第3戦スペインGP初日、順調な滑り出しを見せたロッシ   2009年5月2日 MotoGP第3戦となるスペインGPが、5月1日(金)にスペインのヘレス・サーキットにて初日を迎えている。これまでの2戦とは打って変わって晴れ渡った空の下、路面温度が最高45度まで上昇するという暑い気象条件の中で金曜日のフリー走行が行われた。ここでは、スペインGP初日のMotoGPクラスにおけるフリープラクティスの結果と、ワークスチームのライダーのコメントを紹介する。 ■2009年スペインGP、MotoGPクラスのフリープラクティス１走行結果 以下に5月1日、気温26度、路面温度36度、湿度35％のドライ・セッションとして行われたMotoGPクラスの結果を示す。 1)　バレンティーノ・ロッシ　ITA　フィアット・ヤマハ・チーム　YZR-M1　1分39秒647 2)　ロリス・カピロッシ　ITA　リズラ・スズキMotoGP　GSV-R　1分40秒011 3)　ケーシー・ストーナー　AUS　ドゥカティ・マルボロ・チーム　デスモセディチ GP9　1分40秒268 4)　ホルヘ・ロレンソ　SPA　フィアット・ヤマハ・チーム　YZR-M1　1分40秒441 5)　アンドレア・ドヴィツィオーゾ　ITA　レプソル・ホンダ・チーム　RC212V　1分40秒601 6)　コーリン・エドワーズ　USA　モンスター・ヤマハTech3　YZR-M1　1分40秒703 7)　ランディ・ド・プニエ　FRA　ホンダLCR　RC212V　1分40秒866 8)　クリス・バーミューレン　AUS　リズラ・スズキMotoGP　GSV-R　1分41秒063 9)　マルコ・メランドリ　ITA　ハヤテ・レーシング・チーム　ZX-RR　1分41秒182 10)　ダニ・ペドロサ　SPA　レプソル・ホンダ・チーム　RC212V　1分41秒208 11)　ジェームス・トーズランド　GBR　モンスター・ヤマハTech3　YZR-M1　1分41秒461 12)　セテ・ジベルナウ　SPA　グループ・フランシスコ・エルナンド　デスモセディチ GP9　1分41秒531 13)　アレックス・デ・アンジェリス　RSM　サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ　RC212V　1分41秒557 14)　ミカ・カリオ　FIN　プラマック・レーシング　デスモセディチ GP9　1分41秒584 15)　トニ・エリアス　SPA　サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ　RC212V　1分41秒736 16)　高橋裕紀　JPN　スコット・レーシング・チーム　RC212V　1分41秒898 17)　ニッキー・ヘイデン　USA　ドゥカティ・マルボロ・チーム　デスモセディチ GP9　1分41秒916 18)　ニッコロ・カネパ　ITA　プラマック・レーシング　デスモセディチ GP9　1分42秒063 ヘレス・サーキットにおけるMotoGPクラスのサーキットレコード（レース中）は2008年にダニ・ペドロサが記録した1分40秒116、ベストラップレコード（予選タイヤ）は2008年にホルヘ・ロレンソが記録した1分38秒189。 フィアット・ヤマハのバレンティーノロッシ「今日は公式テストの時みたいに賞はないが、好調な初日となってうれしい。ここまでの2戦では小さな問題が幾つか起きていたが、セッティング変更を行ったらその問題は改善された。ブリヂストンタイヤはソフトでもハードでもどちらでも思うように乗れたし、今日はセッションを通してタイムシート上のトップで走行できた」 「今日はすごく暑い一日だった。もちろん最近の雨のレースよりはいいが、日曜日も今日の様に暑くなるとタイヤには過酷なレースになるだろうから、明日はそれに備えてできる限りセッティングを調整する必要がある」 リズラ・スズキのロリス・カピロッシ「それほど悪くない一日だったが、まだ多くの作業が必要。今日は一番固いタイヤを使って走行したが、自分たちにはそれでもまだ固さが足りないという状態だった。あまりタイヤを消耗させないようにセッティング調整が必要だが、バイクの感触は現時点でも良いし問題が解決したらもっと速くなると思う。いい結果を出せるように最善を尽くすつもり」 ドゥカティーのケーシー・ストーナー「公式テストの時と同じセッティングでセッションを開始して感触はとても良かった。解決できていない小さな問題は幾つかあるが、おそらくタイヤへの圧力が高すぎるのが原因だと思うので少しそれを下げる作業が必要」 「コーナーでのバイクの感触はとても良かったのにフロントを2回失ってしまい理由が分からない。フロントの安定性を高めるためにセッティング調整を行ったが、今度はコーナー性能がずっと悪くなってしまった」 「ヨーロッパに戻ってこれたし、良い天気の中で普通の条件下で作業ができてうれしい。スモークシールドのバイザーを使えるのは気分がいいね！」 フィアット・ヤマハのホルヘ・ロレンソ「スペインに戻ってこれてうれしいし、晴れのセッションになってよかった。今日の結果には少しがっかりだけどね。セッション開始時にヘルメットに問題が発生してコースに出るのが遅れてしまった」 「ソフトタイヤで走行した時の感触は良かったが、ハードタイヤに履き替えたら少し問題が発生してしっかりと安定した走りができなくなった。明日は別のセッティングに戻す必要があるが、問題が解消されて欲しい」 レプソル・ホンダのアンドレア・ドヴィツィオーゾ「今日の路面状況と天候は完璧だったのでセッションの最初から速く走ることができた。新しいパーツを幾つか試したが、それ程セッティングに時間をかける事なく良いラップタイムが出たので満足」 リズラ・スズキのクリス・バーミューレン「今日は2台のマシンに少し異なるジオメトリーのセッティングを施してテストを行った。基本的には公式テストの時に苦しんだフロントの感触を良くするためだったが、今日は明らかに改善が進んだ。タイヤは公式テストの時と同じコンパウンドのものだが、走行した感じがその時とは少し違う。一番重要な事はタイヤをレースの最後まで持たせて理想的な状態に保つ事なので、明日はそれに取り組むつもり」 レプソル・ホンダのダニ・ペドロサ「ヨーロッパに戻って来れて気分がいい。特にヘレスだしね。まだ金曜なのにすでに多くのファンが来てくれているし、スペイン人ライダーにとっては特別なレースウィークになると思う。今日は2台のマシンの内の1台に問題が発生したので計画通りにいかなかったが、明日はもっと速く走れるはず」 ドゥカティーのニッキー・ヘイデン「最近は固めのタイヤに苦戦しているので、今日は2台のバイクにハードタイヤを装着してセッティング作業を実施した。ラップタイムは今の段階では良くないがバイクの感触は大丈夫。体調に関しては、正直に言って万全な状態だとはあまり言えないし、気分もそれほど良い訳じゃないが走行は可能」