、結果として海外メディアは上記の通りマッサを1番手に格上げし、コバライネンについては事前に記録していた1分21秒136を採用する形で2番手としている。
■3日目のマクラーレンは抑え気味の走行
初日と2日目はフェラーリ勢、マクラーレン勢、ルノーのコバライネンの好調さが目立ったが、最終日はマクラーレンのテストドライバー2名が順位を落としている。しかしながら、マクラーレンの2名は年内最後のヘレスでのテストに備え、テスト走行距離の年間制限を越えない事を考慮してこの日はそれぞれ30周回しか走行していない事や、上位とのタイム差も僅かである事から、マクラーレン勢が特に問題を抱えたり調子を落としたという訳ではなく、テスト作業における好調さは何も変わらない様子だ。
なお、この日はトヨタのトゥルーリも同様に年間3万キロの走行距離制限を考慮し、午前はマシンの調整作業を中心としたテストを行い、走行周回を抑えている。
■3日間を通して各チームが行った主なテスト内容
3日目の各チームの作業内容は、前日までの2日間と同様に、2008年の電子制御レギュレーションに沿ったワンメイクの標準ECUであるマイクロソフトMES製のTAG31OB標準ECUを2007年型車両に搭載し、トラクション・コントロールやエンジン・ブレーキ制御などのドライバー・アシストを使用しないドライビング、ならびにその初期導入やセッティングの調整を行う事が中心的な内容となっている。
この3日間を通してドライバーは電子制御アシストの少なくなったマシンに慣れようと必死で周回を重ね、チームは標準ECUの信頼性や新しい作業手順を確認しながら、それらと並行して他の新型メカニカル部品やエアロ・パーツのテストも行ったようだ。
また、今回のカタルニアと12月4日から3日間の日程で開催されるヘレス冬季テストでは、どのチームも2007年型車両に標準ECUを搭載してのテストを行う予定だが、年明けの1月のテストからは多くのチームが2008年の新型車両をサーキットに持ち込む事を表明している。
■最終日の各チームの概況
F1カタルニア冬季テストにおける各チームの概況やコメントなどを以下に紹介する。
■3日間連続してトップタイムを維持したフェラーリ勢
3日間を通してタイムシート上のトップを維持したのはフェラーリ勢だった。2日間トップを維持したミハエル・シューマッハに続き、3日目はフェリペ・マッサがトップタイムを記録している。2日目にテストを終了したシューマッハに代わり、初日に引き続き最終日のテストに復帰したテスト・ドライバーのルカ・バドエルはこの日の6番手タイムだった。
2名は2008年レギュレーションに沿った標準ECUに関する作業を中心的に行い、トラクション・コントロールの存在しないマシンでの走行を重ねながら、他の2008年に向けての新型パーツのテストを並行して行ったようだ。フェラーリ勢は3日間に予定していたテストメニューを全て完了したとしている。
■3日間を通して好調だったルノー
ベストラップの1分20秒659がシケインのショートカットにより無効扱いとされたものの、それでも最終日の2番手という好位置につけたのは、3日間を通して常に上位につけたルノーのヘイキ・コバライネンだった。
最終日は新型ECUの耐久性、ならびに信頼性を確認したルノーは、この3日間を通してR27の微調整を重ねながら様々なセッティング・パラメータを試し、来期に向けてのマシンの開発の方向性の正しさを再認識する事ができたという。
チームにとっては、トラクション・コントロールとエンジン・ブレーキング制御が使用できない2008年レギュレーションの中で、以下にトラクションをセッティングで正しく得られるようにするかが今回のテストの最大の焦点だったとしている。
ルノーはこの最終日には午前中に小さなメカニカル・トラブルが発生しており作業の開始が遅れたが、全体を通しては大きなトラブルはなく、予定していた全てのテストメニューを無事に消化しており、チームがヘレスと来期に向けて分析する大量なデータを収集する事ができたようだ。
■ヘレス冬季テストにはネルソン・ピケ・ジュニアが参加
なお、12月初旬のヘレスでは、ネルソン・ピケ・ジュニアがルノーのテストに参加する事が予定されている。
■コバライネン「2008年に向けてのルノーの決意が伝わる内容」
最終日を2番手タイムという好調な結果で終えたコバライネンは、2007年は不調だったルノーが2008年シーズンには上位に返り咲く事を実感した様子だ。
「今日で3日間のテストを無事に終えましたが、個人的には非常に順調だったと思っています。主に新しいECUまわりの作業に取り組みましたが、3日間を通して進歩が得られていました」とコバライネン。
「どんな路面コンディションでも非常に高いレベルで争えそうですし、ルノーが2008年には上位チームに復帰しようとする強い決意を、今回のテストでは見せつける事ができたと思います。また、来期に向けての開発プログラムも非常に重要な第一歩を踏み出す事ができました。」
「まだ何点か改善が必要な分野も残っていますが、すでに今週からものすごくいい仕事ができたのは間違いありません」
■テスト・チーフ・エンジニア:クリスチャン・シルク
冬季テスト中にルノーのテスト・チーフ・エンジニアを務めるクリスチャン・シルクは、2008年型マシンであるR28の到着に備える上で、今回のテストは成功だったと以下の通りコメントした。
「非常に高い結果をもって今回のテストを終える事ができました。今日はメカニックの優秀な作業のおかげでマシンを可能な限りの早さでコースに戻す事ができたので、走り込み距離の当初目標を達成する事もできています」とシルク。
「今回はブレーキまわりの作業に集中し、非常に面白いデータを収集する事ができたので、ヨーロッパに戻ってからその分析を進めるつもりです。昨晩はマシンのセッティングを変更しましたが、ヘイキは全体のバランスが良くなったと大変に気に入ってくれた様子でしたので、非常に励みになりましたね」
「路面コンディションは1日を通して色々変わりましたが、車はその変更にもしっかり対応できたいたと思います。この3日間は成功だったと言ってもまず問題ないでしょうね。今後のR28の到着に備えて、今回の調子を継続しながら最高の状態で次回のヘレスのテストにも挑むつもりです」
■トヨタは最終日に3番手タイム
今回のテストの主目的は、2008年の電子制御レギュレーションにマシンとチーム、およびドライバーが適応する事だったとするトヨタは、この日を最後にトヨタのテスト・ドライバーとしての任務を終えるフランク・モンタニーが好調の3番手タイム、レギュラー・ドライバーのヤルノ・トゥルーリが14番手タイムを記録して3日間のテストを終えている。
■モンタニー「チームに感謝の言葉を伝えたい」
モンタニーの最後の仕事は2008年仕様の標準ECUの評価であり、初日と2日目に続き最終日も効率的に作業を進めながら、今後に期待の持てる3番手のラップタイムをもって、トヨタでの活動に有終の美を飾っている。
ECU以外にも2008年型の新型パーツを並行して試したモンタニーは、トヨタが2008年型マシンの開発の方向性を正しくつかめている事を願うとコメントしている。
「このチームで走る最後の1日でしたが、非常にいい結果でこの日を終える事ができたので嬉しく思っています」とモンタニー。
「昨日はタイヤの空気圧を間違えたりいくつか問題を抱えたりしてあまりいい日とは言えませんでしたが、今日は全てがうまくいきましたし、かなりのラップタイムを刻む事もできました。全てが非常に安定した状態でしたね」
「チームは非常に頑張りましたし、いい進歩が今回は得られたと思います。今週使用した車両は2008年型ではありませんが、それでも最新のパーツを組み込んでいますし、それの開発も順調でした。正しい方向性でチームの作業が進んでいた事を願っています。」
「チームの全てのメンバーに、今年の全ての出来事に対しての感謝の気持ちを伝えたいと思います。今年はあまり走り込みができずにフラストレーションを感じる場面も少なくありませんでしたが、チームの方々は常に協力的で本当によくしてもらいました。楽しんで仕事ができましたから、本当に彼らには感謝しています」
■トゥルーリ「マイレージ制限を意識して走行を控えた」
ヤルノ・トゥルーリは、この日の午前中は年間3万キロの走行距離制限を考慮して周回数を控えめにマシンのセッティング調整を中心とした作業を行い、午後には今シーズンに使用した2007年仕様の電子制御システムを搭載したマシンで走行しているが、この日も当然トラクション・コントロールとエンジン・ブレーキ制御のドライバー・アシスト機能は全てオフにしている。
「今日は非常に順調だったと思いますね。予定していた全ての作業を無事に終える事ができました」とトゥルーリ。
「今週は自分たちがあまり多くの周回数を走り込んでいないと思うでしょうが、これはマイレージ制限を考慮して控えめにしていたんです。でも作業は十分にはかどりましたし、いい仕事ができたと思いますよ。セッティング作業を通して面白い情報が大量に収集できましたし、2008年の車両の開発に向けて役立つ知識も深まりました」
「非常にいいテストでした。予定の作業を終える事ができて満足しています」
■シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー:パスカル・バセロン
トヨタのシャシー部門のシニア・ゼネラル・マネージャーであるパスカル・バセロンは、まだいくつかの課題は残るものの、新型パーツや標準ECUなどに関する多くの情報をこの3日間で収集する事ができて満足だったと語る。
「テストは最後まで非常にうまくいきました。両方のドライバーが予定の作業を全て完了する事ができています」とバセロン。
「標準ECUを含む来期シーズンに向けての新型パーツをいくつかテストする事ができましたから、全体を通して見ても非常に有益な3日間だったと思います」
「今後のテストでまだ解決すべき小さな課題は残っていますが、新しい標準ECUに関して今回は良い進展が得られました。今期と2008年型制御システムのセッティングの比較検証を行う中で、来期に向けて役立つ情報を多く収集できています」
「今回達成できた内容は非常に満足のいくものです。今後も2008年シーズンに向けての準備をチームとファクトリーの両方で頑張っていくつもりです」
■トロ・ロッソのベッテルが最終日の4番手タイムを記録
片方のマシンにしか新型サスペンションが搭載されていないため、2日目にはマシンを交換してテストを行ったトロ・ロッソのレギュラー・ドライバーであるセバスチャン・ベッテルとセバスチャン・ボーデは、3日間を通して非常に効率良く作業が進められたとしており、チームには2008年型車両の開発を進める上で十分なデータを提供できたとしている。
4番手という上位タイムで最終日のテストを終える事ができたベッテルは、この日も2008年型標準ECUを搭載した2007年型マシンをトラクション・コントロールとエンジン・ブレーキ制御がない状態で走り込む中、新型サスペンションに様々なセッティング・パラメータを試して車両の挙動を確認したという。
また、ビタントニオ・リウッツィに代わり2008年のレギュラー・ドライバーとなり、最終日には9番手タイムを記録したセバスチャン・ボーデは、この3日間を通してトロ・ロッソの車両特性を学習し、またチームはボーデのドライビング・スタイルに適したセッティングの方向性を見つける事ができたとしている。
■レッドブルのクルサードは最終日の5番手タイム
3日間を通してカタルニア冬季テストに参加したレッドブルのデビッド・クルサードは、この日も2日目から試した新型エアロとメカニカル部品のセッティングを試しながら、2008年仕様の標準ECUの信頼性チェックなどを行っている。
3日間を通して大きなトラブルもなく順調に作業が進み、全ての予定を消化する事ができたとするクルサードのこの日のタイムシート上の順位は5番手だった。
また、初日と2日目のテストを担当したカルン・チャンドックに代わり、最終日は同チームの正式テスト・ドライバーであるロバート・ドーンボスがこれまでの作業を引き継ぎ、標準ECUに焦点をあてたテストを行ったようだ。ドーンボスのこの日の順位は20番手だった。
■マクラーレンも最終日はマイレージ制限を考慮
3日間を通して大きな問題もなく順調に作業が進み、予定の作業を全て終える事ができたとするマクラーレンチームは、次回のヘレスでのテストに備えて最終日は年間3万キロの走行制限を考慮し、ペドロ・デ・ラ・ロサとゲイリー・パフェットの両テスト・ドライバーが揃って周回数を30周回程度に抑えている。
2008年の電子制御レギュレーションへの対応作業としてドライバー・アシスト機能をオフにしての車両テストを終えた2名の最終日の順位は、デ・ラ・ロサが7番手、パフェットが10番手だった。
■標準ECUの最終チェックを済ませたウィリアムズ
2008年のレギュラー・ドライバーであるニコ・ロズベルグと中嶋一貴選手の2名で3日間のテストを終えたウィリアムズは、最終日も効率的に作業が進み、2008年型電子制御システムの最終チェックまでの作業を無事に済ませたとしている。
この日のロズベルグの順位は8番手、中嶋選手は13番手だった。
■BMWザウバーは新型パーツにトラブルが発生
最終日も基本的に前日までの2日間と同じく2008年型標準ECUに関係する開発作業を行いながら、来期に向けての最新メカニカル部品を検証したBMWザウバーは、この日は新しく導入した新型パーツに調整上のトラブルが発生しており、作業時間を大きくロスしている。
この3日間を通して良かった点は、今年最後のテストとなるヘレスを前に多くを学んだ事だとするチームの2名のドライバーの最終日の順位は、ニック・ハイドフェルドが11番手、ロバート・クビサが12番手だった。
■フォース・インディアのマシンに馴染むクリエンとリウッツィ
2日目にテストを担当していたレギュラー・ドライバーのエイドリアン・スーティルが1日のみで作業を終えた事から、最終日は2日目からチームに合流した元ホンダのテスト・ドライバーであるクリスチャン・クリエンと、元トロ・ロッソのレギュラー・ドライバーであるビタントニオ・リウッツィの2名がフォース・インディアのテストを担当した。
2日目は1台の車を午前と午後に分けて使用したクリエンとリウッツィだが、最終日はそれぞれに1台ずつの車が提供され、より作業が効率的だったと2名は揃って述べている。2名は前日に引き続き2008年型ECUを搭載した2台のマシンの挙動を探り、大きなトラブルもなく最終日のテストを終える事ができた様子だ。
最初は慣れないトロ・ロッソのマシンから好感触を得るのに若干苦しんだ2名だが、この日はフォース・インディア(シャシーは今年のスパイカーF1のもの)のマシンにも着実に適応する事ができたようだ。この日のクリエンの順位は15番手、リウッツィの順位は17番手だった。
■クリエン「もっと走りたかった」
1日半の作業を終えたクリスチャン・クリエンは、最後はマシンにも慣れてきたので、もっと作業を続けたかったと以下の通りコメントしている。
「2日目よりも今回の最終日の方がうまくいったと思います」とクリエン。
「走り込んで作業を続ける中、明らかに今回の方が多くの情報を得る事ができましたし、エンジニアたちとの作業も非常に面白かったですよ。この1日を通して改善が進みましたから、もう少し多くの周回数を続けて走り込みたかったですね」
「ロングランでも車の感触は良かったです。リアタイヤは安定していましたし、新しい電子制御システムを使用した状態でのブレーキング時の剛性もとても好印象でした。それにまだまだこの車には改善の余地が大きくありますから、かなり楽観視できると思います」
「チームは非常に頑張っていましたね。全体を通してここでの2日間は非常に有益でした」
■リウッツィ「もっとこの車は速くできる」
2日目は乗り慣れないマシンに違和感を感じた様子のリウッツィだったがこの日はクリエンと同様にマシンへの適応が進んだようだ。リウッツィは午後に小さなトラブルに見舞われてタイムをあまり伸ばす事ができなかったとするものの、今後はさらにマシンの改善を進める事ができるだろうとコメントしている。
「1日を通して非常に満足できています」とリウッツィ。
「午前中はいいタイムを記録できて非常に好調でしたが、午後は若干マシンに問題が発生して操舵性に影響が出てしまいました。それでラップタイムが伸びなかったのは残念ですが、チームには多くの情報を提供できたと思いますし、今後も色々と試す事があります。まだ1回目のテストにすぎませんからね」
「チームが成長を遂げようとしているのを肌で感じる事が出来ました。素晴らしいメンバーたちですし、新しいオーナーたちからも良い支援を受けているようですね」
「まだ多くの作業は必要ですが、いくつか小さな変更を加えていけばもっと車は速くなると思いますし、ラップタイムは大きく改善していける筈です」
■チーフ・テクニカル・オフィサー:マイク・ガスコイン
フォース・インディアのチーフ・テクニカル・オフィサーを務めるマイク・ガスコインは、3日間を通して全てのテストが順調に進んだと述べ、最終日のドライバー2名のチームへの貢献に感謝している。
「今日も非常に効率よく作業が進み、3日間のテストを順調に終える事ができました」とガスコイン。
「クリスチャンとトニオの2名は揃ってチームの作業に貢献してくれましたし、電子制御システムや一般的なマシンのセッティングに関しても非常に興味深いデータを収集する事もできました。」
「終日大きなメカニカル・トラブルも発生していませんから、3日間全体を通しても非常にいいテストができたと思います。新しいパーツや新しいドライバーをテストする事ができましたし、ここで集めた情報は今後のチームの活動に役立つ筈です」
「全てが順調ですから、今は次回のテストのヘレスを楽しみにしています」
■ホンダの予定の作業を全て完了
2日目からテストに参加したホンダのジェンソン・バトンは、最終日も標準ECUを搭載したRA107でトラクション・コントロールなどのドライバー・アシスト機能をオフにした状態の走行を重ね、2008年の電子制御レギュレーション対応に向けての作業を行い、予定していたテストを無事に全て完了している。
また、ホンダはホンダ・ヤング・ドライバー・プログラムの一貫として今週は毎日テストドライバーを変更しているが、カタルニア冬季テスト最終日となったこの日は2006年のイギリスF3チャンピオンのマイク・コンウェイをテスト・ドライバーとして迎えている。
この日のバトンの順位は16番手、コンウェイの順位は18番手だった。
■バトン「新レギュレーションは自分スタイルに合う」
2008年仕様の標準ECUを使用しての走行を初めて経験したジェンソン・バトンは、トラクション・コントロールなしの車両は本人のドライビング・スタイルに合っていると感じた様子だ。来シーズンが楽しみになったとバトンは以下の通りコメントしている。
「何週間もの厳しい体力トレーニングをこなした直後でしたから、今週から再びサーキットに戻り2008年シーズンに向けての準備を開始する事ができて非常に嬉しかったです」とバトン。
「電子制御システムを解除してこの車に乗るのは今回が初めての経験でしたが、トラクション・コントロールのようなドライバー支援のシステムなしで正しく車を自分の力で制御できているという感覚は素晴らしかったですよ」
「自分のドライビング・スタイルに適していると思いましたから、このレギュレーション変更はとても嬉しいです」
「今週の主な作業は新しい電子制御システムを搭載して多くの周回を走り込む事でしたが、初期導入にまつわる問題点は速やかに解消しましたし、車のセッティングも最適化が進みました」
「いい2日間でした。着実な走り込みができたのでとても満足しています」
■コンウェイ「将来のチャンスにつながる事を願う」
この日にホンダのF1マシンを経験したGP2ドライバーのマイク・コンウェイは、今回のテスト参加のチャンスを提供したホンダに対して、以下の通り感謝の言葉を述べている。
「今日は本当にいい1日でした」とコンウェイ。
「車には素速く慣れる事ができましたし、シートが非常に快適でした。着座のポジションがすごく良かったので、序盤からタイムに集中する事もできましたしね。1日を通して進歩が得られましたし、新しいタイヤを装着した時の感触もすごく良かったですよ」
「この素晴らしい1日を提供してくれたホンダの方々全員に深く感謝しています。将来的にも色々チャンスが頂ける事を願っています」
■テスト・エンジニアヘッド:スティーブ・クラーク
ホンダのエンジニアリング責任者を務めるスティーブ・クラークは、標準ECUへの移行作業が今回の3日間を通してスムーズに進んだ事を喜び、以下の通りコメントしている。
「ホンダ・レーシングF1チームの全員にとって2008年仕様の電子制御システムは今回が初めての経験でした」とクラーク。
「エンジンとギアボックス、それにシャシーなどは今週の序盤から非常に好調でした。これだけスムーズに新しいシステムへの移行が進んだのは、チームの優秀な準備活動のたまものですね。おかげで今回のテストを効率良く進める事ができました」
「2008年のレギュレーションに沿った新しいシステムまわりの改善を進める上で、迅速にチューニング作業を開始する事が今回はできたと思っています。この作業は次回のテストのヘレスでも続きますが、1月にRA108を実際に走らせるのに必要な準備は整う筈です」
■スーパーアグリ、次回のヘレス冬季テストは佐藤選手が担当
レギュラー・ドライバーのアンソニー・デビッドソンが初日と2日目、チームのテスト・ドライバーであるジェームズ・ロシターが3日目のテストを担当したスーパーアグリF1チームは、3日間を通して2008年型ECUに関する多くのデータを収集できたとしている。
なお、ECUまわりの作業以外にも、ロシターはデビッドソンから2008年仕様のエアロ・パーツと新しいブレーキの評価を引き継いでおり、カタルニアでの予定作業を終える事ができた様子だ。この日のロシターの順位は19番手だった。
■デビッドソン「電子制御アシストがなくても思ったより楽だった」
初日と2日目のテストを担当したアンソニー・デビッドソンは、電子制御アシストなしのマシンは思ったよりも操縦が楽だったとコメントしている。
「2日間を通して効率よく仕事が進められたと思いますし、新しいMESシステムでの作業はとても興味深いものでした」とデビッドソン。
「初日はいくつか問題点が見つかりましたが迅速に解決する事ができています。2日目には車のバランスもすごく良くなりました。トラクション・コントロールなどのドライバー・アシスト機能なしで走るのは思ったよりもかなり楽でしたから、今は来シーズンが楽しみです」
「チームとしていい仕事ができましたし、自分にとっても年末を迎える前に非常にいいテストができたと思っています」
■ロシター「新システムへの理解が深まった」
初日はホンダF1チーム(写真下は初日のホンダF1チーム)のテストを担当し、3日目にはスーパーアグリに戻ってテストを担当したジェームズ・ロシターは、新しいシステムの理解を深める事ができたとしている。
「MESのシステムを使って今後に役立つ開発作業ができたと思いますし、システムの理解を深める事もできています」とロシター。
「今日はレッドフラッグに作業を何回か中断されましたが、今週の全ての予定をこなす事ができましたし、結果にも満足できています」
■スポーティング・ディレクター:グラハム・テイラー
スーパーアグリのスポーティング・ディレクターを務めるグラハム・テイラーは、今回の3日間を通して多くのデータを収集する事ができたと述べ、次回のヘレスでのテストはロシターと佐藤琢磨選手が担当する事を明かしている。
「チームのメンバー全員とドライバーの努力のおかげで来期に向けての最初のテストを無事に終える事ができました」とテイラー。
「毎日のように進展が得られる中で非常に多くのデータを収集する事ができましたし、2008年の制御システムについてはドライバーから大変に重要な情報を得る事もできました」
「次回のヘレスのテストは、ジェームズ(ロシター)とタクマ(佐藤琢磨選手)が担当し、今回の作業を継続する予定です」
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