ブルノ合同テスト初日の走行結果   2008年8月19日 チェコＧＰ翌日の8月18日から２日間の日程でブルノ合同テストが実施されている。初日はカワサキのアンソニー・ウエストとチェコ戦を欠場したレプソル・ホンダのニッキー・ヘイデンを除くレギュラーライダー１６名、およびテストライダー３名の合計１９名が走行した。 ■ブルノ合同テスト初日の走行結果 ブルノ合同テスト初日の走行結果を各ライダーの自己ベスト順に示す。この日の走行条件は気温20度、路面温度25度、湿度35％のドライ・コンディションだった。なお、トップのストーナーはレースタイヤを装着して今回のタイムを記録、日曜日に自身が記録したサーキットレコードを1秒近く上回っている。 1)　ケーシー・ストーナー　AUS　ドゥカティ・マルボロ・チーム　デスモセディチ GP8　1分56秒261(55周) 2)　バレンティーノ・ロッシ　ITA　フィアット・ヤマハ・チーム　YZR-M1　1分57秒332(73周) 3)　トニ・エリアス　SPA　アリーチェ・チーム　デスモセディチ GP8　1分57秒457(87周) 4)　中野真矢　JPN　サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ　RC212V　1分57秒652(67周) 5)　クリス・バーミューレン　AUS　リズラ・スズキMotoGP　GSV-R　1分57秒742(85周) 6)　コーリン・エドワーズ　USA　ヤマハTech3　YZR-M1　1分57秒756(61周) 7)　アレックス・デ・アンジェリス　RSM　サンカルロ・ホンダ・グレッシーニ　RC212V　1分57秒826(70周) 8)　シルバン・ギントーリ　FRA　アリーチェ・チーム　デスモセディチ GP8　1分57秒859(60周) 9)　ホルヘ・ロレンソ　SPA　フィアット・ヤマハ・チーム　YZR-M1　1分57秒979(65周) 10)　ロリス・カピロッシ　ITA　リズラ・スズキMotoGP　GSV-R　1分58秒177(86周) 11)　ニッコロ・カネパ　ITA　ドゥカティ・テスト・チーム　デスモセディチ GP8　1分58秒204(77周) 12)　マルコ・メランドリ　ITA　ドゥカティ・マルボロ・チーム　デスモセディチ GP8　1分58秒325(71周) 13)　ランディ・ド・プニエ　FRA　ホンダLCR　RC212V　1分58秒568(60周) 14)　ダニ・ペドロサ　SPA　レプソル・ホンダ・チーム　RC212V　1分59秒067(11周) 15)　オリビエ・ジャック　FRA　カワサキ・レーシング・チーム　ZX-RR　1分59秒130(36周) 16)　アンドレア・ドヴィツィオーゾ　ITA　JiRチーム・スコット　RC212V　1分59秒172(40周) 17)　ジェームス・トーズランド　GBR　ヤマハTech3　YZR-M1　1分59秒228(74周) 18)　ジョン・ホプキンス　USA　カワサキ・レーシング・チーム　ZX-RR　2分00秒414(5周) 19)　岡田忠之　JPN　レプソル・ホンダ・チーム　RC212V　2分00秒735(67周) ■ペドロサはミシュランの新型タイヤに不満を表明しテストを中断 テスト内容を発表している各チームのリリースによれば、ドゥカティーはストーナーがマシンセッティングの改善とブリヂストンの新型タイヤの評価を実施、メランドリ はマシンセッティングの改善に集中、フィアット・ヤマハはロッシが新しいブリヂストンタイヤのテストとスロットルを早めに開けられるようにするための新型電子制御 システムとエンジンマッピングの調整、ロレンソがフロントタイヤを中心としたミシュランの新型コンパウンドのテストとサスペンションセッティングの調整、リズラスズキ勢は2009年仕様を含む大量の新型パーツをテスト、初日のみテストを行うレプソル・ホンダはダニ・ペドロサが従来型スプリング・バルブ・エンジン搭載マシンでミシュランの新型フロントタイヤのテストを実施したが、ペドロサは「タイヤに何一つ改善点が見つからない。この状態でニューマチック・バルブ・エンジンを試しても意味はない」と述べて昼過ぎにテストを中断し、HRC開発ライダーの岡田忠之選手のみがヘイデンのマシンを使用してニューマチック・バルブ・エンジンのテストを継続、グレッシーニ・ホンダの中野真矢選手はチェコGPで使用したワークスマシンの正しいマシンバランスを見つける作業とブリヂストンタイヤのテストを実施、デ・アンジェリスも次戦のホームGPに向けてマシンセッティング作業を実施、JiRチームスコットのドヴィツィオーゾはミシュランの新型フロントタイヤを中心的にテストした。 ■岡田選手「ペドロサも早くニューマッチックを試して欲しい・・・」 今回の合同テストメニューを初日に全て終えたHRC開発ライダーの岡田忠之選手は「自分がイタリアGPで乗ったとき時と比較してニューマチック・バルブ・エンジンは大きな進歩を遂げている。バイクそのものの開発レベルは満足できるレベルに達しているので、ダニが早めにニューマチックを試してくれる事を願っている」とコメントした。