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ロレンソがポルトガルGP翌日に腕上がり症を手術、成功を報告
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インテリマーク編集部
  2008年4月16日

大排気量の上位カテゴリーにステップアップした2輪ロードレース選手がよく悩まされる腕上がりの症状、特にMotoGPクラスの選手が苦しむ事の多い「アーム・パンプ」などの通称でも知られる「コンパートメント・シンドローム(筋区画症候群)」だが、今年からMotoGP最高峰クラスにステップアップし、4月13日のポルトガルGPにおいて初優勝を遂げたばかりのホルヘ・ロレンソは、開幕からの3戦を通じてのこの症状に苦しんでおり、前回のレースの翌日となる4月14日には母国スペインにて手術を受けている。
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■多くのMotoGPライダーを悩ませるコンパートメント・シンドローム

コンパートメント・シンドロームとは、筋肉を包む筋膜が、急激に成長を遂げた内側の筋肉の膨張に追いつかず、筋肉内の圧力が高まりすぎる事から力が入らなくなり、患部の痛みも伴うというスポーツ選手に多い特有の症状だが、これを放置すると最悪の場合には細胞の壊死にもつながるケースもある。両腕の筋肉に激しい負荷のかかるMotoGPライダーがこのコンパートメント・シンドローム(腕上がりの症状)を訴えるケースは近年多く、長期に渡り改善が見られずライディングに支障をきたすと判断したライダーが手術に踏み切ったケースは少なくない、

■メランドリとペドロサも1年前に手術

最近の例としてあげれば、マルコ・メランドリとダニ・ペドロサも2006年末の冬季テストを1回キャンセルしてこの手術を受け、昨シーズン中は他の現役MotoGPライダーの多くもこの症状を訴えており、手術ないし何らかの治療を受けている。


■好成績を収めた過去3戦は腕の痛みに苦しんでいたロレンソ

今回手術に踏み切ったフィアット・ヤマハのホルヘ・ロレンソは、開幕から前回優勝したポルトガルGPでのレースを含む3回のグランプリを通してコンパートメント・シンドロームによる腕の痛みを訴えていた。

■優勝したポルトガルGPレース当日に手術を決断
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ポルトガルGPのレース中は特に痛みが激しかったというロレンソは、中国GPまでの3週間のオフ期間を回復にあてる事を決意、母国スペインのバルセロナにあるデシェウス病院にて、この冬季シーズン中は右の手のひら骨折したダニ・ペドロサの治療、および昨年はトニ・エリアスのオランダGPでの大腿骨の骨折を手術した事でも知られるMotoGPライダーの外科治療の権威として有名なハビエル・ミール医師の手術をポルトガルGP翌日の4月14日に受け、経過観察の終了した4月15日には、各国のメディアに向けてミール医師、マネージャーのダニ・アマトリアン、ならびに実母のマリア・ゲレロさんと同席しての記者会見を行っている。


■ミール医師「片腕のみ手術すれば普通は大丈夫」

今回の手術を担当したハビエル・ミール医師は、4月15日の記者会見においてロレンソの手術の内容と経過状況について以下の通り説明している。今回ロレンソは両腕ではなく右腕の手術のみ受けており、左腕の手術は今後も必要ないだろうとミール医師は語る。
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「手術は成功し、傷口の回復も迅速に進んでいます」とミール医師。

「今回は一本の腕しか手術をしていませんが、これはホルヘが中国GPに完治した状態で挑める事を見込んでの事です。多くのライダーが同じような方法で手術を受けていますが、その前例を見ても、時間が経過する事でもう片側の腕の手術は必要なくなる事がほとんどです」

「ホルヘの回復はすでに始まっていますし、彼のように優秀なスポーツマンの場合は通常よりも早い完治が期待できます」


■ロレンソ「片腕のみでも中国GPには出場する」

手術の成功を喜ぶロレンソは今回の記者会見において、シーズン序盤のこのタイミングで本格的な治療に踏み切った経緯などを以下の通りコメントしている。
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「手術の前は少し怖い気持ちもありしたが、全てが期待通りにうまくいったみたいなので、今日はとても嬉しい気分でいます」とロレンソ。

「決断には悩みましたが、中国GPが近いといっても回復期間が取れないほどではないので、今回が最良のタイミングだったと思っています。ポルトガルを含む3回のレースを通して痛みを抱えていましたが、そのせいで最後のレースの時には最大限の走りをする事が難しかったので、もう手術を受けるべきだと思いました」

「自分の担当外科医と一緒に手術は1本の腕だけにする事を決めました。その方が両腕を手術した時よりも回復期間が短くなるようですし、他の多くのライダーの前例を見ても1本の手術だけで問題は解消しているからです。現時点ではこの治療で十分だと思っていますが、次のレースではそれを確認する事になるでしょうね。医師の先生は中国から出場できる事は保証してくれていますよ」

「あまり回復に多くの時間が取れない事は事実ですが、夏季休暇に入る前にレースを1回も欠場する事なく治療を受けるタイミングとしては今回が唯一のチャンスでした。これでしばらくは回復に時間が取れるので、中国までには体調を最大限に取り戻せるよう集中します。仮に片腕しかつかえない状態だったとしても中国では走りますけどね!」

「今は一刻も早くロンドンの自宅に戻って中国に移動するまではリラックスしたいです。現時点の一番の問題は自分の身のまわりの世話を1人じゃできない事ですので、しばらくは母が僕の面倒を見なきゃいけなくなりそうです」

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